芽衣のアルバイト

 朝起きると芽衣の目は腫れていた。泣いたまま寝ちゃったのか、私らしくないな。気分転換に掃除機をかける。


 そう言えば虎も今頃バイトで掃除機使っているかな?ああ、気分転換になっていない、などと考えが空回りしていた。


 昼からは近くのコンビニでバイトをしており、歩いてコンビニへ向かった。シフトに入ると、まずは大量に並んでいるレジ待ちをさばくべくレジ打ちをする。


 午後2時くらいまではレンジで温めるお客さんがほとんどで切れ目なく続く。


 何も考えずに集中できるなと思っていると、同じ文央高校の1-Cの男子がお店に入ってきた。


 知っている顔なので挨拶をする。

 

 「高坂だよな?」

 

 「はい」

 

 「あの、良かったら これ」と言って、おそらく本人のものだろうLINE IDと名前の書いてある紙を渡された。


 この手の手紙はこれで何人目だろう。


 今日の人もそこそこかっこいいと思うけど・・・。

 

 空いている時間にトイレ掃除や品出しをして、夕方5時に交代してバイトは終了となった。


 妹のためにアイスを買ってあげた。もちろん、自分のアイスも忘れずに。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る