7.電話の会議
コメントが来るってこんなに嬉しいんですね。(前書きです。)
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「って事で明日はみんなでカラオケに行こう!」
「えーーー?」
なんでこうなってしまったのか。ことは10分前。
〜〜〜〜〜〜〜
まだ9時頃なのにずっとうずうずしていた拓人に電話がかかってきた。
「もしもしー。聞こえてる?浜辺です。」
「あ、聞こえてるよ。でも、あれ?10時じゃなかったっけ?」
「さっきLINEの壁紙変えてたから暇なのかなーって思って。
……あと…10時に電話って考えてたらそわそわしちゃってて、思わずかけちゃった。今はダメだった?」
声のトーンが少し下がった。
「大丈夫!俺も暇してたから。」
「よかったぁ。」
元気な声にもどった。
「それで作戦ってどんなこと考えるの?俺まだ心の整理全然出来る気がしない…」
「そうそう。さっきずっと考えてたんだけど、やっぱりいろんな人と関わるってのが一番かなって思ったんだよね。」
「でも、俺まだ自分から話しかけてられないと思うよ?」
「そんな君にいい案を持ってきました!」
浜辺さんは急に探偵みたいな口調になって言った。
「明日の放課後私が友達5人ぐらい誘ってカラオケに行く約束をしてきました!」
「え?まさか?」
「はい。一緒に行きましょう!」
「ちょっと急すぎないー?」
「本当に嫌だったら来なくてもいいよ?」
「……頑張ります。」
「よくできました!」
なにこれ俺って犬なのかな。しつけされてるみたいなんだけど。あれ?なんか違う気がした。
「まあ、カラオケに行ってもただ歌うだけだから!一緒に歌うだけで少しは気分も良くなるし、いい感じになるよ!」
浜辺さんが言うと悪くなる予感しかしない。
「浜辺さん以外で誰が来るの?」
「いつも私と一緒にいる柏木ももちゃんと新井
柏木さんって下の名前ももなのか知らなかったなー。っていうか俺浜辺さんの下の名前知らない。やばいこれはかなりまずいことなのでは??あとで聞いてみるか。
「この中だと浜辺さんと柏木さんぐらいしか話したことないな。」
「話したことのない人の方が練習になるかなって。」
「うー……難しいなあ。。」
「カラオケに着いちゃえば場の雰囲気でどうにかなるよ!まず、やばそうだったら手助けするし!」
それなら少しは安心だ。
「緊張するな、なんか。」
「しょうがないよ。最初はみんなそうだから!慣れるのが一番大事!何事にも慣れればなんでも出来る!」
「そうだよな。明日少し頑張ってみる。」
「よし!じゃあ通話終わろっか?」
「あ、ちょっと待って!」
俺はさっきのことを思い出した。
「なんかあった?」
「失礼かもしれないんだけど質問してもいい?」
「いいよ。」
「浜辺さんの下の名前って何?」
「…………ぷっあはは、あはは!!」
浜辺さんは携帯越しでも爆笑してることがわかるぐらいの大きな声で笑った。
「斎藤くん知らなかったの!?そっか私名前言ってないもんね!ごめん!
私はね、浜辺
「こっちこそごめん。自分で聞いてればよかった。」
芽依っていうのか。なぜか俺は名前を知れて嬉しくなっていた。
「名前知らないって言い出すから思わず笑っちゃったよ!もう知ってるのかと思ってた!」
「ごめん。クラスの人関わりないと思ってたからほとんど名前覚えてなかったんだよね。」
本当に俺はクラスの人と関わるなんてことはないと思ってたから…
こういう風に何か考えてくれてるのも全部浜辺さんのおかげなんだよな。
感謝しなきゃな。
「でも、斎藤くんが私のことを知りたいって思ってくれてることが嬉しいよ。」
「ん……あれ!?あ、今のなし!!聞かなかったことにして!」
「もうやだ!ごめんもう切るねおやすみ!」
浜辺さんが言ったことに自分で照れて電話切れちゃった。
なんか学校の時と電話の時でちょっと違ったなー。やっぱり電話だとキャラ変わったりするのかな。
でも照れてる浜辺さんは少し可愛かったな。
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