第8話 お弁当と大きな・ねずみ
「そろそろ お弁当食べない?
お昼の時間だよ」
懐中時計を見て リアは言う
「うん そうしようか?」
リュックから お弁当やらデザートのテインベリーの果実とか
取り出す
「キッシュもあるよ 飲み物はテインベリーのジュース」
長めのパンを真っ二つにして ソースをかけて
鳥肉やトマト レタス きゅうりを
挟んだもの
持ってきた魔法瓶には じゃがいものポタージュ
それらをぱくぱくと食べる
キッシュはアリステア先生の分がまだ沢山・・取り置きしてリュックの中
「そういえば 今度 さっきの山道で話してた古(いにしえ)の伝説の人達の肖像画展
あるらしいよ」とリア
「え!本当? 楽しみだね」
「黒の王 火竜王(サラマンデイア)のアーシュランと・・
エルトニア姫に水の女王アルテイシア姫・・あと最後の白の宗主で 片腕の王
アーシュランが死んだ後 そのアーシュランの子供を自分の跡継ぎにして
・・白と黒の二つの国の王になるリアンは
けっこういっぱい残ってるんだめど・・
妹の闇に落ちた火竜王テインタル王女は ほとんどなくって・・
幼い子供時代の家族の両親と弟と一緒の肖像画が来るらしい」
「へええ~弟いたんだ・・」ナジュナジュ
「戦争で 幼児の時に殺されたらしい アシャアシャぐらいかな?
だから 知らない人の方が多い 名前も不明」リア
「可哀そうだね」
「ああ テインタル王女
もう一人の火竜王(サラマンデイア)の実の母親
すごい美貌の黒の王妃様アリアンって言うんだ!
描かれてるテインタル王女と面立ちはよく似てるって」
「その母親から生まれたアーシュランは もてもてさんなんだね!」
「いや 母親は違うよ 側室の人族の母親だったって
だから
純粋な血を持つテインタル王女の方が魔力は勝っていたって
一説には その王妃アリアンに憎まれて 命も狙われたらしいよ」リア
「あ、そういえばそうだったね ごめんね」ナジュナジュ
「王家ともなれば 跡継ぎ争いとかで 親族同士の殺し合いが
白の国も黒の国もよくあったから・・
魔法学校の歴史の先生が教えてくれたから
今度 アシャアシャも魔法学校に通うから 詳しく教わると思うよ
何せ その名を魔法の呪文に使うとなると その由来 性質は詳しく教えるから」
リア
「ついでに言うと 歴史の先生 女の先生で アーシュランの肖像画を見て
以来 大ファンなんだ
なかなかのハンサムで 長身で
筋肉質、細身で引き締まっててて
目つきは吊り上がり、鋭いらしいけど
宝石のような赤い焔色の瞳が綺麗なんだって・・」とリア
「やっぱり モテモテだね・・はは」とナジュナジュ
「あと、あの水の女王アルテイシアとその父親の肖像画もあるらしい
それと アーシュランの腹心で守護する一人 竜の姿の人間 竜人セルト将軍とその妻で人間のナーリン」
「竜人は女性がいなくて 別種族の女性に子供を産んでもらうだって」
「ふう~ん すごいね 僕の方の学校でもその王様達の歴史の話でるかな?
僕は リアやアシャアシャと違って 魔力がないから 普通の音楽学校だから・・」
「楽器の演奏はうまいよねナジュナジュ 料理も上手だけど」リア
「上手 上手 ナジュナジュ兄たん!
毎晩 子守り歌と楽器の演奏してくれる」アシャアシャ
「うふ・・有難うリア アシャアシャ」笑うナジュナジュ
「忘れてた・・あと東洋の海苔つき おにぎり 中身は昆布」ナジュナジュ
「おいしいよナジュナジュ」
「うあまい~兄たん」嬉しそうなアシャアシャ
リアは おにぎりを一口食べて さらにもう一口・・と
その時では あった サッとリアとアシャシャとナジュナジュの手から
おにぎりが消えた
「えっ?」「ええっ!」 「あ・・」それぞれ三人
バサ 近くから音がして その姿を現す
巨大ねずみ!
「チュー」声をあげ 手に持っていた3つのおにぎりを
大きな口を開け いっきに一口でパク!
「こ、こら!」リア
「あたちのおにぎり!」アシャアシャ
「ああ!食べられた!」ナジュナジュ
ニヤリと笑うと 巨大ねずみは 襲い掛かってきた!
「ちゅううー!」
「!」リア
「ええっと! 白のリアン その友レグルスよ!その力を現せ!
かまいたち!」呪文を唱えるリア
風のかまいたち が 巨大ねずみに・・とその寸前でよける巨大ねずみ
「ちっ! 外した」リア
にやりんんんと笑う 巨大ねずみ
そこに 近くにあった木の枝を拾い ぽか!と叩くナジュナジュ
しかし あまり効果がない
ナジュナジュに今度は巨大ねずみが襲い掛かる
「兄たん 危ない! 風の矢!」アシャアシャの魔法
無数の風の矢が当たり「チチュウウー」鳴き声をあげる
巨大ねずみを撃退する
「ふう、有難う アシャアシャ」リア
「アシャアシャ 有難う」ナジュナジュ
「えへ」とウインクして嬉しそうに笑うアシャアシャ
「じゃあ そろそろ行こう
早くアリステア先生と巨大カモミールの花を
捜さなきゃ」リア
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