28章 怖かった彼の友達

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私が彼と一緒にいるなかで、1番怖かった出来事です

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夜19時、彼の携帯に電話が鳴った

彼はベランダに出て電話で話し出す


しばらくして部屋に戻ってきた彼は部屋の電気を消した


そして、「静かにして」と言った


たけるが起きていたので私は、たけるに母乳をあげていた

たけるは母乳を飲みながら寝た

布団の上に置くと起きてしまうと思ったので抱っこした状態でいた


彼は電話を続ける


しばらくして家のチャイムが鳴った


彼は電話を話して小声で「出んといて」と言った


チャイムは鳴り続ける

そして、ドアを叩く音に変わる



「おい、加藤(仮名)!

 いるの分かってるんや!

 出てこいや!」



怖かった

凄い怒った怒鳴り声・・・・

たけるが起きたらどうしよう、泣いたらどうしようと不安だった



彼は、ひたすら誰かと電話をしている

部屋にいると声が聞かれると思ったのだろう、ベランダに出た

ひたすらドアが叩く音と怒鳴り声が響く


しばらくして、電話を終えた彼が戻ってきた

静かな声で話し出す



彼 「俺の友達が友達と友達を、やめたいって言ってる 

   友達は友達をやめたくないで怒ってるらしい

   だから俺の所きたんやけど

   その友達ヤクザやで、やばいんやって

   俺も友達やめたいんやけど」



???頭の中はクエスチョンマーク

関係なくない?

彼の友達が、友達と友達をやめたいって本人同士が話すことじゃないの?

何で間に挟まるの?

もっと詳しく教えてよ・・・・



彼 「とりあえず何するか分からんやつやで、しばらく実家に帰ろう」



そして、彼はベランダに出て電話を始める


私は携帯をマナーモードにして、お母さんにメールをした

「もしかしたら今日、帰るかもしれない」と



しばらくして、パトカーのサイレンの音が聞こえた

パトカーは住宅に止まったようだ

すると、ドアを叩く音がなくなり怒鳴り声も聞こえなくなった

彼がこっそり外を見る

友達が警察と話しているらしい

うるさくしていたので誰かが警察を呼んだのかな?



彼 「今、警察に連絡したで

   俺は友達と話に行かなあかんで行ってくる

   お前の親に事情は今度話すで

   今日は帰って」



そう言って彼は出て行った

私は、すぐにお母さんに電話した


お母さんはお父さんと迎えに来てくれて、少しの荷物を持って実家に向かった

私もきちんとした理由を言えなかったため


「彼の友達が友達をやめたがってるらしくドアとか怒鳴り声とかされて、危険やで実家に戻ることになった」


これだけしか説明できなかった

後から彼が説明するとは伝えた



すぐに住宅に戻ってこれると思っていた

だから本当に荷物は少なめ

実家に戻ってからも彼からは電話がないまま、その日は眠りについた


次の日、お昼だと大丈夫かと思って住宅に戻った

お母さんと2人で行き、たけるはおばあちゃんに見てもらっていた


住宅に戻るとポストの中に1枚の紙が入っていて「落ち着いて話そう」と書かれていた

警察が書いたのか分からない、そして友達が書いたのか分からない

怖かった

また来たらどうしようって思った


その日の夜、彼から電話がかかってきた

最初に私に事情を説明するということ

私は、お母さんにたけるを見てもらうことにして彼と出かけた

きちんと仕事には行ったみたいだ

少し安心した


彼の車に乗り込み、ご飯を食べることになった

車の中で彼が話し出す



彼 「なんか仲直りしたみたいやで

   ていうか、俺がさせたんやけど

   世話やけるよな、本当に」



は?

仲直りさせた?

自分だって友達やめたかったんじゃないの?

仲直りさせたというだけで話は終わった


聞きたいことはたくさんあって、聞かなきゃって思ったから聞こうとした

そしたら彼が話を遮る

まるで話したくないみたいに

だから私は何も聞かれなかった

そして、私の親には事情を話すっていうことは実行されなかった



彼 「もしかしたら何かあるかもしれんで今週は実家にいよう」



最後に彼は言った

何かあるかもしれないって解決したんじゃないの?

仲直りして終わったんじゃないの?

またドア叩かれたり、怒鳴られたりするの?

いっぱい聞きたい・・・・

なのに聞けない・・・・・

辛い・・・・



モヤモヤが残ったまま、1週間は実家で過ごし

日曜の夜、彼が迎えに来て住宅に帰った




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