2.友人との関わり

浜辺さんが帰った後。。。。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

俺は焦っていた。

やばい。やばい。本当にやばい。。。


何がやばいかと言うとオタクがバレた。。。


しかもクラスカースト上位の浜辺さんにだ。


「本当にどうしようかなぁ」


思わず口に出てしまっていた。


浜辺さんがみんなに言ったらもういじめられるのかな。


蒼太にも嫌われちゃうかな。


あぁぁぁ。本当に最悪。


なんで学校にフィギアを持ってきていたのか。


もう何やっているのか俺。


もう学校行くのやめよっかな。


いやそれはダメか。親の許可貰ってきてるもんな。


諦めるしかないのか。。。。


「あーあ、楽しかったなあ。友達はほぼいなかったけど蒼太と話すだけでめっちゃ楽しかったんだよな。もう話せないのかあ。」


頬にツーンと水が流れた。


「何泣いてんだよ。俺の不注意のせいだろ。」



教室には嗚咽がずっと響いていた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「大丈夫か??」


夕日に照らされながら歩いていたら

隣から聞こえてきたのは蒼汰の動揺している声だった。


「顔色悪いぞー」


(そうか、蒼汰は心配してくれてるのか。)


「ん。」


(でも今はお前と話せるほど勇気はないんだ。)


「え、本当に大丈夫なのか?何があった?」


(そんな目で見るなって。)


「俺に話してみろよな!」


(話したくなっちゃうだろ。)


「他の人には秘密にするからさ!」


(あああーーーー)


「だからもう!!お前に話せるわけ無いだろ!これは俺の問題なんだよ!お前に言って何になるんだ!


全部俺のせいなんだよ。ほんっとになんでいつもいつもそうからんでくるの??うぜえんだよ。もう。」


変なことを言ってしまった俺には困惑した蒼汰が写っていた。


「あ、え、」


(ごめん。)



俺は逃げ出すように走った。

場所なんてどうでもいい。全力にただ何もわからない場所まで。。




~~~~~~~

俺はあんなに蒼汰と友達でいたいって思ってたのか。


さっきは蒼汰の顔を見ただけで動揺してしまった。

もう明日からは話せなくなっちゃうんだろうかって。


前からオタクってこと言ってればよかったのかな。


今更しても遅い後悔をしていたら携帯が鳴った。


蒼汰だった。


「あ!!」


慌ててしまったのか、正座をして通話を始めていた。



「さっきは本当にごめん!!」

土下座をして謝っているぐらいの勢いで謝っていた。


「え?」


俺はぽかんとしてしまった。


「ずかずか人の奥のところまで突っ込んで本当に悪かった。

勝手に相談に乗るのが正しいと思っちゃっててさ。」


「いや、こっちのほうがごめん。

自分が辛かったからって八つ当たりして。いいことないのにな。本当に申し訳なかった。」


「もう気にしてないからいいよ。」


「本当にすまなかった。」


「拓人が言いたくなったときでいいから、俺にも相談に乗らしてくれ。俺にはそんぐらいのことぐらいしかできないからさ。」


「ごめん。今はまだきついけど、いつかは言えるようにするよ。」


でも俺は言えそうにない。関係を失いたくないって思ってしまう。


「ありがとう。そうしてくれていい。俺はいつでも待ってるから。」


自己中心的になってしまう。


「。。。。。。。」


ごめん。


「また明日な!」


ほんとごめん。


「おう。」




俺は一生蒼汰を騙し続けるかもしれない。

そうなってしまったらもう謝るしか、ない。。




~~~~~~~~~


次の日。


昨日はことがありすぎて眠れなかった。

目の下にはくまができ、顔色も悪く危ない人のように見える。


考え事をしながら歩いていたら教室の前まで来てしまっていた。


(どうしよう。いじめられるのかな。蒼汰に伝わってなければいいけど。。)


急に不安にかられてしまう。


と思っていたら中から浜辺さんたちの声が聞こえてきた。


「だからさー、斎藤くんが魔法少女アリスのフィギア持ってたんだってばー!!」

「え!それほんとーー!?あれめっちゃかわいいよねーーー」

「あたしなんかちょっと斎藤くんの印象変わったかもーー」


え?どういうこと?

どういうこと??


「そこ邪魔だから早くはいって!」


後ろから来たクラスメイトに言われて、状況がつかめないまま教室に入っていった拓人であった。


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