第50話 進化! その3

「……」


 さぁ、やってまいりました進化の繭の中!!

 まぁ、もう進化するのも3回目だから別に驚かないけど……これは何の嫌がらせなんだろう?

 何故に私のスイーツタイムの邪魔をするっ!!


「邪神めぇ……」


 こんな事をするのはヤツしかいない。

 私が絶望の面持ちで進化の繭に包まれる姿を見て楽しん出るんだ。

 お腹を抱えて笑い転げてる邪神の姿が目に浮かぶ……!!


『ぴろん!

 対象の進化が完了しました!』


 前回は何だかんだ上手く誤魔化されたけど、今回はそうはいかないっ!

 時は来たっ! 必ずや邪神に天誅を下してやる!!


「ほっと、わぁ!?」


 な、なんだ!?

 って、この感触は……


「ぷはっ」


 やっぱり! この程よい弾力と柔らかさを誇るものはただ1つ……おっぱいのみっ!!

 シルヴィアもミーシャも私の顔を埋れさせるなんて、イイモノをお持ちですね!?


 確かにシルヴィアもミーシャも美人だし。

 この2人に同時にパフパフなんて男ならば役得だろうけど…… この巨乳共めっ!!

 と言うか2人とも、いきなり抱き付いて来てどうしたんだろう?


「シルヴィア? ミーシャ?」


「も、申し訳ありません! 取り乱しました」


「すみません。

 ご主人様のお姿を目にして安心して思わず抱き付いてしまいました」


 安心して?

 私が進化の繭で眠ってる間に何かあったのかな?

 進化の繭に入ってる時間なんて長くても精々10分程度……


「レフィーお嬢様の進化が始まってから既に6時間ほどが経っております」


 え?


「6時間……?」


「はい」


 えぇ……流石にそれは想定外なんですけど。

 だって1回目と2回目の時は数分程度だったじゃんか! にも関わらず6時間?

 ちょっと意味がわからないんですけど……って、まさかっ!?


「じゃ、じゃあ、私のパンケーキは……!?」


「残念ながら」


 あぁ! そんなっ!?

 ほんのさっきまでは……進化が始まる前まではふわっふわだったのに、こんなに萎んでしまって……


「っ! 邪神めっ!!」


『ちょ、誤解』


 問答無用!


「天誅っ!」


『天誅って……ちょっと落ち着いて。

 そもそも私はその場に直接いないんだから……って、何これ?

 え、嘘でしょ? ちょっと待っ……』


 パンケーキの恨みを思い知ったか!


「邪神の通話が……」


「ご主人様、とりあえずお茶にしましょう!

 ステータスのご確認もしなければなりませんし、新しいケーキでも食べながらアフタヌーンティーにいたしましょう!!」


 アフタヌーンティー……うんうん、確かにステータスの確認もしないとだし。

 この6時間の間にあった四魔王改め、三魔王に動きも気になる。

 別にケーキが食べたい訳じゃ無いけど、ミーシャの言う通りアフタヌーンティーにするとしよう!!


「わかった!」


「では、こちらにお座り下さい。

 すぐにケーキをお持ちいたします」


「では私はご主人様がお好きなココアをご用意しますね」


「ん、ありがと!」


 さてと、じゃあ私はその間にステータスの確認でもしておくとしよう。


「ステータス」




 ステータス

 名前:レフィー

 種族:上位悪魔グレーターデーモン

 加護:なし

 称号:「原初の悪魔」「神の敵対者」「ダンジョンマスター」

 眷属:シルヴィア、ミーシャ

 DP:2540000



 ・ユニークスキル

「付与者」「付与魔法」


 ・固有スキル

「魔力体」「魂暴食」「超速再生」


 ・エクストラスキル

「鑑定」「覇気」「思考加速」


 ・特殊スキル

「ステータス」


 ・スキル

「魔力制御LV10」「魔力操作LV10」「魔力感知LV10」「魔闘術LV6」


 ・耐性

「魔法攻撃耐性」「物理攻撃耐性」「精神攻撃耐性」




「ふむふむ」


 変化はDPが増えて、魔力関連のスキルLVが上限まで上昇。

 固有スキルの高速再生が超速再生になって、魂食が魂暴食になったのと。

 あとはエクストラスキル覇気と思考加速をゲットした程度かな?


 まぁ、これらの検証は後でするとして。

 最も重要なのは……カモンっ!!


「……」


 うーん、どうなんだろ?

 変わってないようにも見えるし、少し変化してるようにも思える。

 まぁ、1つ確かな事は……シルヴィアとミーシャみたいな巨乳が羨ましい!!


 心配をかけてしまったとは言え。

 私の顔を覆い尽くす巨乳のパフパフ……私のは全然成長してないのに……あれ?

 ちょっと待てよ。


 お、落ち着け。

 そしてよく思い出せ!

 進化する前、私の身長はシルヴィアの腰くらいの高さだった。

 なのに2人のおっぱいが顔に??


「ま、まさかっ!」


 ふに、ふに


「っ!!」


 た、確かに見た目では変化は殆ど無いけど。

 軽く触ったら服の上から確かに感じるこの感触!


「間違いない」


 私って着痩せするタイプだったんだっ!!

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