先生と生徒

北村

理不尽

「はじめまして。今日から皆さんに『理不尽』の授業を教える、田中といいます。どうぞよろしく」


どこか疲れたような表情で笑う田中という男。

今日から赴任してきたという、年は30前後か。

…というか、え?今なんて言った?


「皆さん、小中では道徳を学んできたと思います。ですが…」

田中の目が細まり、矢継ぎ早に言葉が続く。


「社会には道徳が通用しない場面が多々あるんです。それは理不尽という形で、ある日突然皆さんに襲いかかります。」


…理不尽、か。


「そんな理不尽から身を護る方法を、私が皆さんにお教えします」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

先生と生徒 北村 @kitamuraken

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る