-06.すさまじいまでの効果
さて、俺はまたバーガーショップでハンバーガーとコーラで昼食にすることにした。
ちょうどハンバーガーを食べている時にしおりから電話が入って。
「今どこ?」
「今はバーガーショップで昼ご飯食べてる。」
「そっか。私たちも行っていい?」
「うん、いいよ。その代わりもうこれからは食事も個人持ちで頼むね。えらい買い物しちゃったから。」
「え?のりちゃん。いったい何買ったの?」
「さっき話してただろ?手狭になってきたからオフィス借りようか隣買おうかって…。」
「…それで?」
「隣二部屋買っちゃった。併せて一億一千万円。」
電話の向こうで悲鳴が上がった。
すぐに電話は切れてこちらに来るそうだ。
やがてみんなが来て、口々に俺に本当に部屋かったのか聞いてきた。
「部屋買ったのは本当だよ。それより、みんな昼飯買ってきたら?」
俺はみんなを促してそれぞれ昼ご飯を買ってきた。
「今の部屋だと20人が動き出すといくらなんでも狭いでしょ。だから、どうせならと思って最上階を全部買ったんだ。合計で一億六千五百万円。」
義男は飲んでいたコーラをぶーーっと噴き出した。
飲んだタイミングで言ってやった。
今度はハンバーガーを飲み込むタイミングで。
「ついでに不動産屋から勧められてその下のフロアも全室買ったよ。占めて一億四千四百万円。」
今度はハンバーガーがのどに詰まったようだ。
翼が慌てて背中を叩いてた。
そんなに大きな塊のみ込もうとするからだよ。にやり。
「そ…そんなの買ってどうするんだよ。」
「別に。登記物件として株以外に持っていてもいいかなと思っただけだよ。それにお前たちもいずれ住むかもしれないしね。ちなみに全室3LDKで1,200万円ね。ご予約はお早めに。」
全員が予約を申し出てきた。
うん。そういう未来しか見えなかったよ。全員引っ越してきても3室まだあるからね。
「そうそう。昼から会議机なんかが搬入されてくるから、だれか受け取っておいてね。これが伝票ね。」
俺はしおりに渡しておいた。
「俺は昼からまだ本屋と家電量販店に行かないといけないから、デザインの方はよろしくね。それとホワイトボードに書いといたことが議論できれば先行で議論しておいてください。」
俺はそう言ってまだみんなが食べてる最中だったけど、家電量販店に向かった。
家電量販店でノートパソコン、タブレット、スマホをそれぞれ10台ずつ購入した。スマホの請求先はすべて会社にした。
他にもとりあえずA3サイズが出力できるプリンターと普通サイズの白黒だけ出るプリンター、普通サイズのカラー印刷ができるプリンター。あとは図面の出力できるプロッターと面白そうなので3Dプリンターというやつも買ってみた。
あとはそれに付属するインクやトナー、プロッター用のペンなどもいくつか補充用に注文した。それと、電話機だな。オフィス用の電話機はあったけど、どういう使い方するかまだ決めてないからこれはまだ保留だな。カタログだけもらっておいた。
コピーとFAXの複合機なんかもカタログだけ集めてもらった。
あとスマホの充電器なんかもいるな。それらも頼んで全て配送してもらうようにした。
さて、次は本屋だ。
習字の本や字がきれいにかける教則本、そろばんなんかの本もあったのでそれも購入。それとプログラム言語の本は片っ端から様々な教則本を購入した。
次に車とバイクの操縦教本。あとは金属工芸や皮工芸、ガラス工芸などの手工芸技術の本などを購入していった。
あ、忘れるとこだった。小学生の1年生から6年生までの教科書も購入した。
意外にこの頃の知識ってうろ覚えなことがあるそうだ。母さん談。
他にも骨とう品の本、リサイクル業界の本、パソコン関係の中でも基本OS、お絵かきソフトや画像加工ソフト、動画編集ソフト、ついでだとDTMの教則本も購入しておいた。誰か才能がある人がいたら曲でも作って。
そういえばスタジオも作る予定だったんだけど防音室に改造してもらったまんまで、まだ機材も何も入れてないな。
俺は大量の本を何とか店の外に持ち出して、いつものように物陰でアイテムボックスにしまっておいた。
思いついたついでにもう一度リサイクルショップに寄って様々な楽器とアンプやシールド、ストラップなどを購入した。ジャンク品って書いてあるのを中心にね。
そこにスタンドピアノもあった。これは持って帰れないな。でもほしいよな。
よし、これらも会社に持って行ってもらおう。
それらも会計し、又配送をお願いしておいた。
俺はようやく会社に戻ってこれた。
「ただいま。」
そう言って部屋に入るとみんなで模様替えの真っ最中だった。
俺はリサイクル品を一度、アイテムボックスに全部収納して、改造を施し、それぞれが指定する場所に置いていった。
そうしているうちにリサイクル品の第二弾が到着した。
俺は家に運び込んだ傍からアイテムボックスに収容していきすべて復元しておいた。
それらをお母さん方は呆気に取られて見ていた。
「話には聞いてたけど…すさまじいわね。そのアイテムボックス。全部新品になってるし、さっきまでこんなにぼろぼろの古い二段ベッドをどうしようかと思ってたんだけどそれがデザインも変わって、組み立てられて、強度も補強して出したんだよね。これはすごいわ。確かにこの力で会社起こそうという気にもなるわね。」と、千秋のお母さんのほのかさんが言った。
俺はリサイクルショップで見つけたネームプレートをこれも新品にして出して、サイズを測ってパソコンで名前を打ち出してそれぞれ名札をつけてもらうようにお願いした。
誰が誰のお母さんかまだ全然わかってないからね。
俺は寝袋にくるまって少し休ませてもらった。その間に今日買ってきた本をラーニングするためだ。
一冊の本をラーニングで学習する時間が徐々に短くなってきている気がする。
今日買った本は全部で50冊ほどあったと思うんだけど2時間ほどで学習できた。
やはり、これをやると腹が減る。
母さんたちに言われるままに食材を出し、夕食はみんなでスパゲッティのミートソースを食べることになった。ひき肉マシマシでうまい。
あ、しまった。ベッドはあるけどその上に引くマットレスや布団がない。
これはもう明日だな。
母さんが今日買ってきてくれていた大きめのバスタオルをかけて寝てもらおう。
みんながそれぞれのベッドに横たわったのを確認してから俺は以心伝心でみんなをつなぎ、ラーニングで学習させていった。
俺はリビングに戻ってきて一休みだ。
忘れてるというか気づかないことが多いな。
これもひとえに高校一年生という人生経験のなさだよな。
契約とか取引の仕方はよくわかってるんだけどね。ラーニングで学習してるからね。
みんな体力持つよなと考えた時にふっと思いついた。
この以心伝心とラーニングでの学習って俺のスキル自体を覚えさせることはできないのだろうか。
身体強化と感覚強化は必須だろう。豪運は行き過ぎでも人より運がいい程度のスキルを学習させることはできないだろうか。アイテムボックスも家一軒分ぐらい10m立方ぐらいのスペースだけ学習させることはできな…あれ?できそうだな。
じゃあ、それらも一緒にやっちゃおう。
それから4時間ほど掛かってみんなは学習を終えて起きだしてきた。
既に夜中の11時だ。
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