30章 バイト始める

私はバイトを始めることにした

少なくても自分で稼いで、たけるのオムツもそうだし玩具も買ってあげたい

少しでも自分の服も買いたい

あとは日常用品、食事代

色々な思いがあった


ある日、実家にいた時のこと

1枚の広告を見つけた

求人のお知らせ、新しいお店がオープンするというのだ

有名なドラックストアで、レジの経験もある私は面接を受けることにした

一斉、面接


彼にはバイトを始めることを言った



彼 「俺の給料で養いたいんやけど

   たけるが大きくなるまでは専業主婦でいてほしい」



そう言われた

だったら生活費ちょうだいよ!って思った



私 「少しでも生活の足しにしたい」



彼は何とか納得してくれた


そして面接

年中無休のドラックストアだったため、土日祝は全て出れると言った


面接が終わって夜、採用の電話がかかってきた


嬉しかった

給料を貰ったら、たけるに色々と買ってあげれる


オープンしてからはオープン記念をやっていて忙しかった

土日祝は休みがなかったので、平日に休めることになった


実家で準備をして、お店にむかった

接客業なのでもちろん化粧をして行く


バイト初日、迎えに来た彼が言った



彼 「そんな化粧して男でも誘ってるん?」



お疲れって言われたかった

化粧しちゃだめなの?

スッピンでお客さんの前に立たないとダメなの?

バイトしてることが気にくわないの?



彼 「ていうか服も、お洒落すぎやろ!」



いやいや、普通の格好だけど

ジーパンにポロシャツ、それの何処がお洒落なの?

お店で働くのはポロシャツと決まっていた

お母さんがリサイクルショップで買ってくれた


次の日から私はバイトが終わって急いで化粧を落とした

そして、朝着てたパジャマに着替えた

そしたら彼は何も言わなくなった



お店は住んでる市内に2店舗あった

1週間、違う店舗に行くこともあった

そんな違う店舗に行ってた時のこと


迎えに来た彼が一言



彼 「今日、車なかったけど何処行ってたんや!」


私 「違う店舗に行ってたで」


彼 「何か違うとこ行ってたんじゃないんか!」



違う店舗に行くこと、彼には知らせていた

何で疑われなければならないの・・・・

そして、車あるか見に来たの?



私 「仕事中、見にきたん?」


彼 「いや、お客さんの車見に行くついでにちょっと」



まぁ、お客さんの所に行くついでなら仕方ないと私は思った

これ以上、彼に疑われたくなかったので彼を信じた




バイトの休憩時間は、最初は12時からだった

だけど、13時の時もあり当日にならないと分からない

13時の休憩だった時、携帯を見たら彼からの着信が13件ほどあった


何事かと思って急いで電話した



彼 「お前、何してるんちゃ!」


私 「今から休憩なんやけど」


彼 「いつも12時にメールくるやろ!

   何してるんや!」


私 「今日は13時から休憩になったで」


彼 「何で教えてこんのや!」


私 「携帯触れないし、行かないと分からないし」


彼 「おかしいやろ!」


私 「ごめん・・・・」


彼 「まぁ、いいわ

   メールしてや」



ひたすら怒られた・・・・

メールをしたら、「ごめん」も何もなく何気ないメールが届いた

凄い数の着信も怖かった

ちょっと思ったことがあって、休憩中に車をあるか確かめに来ればよかったのに・・・・だけど言えなかった


語尾に「ちゃ!」ってつける怒り方、初めてだった

怖かった

バイトを始めてから怒られることが増えた



そんなある日、彼が車の中で言った



彼 「バイト先の女と連絡とりあって、やましいことしてるんやろ?

   何か化粧もしだすし

   隠れてコソコソしてんなや!」



急に怒り出す

そして何故か疑われる


化粧してるのはいけないことなの?

バイトしなければよかったの?

専業主婦でいてほしかったの?

だったら家賃、返済以外のお金をください・・・・

お財布携帯で食材を買うんじゃなくて現金で買いたい


何度か彼に言った

たけるのオムツ代や食費を欲しいと

そしたら毎回、彼は同じことを言う



彼 「俺だって手持ちないと困るんやって

   お前に家賃、返済渡してるでいいやろ

   てゆうか、お前の親に頼めや

   なんでも買ってくれるやろ?

   夜のおかずだってくれるやん

   俺の給料やで何に使おうか勝手やろ!」



ただ辛い

彼と一緒にいるのが辛い


私は、腕を切るようになった

彼に出会う前まで腕を切る習慣から抜け出せなくて、ようやく抜け出せていたのだけど始めてしまった

バレないように微かに切る

カッターは手放せなくなった

切ったら少しは楽になった

長袖の季節だったため、腕は見られずに済んだ



そして、たけるも自分の髪の毛をひっぱるようになった

まだ喋れないたける

ストレスをあたえてしまった


ごめん、こんな弱いママで・・・・

小さい体でストレスを与えてしまって・・・・・


たけるが髪の毛をひっぱる手を私は握りしめて必死で止めた





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