第9話 大きなカモミールの花びらと・・

山道の抜けてゆくと・・そこには

「うわああ!すごい 巨大カモミールの花がいっぱい!」


「すごいね」ナジュナジュ「しゅごい(すごい)」アシャアシャ

早速 巨大カモミールの茎をよじ登り 花びらの根元を引っ張るリア


ぽろり 花ビラが落ちる


「やった!」ナジュナジュ 「うわーい」アシャアシャ


「じゃあ 早速 花ビラを小さく切り刻んで リュックに詰めて

今度は アリステア先生を捜そう!」リア


「うん」同時にナジュナジュとアシャアシャ


「人や物捜しに使われる 魔具のマスコットの犬の人形は・・あれ

忘れた・・しまった・・」リア しばし考えて

「ふむ・・導きの呪文 そう言えば アリステア先生に倣っていたな」とリア


「呪文使うの?」ナジュナジュ

「うん」リア

「アシャアシャも手伝うう」アシャアシャ

「有難う じゃあ一緒に・・と

その前に アリステア先生の持ち物が何かいるんだった・・」自分の額を叩くリア


「あ 僕もってる」ナジュナジュ


「これ この笛 子供時代に使ってたけど

あまり使わないからって 僕にくれたんだ」


「有難う 借りるね ナジュナジュ」

「風の呪文・・ふたつの顔を持ちたる 美しきナジュサナアリ

その力を我に与えよ この笛の前の所有者 アリステア先生の元に僕らを導け・・」


ふわりと 笛が 宙に舞い上がり 丸い光となり 向こうへとゆっくり飛んでゆく


「あっちだ・・行くよ二人とも」 「うん!」元気よくうなずく二人


巨大カモミールの花畑を抜けて 森の中の道をゆく三人

そこに ぴよんと飛び出して 道を塞ぐ 巨大きのこ!


「人間 食う!」


「また 出たな! 真っ二つにしてやる! よし風の呪文 かまいたち!」

だが 寸前でひょいと避ける


「ちっ! 外した!」 「ああ」 「ありやらら・・」

巨大きのこ

「ふふふふふ・・食ううう!」


ジャンプして 踏み倒そうとする


「うわ よけて 二人とも」 「あ はい!」

それぞれ左右に別れ 攻撃を避ける三人


くるり~んと アシャアシャを抱えたナジュナジュに向かって 大きな口を開ける

口には 鋭い牙!


「きやああ」

「!」


「ううんと・・魔法! 大地の槍いい!えい!」アシャアシャ


大地が ゴオオーっと音を立て もり上がり それは大きな槍のように巨大きのこを

下から突き刺す!ザクッ!


「うおおん!」ガク・・と突き刺されたまま 力尽きる巨大きのこ

「やったあ」 


「有難うアシャアシャ じゃあ 前に倒したきのこのように 早速 家に・・」

と言いかけて止るリア


無数の巨大な影・・

沢山の巨大きのこが現れた


「うあああ!」 「きやああ!」 「あにや・・」

「・・人間 食う!」巨大きのこ達は ほぼ同時に言う!


「うわああ~!」「きやああ~助けてええ」 多勢に無勢の三人・・


ナジュナジュはアシャアシャを抱えて逃げ出す

「きゃきゃ!」アシャアシャは楽しそうである

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