31章 祭り

彼の地域でも私の地域でも祭りがあった


彼の地域での祭りの時、彼の実家に行くことになった


祭りの前日、彼が言った



彼 「お前、俺の親嫌いやろ

   別に行かんでもいいんじゃね?」



・・・・苦手なのはある

色々と言われてきたし、だけど嫌いとは言ってない



私 「別に嫌いなんて言ってないやん

   明日、行く約束してるやん」


彼 「いや、無理して行かんでいいやろ

   今から電話で断るで」


私 「何で断るん?

   行く約束してるやん」


彼 「いや、いいって」


私 「いや、行くって」


彼 「まぁ、お前がどうしても行きたいって言うんなら行くけど

   俺の仕事が終わってからやで遅くなるぞ」


私 「うん」



なんだかもう、彼の考えてることも言うことも分からない

突然に言い出す・・・・

祭りは平日だから仕事終わってから行くのは分かってる

そして、彼の実家に行くことは決まっていた

なのに何故に前日に言い出すの?

分からない・・・・


そして祭り当日、彼の実家に向かった


彼の実家では大きな犬を飼っていて、その犬は来る人に吠えた

たけるは怖がって泣いた


家の中に入って、お義母さんが抱っこしてくれてお義父さんも喜んでくれて

色々言われたりしてるけど、喜んでくれる顔を見ると嬉しくなった

たくさん美味しい物が食べれて、たけるも嬉しそうで安心した



彼 「たける、犬嫌いで怖がってるし

   もう帰るわ」



突然言い出す彼

まだ1時間もたってない

そして、犬怖がったのは玄関だけだけど?


彼に逆らえず帰ることになった


お義母さんに「また来てね」って言われて実家を後にした



車に乗ったら彼が言った



彼 「良かったな、俺のおかげやろ

   お前、俺の親嫌いやし

   早く帰れたで良かったな」



・・・・・もう言葉も出ない

たけるを帰る言い訳に使ったの?

辛い・・・・

腕切りたい・・・・

辛いと思う=腕切りたいっていう思いに変わっていく私

だけど、切りたくてたまらなくなる



彼の地域での祭りが終わると私の地域の祭りがやってくる

私の実家では特に何もしない

私の弟が相撲の試合をするため、お母さんとお父さんが見に行くくらいだった


ちょうど、彼が私とたけるを迎えにくる時

弟の試合を見に行くため、お母さんとお父さんが家から出てきた


車に乗り込むと彼が言った



彼 「お前の親、俺のこと嫌いなんやろ?

   なんなん、挨拶もせんと」



私はこの言葉を聞いて車から降りたくなった

挨拶しないって、あなただっていつも挨拶しないでしょ?

嫌いって勝手に決めつけるなんておかしい・・・・

何処からそんな考えが出てくるの?



私 「弟の試合見に行くで急いでたんや」


彼 「挨拶くらいするやろ

   俺のこと嫌いやでやろ?」


私 「いや、弟の試合が始まるで急いでたで」


彼 「まぁ、別にいいけど

   何かあったら離婚するだけやしな

   たけるだってお前が欲しくて産んだんやし」



もう言葉も出ない

何かあったら離婚するって・・・・

たけるの前で、またそういうことを言う・・・・


とにかく辛い

辛すぎる

彼と一緒にいるのが辛い・・・・

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