少女の記憶

ここにはもう笑った彼女の顔はなかった。

彼女は俺の後ろにはいるが無言だ。とても気まずい。


「なんであそこにいたの?」


洞窟の出口に向かいながら俺は聞いた。


「ーーーーーーー。聞いてもらってもいいですか?」


〜〜〜〜〜〜〜


Cランクパーティーにいたのは私リタとリーダーのアイアン、彼の彼女であるサリアとアリサの4人がいたの。


私ってこんな性格じゃん。同じパーティーの人たちにすら素直になれなくて少し嫌われてたのね。


昔は少し嫌われてても話しかけてはくれたの。


でも最近になって無視されはじめて、ここのところはずっと報酬も貰えてない状態で。。。


でも私を入れてくれるパーティーなんてほぼないから我慢してたの。


それで急に今日アイアンに話しかけられてさ。



「今日は俺たちは闇の洞窟に行くんだけど、少し用あるから先に闇の洞窟に行ってて」



って言われたの。


久しぶりに話しかけてくれて嬉しかったの。だからウキウキして闇の洞窟に行ったの。

だけどみんなは来なかった。


でもまだその時は遅れてるのかなー?ぐらいにしか思ってなくて、私だけで洞窟の中に進んでいったの。


中にいたモンスターは大体倒したんだけどそれで体力を使っちゃって一番奥のモンスターに捕まっちゃったの。


その時アイアンから電話が来たの。



「リタ?大丈夫か?w 奥のモンスターに襲われてるなんてまさかなあ。そんなことないよなwまあ俺には関係ないし?じゃあ頑張ってw」



私はやっと分かったの。捨てられたんだって。


あの時本当に死んじゃうかと思った。その時にあなたが来てくれた。本当に嬉しかった。


でもあの時ですら素直になれなくてあんな態度取っちゃってごめんね。


〜〜〜〜〜〜〜


彼女の目には涙が溢れていた。


「あ、え、泣いてないからね!」


「わかったわかった。後ろ向いてるから今だけは素直になれって。」


「だから泣いてないってば!」


少し経って後ろから小さな嗚咽が聞こえた。

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