11.勘違いの仲直り
家に着いたら疲れがドバーッと押し寄せてきた。
ちょっとだけ寝るか。
「ーーーー。」
「ピロリン。 ピロリン。」
俺のスマホが鳴るなんて珍しいな。
そう思いながら開いたら浜辺さんと柏木さんの二人からLINEが来ていた。
『莉乃:今日大丈夫だった?私から見た感じは良かったと思うけど、キツかった?』
『もも:莉乃に教えてもらった!柏木です。よろしく!それで、さっきはごめんねー急に帰っちゃって。』
二人に返そうかと思ったけど俺にはそんな難しいことは出来なかった。
LINEって難しいなー。そう思いながら一旦柏木さんに返信をした。
『斎藤:斎藤拓人です。よろしくお願いします。
さっきのことは大丈夫だよ。気にしないでいいよ。』
っと。そう送ったらすぐに返事が来た。
『もも:ありがと。それでさ、さっきやってた魔法少女見た?めっちゃ良かったよ!』
あ、カラオケで疲れちゃって見るの忘れてた。。録画はしてあるし、後で見なきゃな。
『斎藤:なんかあの後疲れちゃって寝ちゃったんだよね。』
『もも:ってことは起こしちゃった?ごめんね。』
『斎藤:大丈夫大丈夫、って言いたいんだけど結構眠い。』
『もも:全然寝ていいよ!あと今回の話アスナちゃんめっちゃ可愛いから絶対見なよ!!おやすみ。』
『斎藤:見る見る。ありがと。おやすみ。』
そう言って、俺は結局朝までぐっすりと寝てしまった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
次の日。
「…………」
教室に入ったらいつもの声がなかった。
いつもなら浜辺さんから言ってくるのに。なんでだろう。
しかもなんかいつもと雰囲気が違うし。
俺からいう日もあってもいいか。
「浜辺さんおはよう。」
「…………」
何も言わずに浜辺さんはどこかへ行ってしまった。
あれ、なんか嫌われた?何かしたっけ?あ、LINE返信するの忘れてたぁあ。
後で謝らなきゃじゃん。。
「拓人〜どうした?少し悲しい顔して。」
蒼太が背中を叩きながら言ってきた。
「なんかね、浜辺さんに挨拶したら無視しされてさ俺嫌われたのかなって思ってなんかしたかなって考えてたら昨日LINEの返事するの忘れてたことに気づいてね。それで、」
「やっちゃったなって思ってるのか。」
「そう。浜辺さんは俺のためにいろんなことしてくれてるのに無視すんのは悪いなって思って。」
「そういう時はすぐ謝るのが1番だぞ!そうすれば相手もすぐに許してくれる。」
「わかった、ありがと蒼太。ちょっと行ってくる。」
「浜辺さんちょっといい?」
「あ、いいよー。」
「お!斎藤くんにお呼ばれか!」
「頑張ってきてね!」
「そんなんじゃないからね!!」
浜辺さんはそう言いいながら少し顔を赤くしていた。
ここでいいか。よし。
「ごめん浜辺さん。朝無視したのって昨日LINEの返信しなかったからだよね。
俺のためにいろんなことしてもらってるのに見ないなんてひどいよね。本当にごめん。」
そう言ったが何故か浜辺さんは不思議そうに見つめて俺に言った。
「え?私無視しちゃってた!?え!こっちこそごめん!気づかなくて。いつぐらい?」
「今日の朝だよ。んーと10分ぐらいだったかな。」
「あーその時頭痛がしててなんも考えてなかった時かも。私さ頭痛がしてる時なんも考えられなくなっちゃうんだよね。いつもみんなにも頭痛の時怖いって言われるの。ごめんね。」
「そういうことだったのか。よかった。っていうか頭痛今は大丈夫なの?」
「もう大丈夫になった!心配かけてごめんね! それじゃあさっき挨拶できなかったから代わりってことで、」
「おはよ!斎藤くん。」
「おはよう。浜辺さん。」
「拓人ー!どうだった?仲直り出来た?」
戻って来た瞬間に聞いて来た。ほんと蒼太は早いなあ。
「なんか怒ってなかったっぽい。ほんと良かった!でもいいに言ってよかった。行ってなかったらこのことも知れなかったし。」
「それよかった!!でももう心配かけんなよ!!」
そう言って大きな口で笑った蒼太につられて俺も笑ってしまった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます