午後に想う

 午後の授業が始まるとずっと紗矢はニヤニヤしていた。

 そっかー妹が欲しかったのか、私、どう見ても高1じゃありませんから!

 中1?中2?くらい?

 でも、妹=ロリではないのかな?そもそも妹が欲しいって恋愛対象と同じこと?そういえば今朝は芽衣のこと褒めていたし。ハァ。



 同じころ、紗矢の4つ後ろの席の芽衣は、やはり落ち込んでいた。妹が好きなのかあ、私妹いるし、絶対姉キャラ。

4つ前にいる貧乳メガネの方が妹キャラだよね。

あ、私、またひどいこと言ってる。こんなところ知ったら、虎だけじゃなくてみんなドン引きだよね・・・。

 ほんと、私、ブスだなぁ。はぁ。



 5時間目が終わった時に天文部の3人にとって大ニュースが流れてきた。試験期間につき今日から試験終了まで部活は休みとのこと。


 虎から6時間目が終わったら放課後のことを考えようと言われ、3人は席に着いた。


 どうする?私?これはチャンス?芽衣はそう考えていた。


 ただ、2人っきりになろうなんて言えないし、言ってうまくいかなかったら明日から学校に来られない。


 やっぱり3人でか、どこの図書館も満員だろうし私の家で勉強しようというのが自然の流れ!


 よし、それでいこう。ロリコンチビは邪魔するなよ!


 紗矢も考えていた。


 どうしよう、部室で勉強しようと教科書とかパンパンに持ってきたのに。


 それに虎と一緒にいたかったなぁ。


 あー最近虎のことばっかり考えている気がするよー。


 私の家で虎と2人で勉強するとか?キャーそんな、事件ですよ、事件。どんどんどん、紗矢は一人で顔が赤くなっていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る