第3章 大陸統一編
第41話 まぁ、結果オーライ?
「……と、言うわけです」
「なるほど」
言うの間にかミーシャがネコちゃんから獣人スタイルになっていた事はの通称ミーシャ・ショックから数十分。
いつもの様にシルヴィアによって髪を整えられ、服を着替えた私は何故か抱っこされた状態でリビングへと連行された訳だけど。
朝ご飯を食べながら、シルヴィアとミーシャ。
そして、邪神からあの後の事を説明してもらったおかげで、何故に気が付いたらベッドの上なんて言う状況に陥ったのかは理解できた。
「エネルギー不足で気絶したと」
『その通り』
邪神曰く、他者を眷属とするには真名を贈る必要があるとの事。
そんでもって、その真名の名付けには名付け親のエネルギーが必要であり。
消費されるエネルギーは名付け対象が高位の存在であればある程に上昇すると。
まぁ、結構ありきたりなシステムだけど。
この大陸で生活している存在は世間一般的に言って総じて高位の存在ばかり。
当然ミーシャもそれなりに高位の存在だった訳で。
一気にエネルギーを持ってかれた結果の気絶。
私も進化してそれなりにエネルギー総量も上昇してるハズなのに……
真名の名付け、恐るべし!!
『まぁ、名付けした相手が雪猫なら仕方ないさ』
雪猫。
それは伝説に語られる魔物であり、特Aランク……災禍級に数えられる存在。
しかしながら、その実力はオークエンペラーなどの特Aランクと比べても比較にならなず。
伝承では天候を操り、周囲の環境すらも変えてしまうとすら語られる存在。
魔物の最高位であるSランクに語られないのは、単に現代において雪猫による被害が無く。
目撃例すら一切無い、文字通り伝説上の存在とされているからに過ぎない恐るべき魔物なんだけど……
「しかも名付けの結果、進化したと」
「その通りです。
レフィーお嬢様の名付けによって、ミーシャは雪猫から
私が名付けをした結果、氷魔猫とか言うユニーク個体へと進化しちゃうとは。
『悪魔の因子を手に入れた結果だろうね』
シルヴィアとミーシャ本人曰く。
氷魔猫とは、悪魔としての因子を得た事で、肉体を保有しながらも悪魔と同様に身体を必要としない精神生命体としての一面を兼ね備えた半精神生命体。
元々の雪猫としての力は勿論。
肉体に囚われることが無く、例え半身を消し飛ばされようが自身のエネルギーが尽きない限りは何度でも蘇る氷の化身。
「……」
まぁ、それはともかく!
『全く、流石は悪魔ちゃんだね。
意図せずしてこんな恐ろしい存在を誕生させるなんて』
えぇい! 人が考えない様にしてる事をわざわざ言わんでいい!!
そもそも、名前を付けただけでこんな事になるなんて誰が作用できるよ!?
こちとら眷属化に名付けが必要って事すら知ら無かったんだぞ!!
名付けの結果、ミーシャが進化してヤバイ種族がこの世に爆誕する何て想像できる訳がないじゃんかっ!!
「あ、あの、ご主人様……」
ふぅー、落ち着け私。
よくよく考えると、この事を邪神に責められる謂れは一切無ければ、私が言い訳する必要も絶対に無い。
それどころか、我が陣営の戦力が飛躍的に伸びた事は素晴らしき事じゃないか!
うんうん、よく考えたら私が焦る必要なんて全く無いじゃん。
『せっかく悪魔ちゃんを揶揄えるチャンスだったのに残念』
コノヤロウ、悪びれる事も無くぬけぬけと……はぁ、まぁいい。
今だけは海の様に広く深い寛大な心で許してやろう。
「あの、ですね……」
確かにミーシャの進化は完全に想定外だったけど。
聞くところによると、進化の結果人化する事が可能になったらしいし。
むしろ結果オーライだわ!
「そ、そろそろ、離して頂きたいのですが……」
「そうですよ。
ご食事中もずっとではありませんか。
もうミーシャを解放して差し上げて下さいませ」
ふむ。
確かに私はこのリビングに来てからずっとミーシャのネコミミをもふってるし。
ご飯を食べ終えてからは尻尾も一緒にもふってるけど……
「むぅ」
ネコちゃんスタイルのミーシャもよかったけど、獣人スタイルのミーシャも最高っ!
もう私はこのモフモフの魔力に骨抜きなのです!!
とは言え、確かにいつまでもこの天国を堪能してる訳にもいかない。
はぁ、世の中ままならないわ本当に。
「仕方ないか」
名残惜しいけど、いったんモフモフはお終いにして……
「さてと」
ミーシャと言う新戦力も加わった事ですし! そろそろ、本腰を入れないとね。
「じゃあ、この大陸をとろうか」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます