第87話 同じ領域に立てば良い!
危なくて使う機会が無かった魔法その1!
ファンタジー世界で最強魔法の代名詞とすら言えるであろう全てを消し去る白き光線っ!
ふっふっふ、我が滅光はその名の通り光の速度に匹敵する! 初見で避けれるなら避けてみろっ!!
「
チュンッ!
全ての敵を滅する白き光が空気を斬り裂きファルニクスへと真っ直ぐ伸びる。
思考加速を使って認識速度を最高値の100万倍まで高めて何とか反応できる速度の一撃。
ピカッと光ったと思った時には既に死んでるハズなんだけど……ふふふ、流石は神!
滅光を完璧に見切って首を捻っただけで避けるとは、そうじゃ無くちゃ面白く無いっ!
「ふふふ……」
「ちょ、ちょっと落ち着いて……」
じゃあ、これはどうかな?
上空に転移して翼を広げてファルニクスを見下ろす。
ふっふっふ、どうよこの翼っ!
「降り注げ」
頭上から雨のように地上に降り注ぐ滅光の弾幕。
点でダメなら面!
いくらホーリーを見切れたとしてもこの弾幕全てを躱す事はいくらファルニクスでも流石に不可能。
さぁ、どうする? ファルニクス……!
「ちょっと邪神さん! この子どうにかして下さい!!」
おぉ! ファルニクスの背中からグランと同様に美しい翼がっ!!
いいね、いいねぇ! カッコいいじゃんか!!
やっぱり竜神と言うからにはそうじゃないとな!
何でもないように翼を広げただけでホーリーの弾幕が消し飛んだし、邪神に文句を言う余裕すらある!!
「ふふ、あははっ! 流石だファルニクス!!」
決めた。
何が何でもファルニクスをドラゴンの姿に……本気にさせてやるっ!
ホーリーがダメなら物理はどうかな?
「落ちろっ!!」
この神域の上空とそのと世界を繋ぎ合わせたそこから現れるは星をも破壊する破壊力を誇る自然の脅威!
これぞホーリー……滅光魔法に並ぶ危なくて使う機会が無かった魔法その2!
付与者の権能で宇宙を漂う隕石に干渉して人為的に隕石を落とす星天魔法っ!!
さぁ、どうするファルニクス!
「ははは……嘘でしょう?」
『どうにかしろって言われてもねぇ……悪いけど私が傍観者だからどうにもできないよ。
それに、キミならこの程度どうとでもできるでしょう?
悪魔ちゃんも少しテンションがおかしくなってるようだし、多少手荒になっても今は悪魔ちゃんを止める方が先決じゃないかな?』
「はぁ……このまま彼女と戦っていたらこの神域が保たないでしょうし、仕方ありませんね」
さっきから何をまたコソコソと……まぁいい。
とにかく! この星天魔法が破られたら次は、危なくて使う機会が無かった魔法その3を……
「ーーーー、無に帰せ」
轟音を立て、上空を真っ赤に染め上げながら地上へと。
ファルニクスへと一直線に落下していた隕石が白く輝く炎に包まれ……最初から何も無かったかのように消滅した。
これは……この白い炎は、私が公開処刑された時と同じ……いや、違うか。
あの時の温かく包み込むようなモノよりも遥かに荒々しい、対象を破壊し燃やし尽くす事に特化した炎って感じ……
「はい、捕まえた」
「っ!?」
いつの間に背後に……と言うか!
「離せっ!」
「そうはいきません。
これ以上はこの神域が崩壊しかねないですからね」
っ! 羽交い締めを振り解けない……!
「離せぇ〜!!」
お、おぉ男に! 婚約者や恋人どころか大して親しくも無い男に羽交い締めされるなんてっ!?
これはマズイ、非常にマズイっ!
どうにかしてこの拘束から逃げないと……!!
「本当は客人であり、さらには幼い女の子である貴女にこんな事はしたく無いのですが……許して下さい」
幼い女の子……このイケメンめっ! 自分の方が強いからって調子に乗りやがってぇ!!
「この私を、なめるなぁっ!!」
やってやろうじゃんか!
確かにファルニクスは強い、それはもう圧倒的に強い。
流石は竜神、流石は神と呼ばれる存在なだけはある……
『あはは、ようやく悪魔ちゃんも神様の凄さがわかったようだね。
ちなみに私もその神様なんだよ? だからこれからは少しは私の事も敬……』
なら、私もその
ふふふ、そうすれば竜神であるファルニクスとも同格! 対等に渡り合えるっ!!
この半年間の私の考察とファルニクスを直接見た結果。
導き出した神と呼ばれる存在は、言ってしまえば莫大な
どのレベルから神と称されるようになるのかは知らないけど……
「ふふふ……」
付与者の権能でこの空間に……ファルニクスの神域に干渉する。
「一体何を……っ!」
この神域に満ちる可視化する程に濃密で膨大な魔素。
これを全て取り込んだら果たしてどうなるのか……
「喰らい尽くせ! 〝
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