気が付くと、辺境の地に追いやられていた眠り姫になっていた繭。
藤色の髪にナイスバディ、そして身のうちに溢れる魔法の力。
これ、私の知ってる私と違くない!? と思ったら、どうやら乙女ゲームの世界に転生してしまったよう。
でも困った。RPG派の繭は、乙女ゲームなぞ知らんのです。
当然攻略法も知るはずもなく。
自分なりに情報を集めて手探りで生きる世界は、ゲームの世界でも現実とまったく変わりません。
新生マリアンセイユとして生きることに決めたマユは、周囲の人や魔物たちに助けられながら、これから始まるシナリオに立ち向かいます。
緻密な設定により意外に生々しくリアルな世界観と、マユ様のハッタリによる痛快感と、モフモフ狼さんたちの癒やしが魅力的な作品です。