再会

確かにそんな子もいた気がする。私あまり孤児院時代の他の子のこと覚えていないから。」

「我が身に怒った異質な事を受け入れられたのはあの方の言葉あってのもの。今、あの人はどこにいるか聞きたいんだ。」

「あ…。えっと、私も知らない…よ。」

「そうか。悪かった。薬師としての我が生道を行っている。必要な時は助けになる。」

そう言って、去って行った。


帰り道、私の部屋の前に有間がいた。

「あ、有間!今日会いたいって人に会って…」

「分かってる。だが、過去の俺と今の俺は違うからな。あいつが今の生き方に満足しているならそれでいいんだ。それに…また先で会う様な気がする。」

やっぱり有間は全部分かっている。かっこいいけど、届かないいつもの気持ちだった。

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美波と狂月の魔術書 虚無~うつな~ @endenemy

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