第10話 続くよん 戦闘モード
「えっとえっと 呪文!呪文!」
「み・・水の女王 水竜の女王アルテイシアよ!お願い!
あの巨大きのこを 水の波を起こして 流してくれええ!」
必死になって 一応の形の呪文を唱えるリア
宙から 水の塊が出現して それは波となり 無数の巨大きのこに襲い掛かる
ザブ~ン 波は巨大きのこたちを何処かへ 押し流す
「うきゃ~!」「うきゅううう~!」 「きょえいいい!」巨大きのこは押し流される
「き・き・やああ!リアああ!」「おむずう(お水)沢山 濡れたああ!」
ナジュナジュはアシャアシャを抱えたまま 巨大きのこ達と一緒に押し流されようとしていた
「しっかり 僕の手に捕まって!」
片方の腕を近くの木につかまり 空いたもう片方の手を
ナジュナジュの方に伸ばす
アシャアシャを抱えながら リアの手を掴むナジュナジュ
それから 波が消えて・・「・・・ふう・・なんとか助かった」リア
「ごめん 大丈夫二人とも・・服も濡れちゃったね」リア
「大丈夫だよ有難うリア・・アシャアシャも防水加工のリュックの中見も無事」
ナジュナジュ
「くしゅん!」くしゃみをするアシャアシャ
「大変 服乾かさないと・・」ナジュナジュ
「魔法で乾かすよ 待ってて」リア
「風よ 癒しの金の髪のエルトニア・・風の加護により
僕らの服を乾かして・・」
ふわりと風が舞い 三人の服を乾かす
「これでいい 立てるナジュナジュ アシャアシャ?」手を差し伸べるリア
「有難うリア」ナジュナジュとアシャアシャの二人は立ち上がる
「ええっと 導きの光の玉・・あ! あった!」
三人を待っていたかのように それの上でふわふわと浮いている 魔法の光の玉
「お願い 案内を続けて・・」それに答えるように 光の玉はゆっくりと動き出す
「行くよ 二人とも」リア 「うん!」「はああい!」アシャアシャ
その後も 巨大だんご虫が丸くなって 突進して 襲ってくるわ
巨大ミミズの大群が土から次々と現れるわ・・と大変だった
「づ・・疲れたああ」木に手を ついて言うリア
「うん・・」
「頑張れ リア兄たん!」ナジュナジュとアシャアシャ
ぐふふ・・押し殺した笑い声がする
ずさっと!と 巨大ワラビが現れて 長い茎をびゅんびゅん振り回し
その茎が ナジュナジュの足首に巻き付き
「きやああ リアああ」 「ナジュナジュ!」 「兄たん!」
引き寄せてナジュナジュの身体をぐるぐる巻きにする
「助けて!リア!」
「ナジュナジュうう! 今助けるから くそう 呪文 何か魔法の呪文!」
「闇の人は? リア兄たん」アシャアシャ
「うん! だね!アシャアシャ」リア
ここは あの禁じ手・・すべての属性の守護を持つ 闇に落ちたテインタル王女・・
あのもう一人の火竜王(サラマンデイア)
「闇に落ちたる 悲しき麗しい人 伝説のもう一人の火竜王 王女テインタル!
その力を持ちて 出現せよ 闇の巨人!」
巨大な黒い闇の姿の巨人が現れて 巨大ワラビの茎を引っ張り ナジュナジュの身体から
その茎を引きちぎる
うきゅうう!! 悲鳴を上げて砕ける巨大ワラビ
解放されたナジュナジュ
「大丈夫か ナジュナジュ」
「う・・うん 大丈夫有難う二人とも・・」
「よかった」
「急がなきゃね・・僕は大丈夫だから 行こう」
「うん」 ナジュナジュ
はあい 元気のよい返事 アシャアシャ
ところがそこに 巨大たけのこが ドコン ドコンと音を立てて
土の下から 現れる 大量・・
「人間ん~うまそう・・ふっふ」 口を開ける 舌が飛び出し 襲い掛かる
「風!かまいたち! 力を貸して 伝説の白のリアン!」
風が巨大たけのこの舌を切り裂く うきゃあああ~
次の巨大たけのこの攻撃 体当たりで襲い掛かってきた
ぶつかり 向こうに投げ飛ばされて 目を回すリア・・「・・・」きゅうう一時戦闘不能
「り・・リアああ!」涙を浮かべ叫ぶナジュナジュ
「アシャアシャが頑張るうう!」 宣言するアシャアシャ
魔法の呪文を唱える
「伝説の魔法使いの弟子のわん子たん!! 力を貸せええ!
猫の手てええ!」
空中からあらわれたのは 巨大な木の棒の先についた 猫の肉玉つきの手(前足)のおもちゃ
その猫の手のおもちゃは ブンと 巨大たけのこ達を一気に薙ぎ払う
うきゅうう! うきゃああ! 悲鳴を上げ吹っ飛ぶ 巨大たけのこ達・・
役目を終え 消え去る 巨大猫の手のおもちゃ
「ふふふっのふ・・やったでちゅ」 アシャアシャ
「偉い アシャアシャ!」 ナジュナジュ
そして二人は気を失なっているリアのもとに駆け寄る
パチっと目を開けるリア
「痛かったが・・大丈夫」リア 「・・大丈夫 いってて・・巨大たけのこ達は?」リア
「アシャアシャが魔法の呪文で やっけた!えっへん!」 アシャアシャ
「えらい!よくやったアシャアシャ」
「あ~痛かった・・でも 大丈夫だよ 行ける 休まなくていい」
「大丈夫 アシャアシャは?」
「大丈夫でしゅ」
止っていた 光る魔法玉がまた動き出す 追いかけて走りだす三人
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