33章 殴られる、そして喧嘩

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この章では少し性的要素が含まれています

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彼に対しての不満

それは日に日に積もっていく


彼は仕事帰りにパチンコに行く日が増えた

平日は、ほとんど仕事から住宅に直行しない

土日も、ほとんどパチンコへ行く

たけるのことを可愛いとも言わない

可愛いとは言わないけど、「ママが欲しくて産まれてきたんだよ」って耳元で話す回数は日に日に増えていった


たけるが泣いたら



彼 「おい!泣いてるぞ!

   早く面倒みろや!」



ひたすら怒られた


彼は実家からゲームを持ってきていて、ひたすらゲームに夢中


夜ご飯のおかずが少ない時



彼 「え、こんだけしかないん

   俺、仕事して帰ってきたんやけど

   お前なんてバイトやろ?

   バイトなんて働いてるうちに入らんやろ

   ちゃんと家のことしろや

   どうせ、おかずなんて実家から貰ってきてるんやろ?

   だったら、ちゃんとした物貰ってくるか自分で作れや」



もう私やってけない

日に日に離婚を考える


バイトは働いてるうちに入らない・・・・これは本当に頭にきた

言い返したかった

だけど、そんな勇気なんて出るはずもなかった

いや、もしかしたら言うことも諦めてたのかもしれない



そんなある日、彼が仕事から帰ってきて言った



彼 「俺、ここに帰ってくるの苦痛や

   仕事してたほうが、よっぽど楽しい」



私、何かした?

あなたに悪いことした?

我慢して我慢して、ひたすら我慢して・・・・何が気に食わないの?


そう言った後、彼は出て行った

ご飯も食べずに


そして深夜に帰ってきた

寝ている横にやってきて起こされた



彼 「口でしてや」



嫌だった

とにかく嫌で仕方なかった

私は初めて断った

そしたら、彼が私の頬を殴った

びっくりした・・・・軽くではなく本当に強めに殴られた

痛かった

涙も出そうになった



彼 「あぁ、めんどくせぇ」



謝るわけもなく、彼は一言言った


もう我慢できない



私 「何で殴るん?」


彼 「お前が口でせんでやろ!

   口でしてたら俺だって殴らんわ!

   お前のせいで俺は殴らなあかんくなったんや!

   ていうか、親に言いたいなら言えや   

   どうせ俺のことなんでも悪く言ってるんやろ!

   離婚したいならすれば

   女は大変やな、バツつくと

   その点、男やで良かったわ」



もう本当に無理

出ていこうと思った



私 「たける連れて出て行くわ」


彼 「俺が出てくわ」


私 「私が出て行く」



お母さんに「もう無理です」とメールした


荷物をまとめていたらチャイムが鳴った

お母さんとお父さんだった

2で来てくれた



話し合いすることになった



彼 「いや、仕事で腹立つことがあって・・・・」



彼は私に言ったことなんて言わない

そして殴ったことも言わない



彼 「まりさんも本当に家のことよくやってくれてるし

   たけるの面倒も見てくれてるし

   ありがたいって思ってるんですよ

   今日はちょっと仕事で腹立つことがあって喧嘩みたいになってしまって」



お母さんとお父さんが、どうしてこうなったかを聞いても彼は何も言わない

ひたすら私を褒める

もう話し合いにならない

今なら言える、彼にされたことも言われたことも・・・・そう思ってたけど口が動かない

言葉が出てこない

殴られた痛みでではなく、彼の前でされたことを話すのが怖かった

話したら今度はボコボコにされるのではないかと思った


この時、本気でたけるとベランダから飛び降りようかと思ってしまった

たける、ごめんね・・・・

こんなこと思ってしまって・・・・



彼が上手いこと言って、お母さんとお父さんを納得させた

お母さんとお父さんは帰って行った


怒られると思った

そしたら彼は気持ち悪いくらい機嫌がよくて



彼 「お前、本当に俺のこと大好きやな

   離婚したくないでメールしたんやろ?」



・・・・・何も言葉に出来ない

あぁ、腕を切りたい・・・・


彼は上機嫌になって私を求めた

口でしろとは言われなかった

たけるを起こしたらダメだ、泣いたらダメだ、そう思いながら声を必死で我慢した



離婚届を貰いに行こう・・・・

頭の中で思う




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