君と僕と壁

ゆきだるま

第1話

「死にたい。」

僕は、最近ずっと思っている。死んだ後の世界に興味があるが、『自分は、生きている価値があるのか』『何故、生きているのか』ということを思い始めているうちに『死にたい』と思い始めていた。

高校には、普通に友達がいて毎日が楽しいただこの平和な世の中に飽きただけだ。

毎日同じように生活をして寝ると夢に出てくる女の子がいた。だいたい、僕と同い年だろう。

夢の中で女の子と大きく高い壁越しで僕は話している。「昨日、体育が〜」とたわいもない話しをしていた。ある日夢の中の女の子は、

「死んだ後の世界について考えたことある?」と聞いてきた。

「考えたことあるよ。最近ずっと死にたいと思ってる自殺でもしようかな…」と僕は、壁に背を向けながら座り正直に話した。

すると女の子は「死んじゃダメ!死んだっていいことない。自殺しても苦しいだけだよ。」怒り悲しみながら言った。

「何でそういうこと言えるの?」と僕が冷静に聞いたら「私、自殺したんだ。学校でいじめを受けてSNSでも色々と言われたけど家族にも言えなかった。家族に苦労や迷惑をかけさせたくなかったから。でも、自殺したら1番苦労や迷惑をかけさせてしまった。すごく後悔してる。寿命までの年月を苦しんで過ごしてるんだよね。」と悲しげな声で言っていた。

「わかったよ。自殺ってそんなに苦しんで寿命までいなければいけないんだ。」と僕は、女の子に誓った。「よかった。分かってくれて。私の分まで後悔しないように生きて。」といい、 女の子は立ち上がり歩いていった。

すると壁が無くなっていたことに僕は、気づき立って後ろを振り返り手を振った。

女の子は、後ろに振り向き笑顔で手を振り返してくれた。


その子は、昔の初恋の人だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

君と僕と壁 ゆきだるま @megyuka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ