17章 妊娠~私の実家で~

彼の実家で1週間の同居生活を終えて

しばらくは、いつも通りの生活を送っていた


私は彼とある約束をしていた


妊娠中は夜もそうだけど遊びに行かないでほしい


理由があった

・無職の今、早く職を見つけてほしい

・運転免許をとってほしい

・借金のことをちゃんと考えてほしい


そういった理由から彼には遊びに行ってほしくなかったのだ



そんなある日のこと、彼は約束を破って夜出かけた

相談したいことがあったのに電話が繋がらない・・・・

それが次の日になっても・・・・

確実に出かけたなって実感した

だけど電話に出てくれてもいいのに・・・・

私が電話に出なかった時は、あんなに怒ったのに・・・・


私が相談したかったこと、それは脇が少し膨らんでいたことだ

何かの病気かもしれないと思って怖かった


朝、イライラしていた

妊娠中、私は涙もろくなったりイライラしやすくなってた


妊娠中は、よくパソコンでパズルをしていたり懸賞に応募したりしていた

ちょうど、パズルをしていた時にチャイムが鳴った


玄関からでも分かる

彼だ・・・・



私 「遊びに行かんといてって言ったよね」


彼 「ごめん」



今回は彼、謝ってくれた



私 「帰って」


彼 「ごめんって」


私 「何で遊びに行ったん?」


彼 「いや、急に友達に誘われて」



友達・・・・あの人かな?って思った



...............................................................

ビアガーデンに戻ります

...............................................................


深夜12時、私は彼に呼び出された



彼 「友達といるから今すぐ外にでろ」



着ていく服を悩んでいたら、友達には彼女のことをよく見せたかったのだろう・・・・

服を指定された

ビアガーデンで着ているアロハシャツ、それを着て来いと言うのだ

私の私服がお洒落でなかったためアロハシャツを指定してきた


化粧なんてしないで急いで外に飛び出した

友達が運転席で彼が助手席、私は後ろに乗った

挨拶をして、そのまま車を走らせた

ついた場所はボーリング場

眠い中、ボーリングをした

彼の友達がペットボトルのお茶を買ってくれた


深夜3時、帰宅した



別の日、朝4時

電話で起こされた

知らない番号・・・・出ると、彼だった

友達から携帯を借りて電話してきた



彼 「今すぐ外に出てこい」



外に響くエンジン音

多分、車を改造するとエンジン音や走ってる音を大きく変えられたりするのかな?

近所迷惑なくらい音が響いていた

静かになったかな?と思いきや、また響く音

家の周りを走っていたのだ・・・・


早く出て来いってこと・・・・

私は急いで準備をして外に出た

アロハシャツ、これなら大丈夫だ・・・・



彼の友達が「朝早くからごめんね」と言った

彼からは謝罪なんてなかった

そのまま車を走らしてドライブに連れていかれ・・・・

彼と彼の友達の話にも入っていけず、私は何で呼び出されたのかが分からなかった


朝7時、帰宅した



..........................................................

話に戻ります

...........................................................


この時の友達だと思った


彼は友達に呼び出されて断れなくて行ったと言う

私は約束を破ったことに対してイライラしていて許せなかった


そんな私に彼は逆キレしだした



彼 「しょうがないやろ!

   もう離婚するか!」



玄関で騒ぐ彼・・・・

私は彼を家に入れた



彼 「あんま俺をイライラさせんなや!  

   昨日、寝てないんやって」



昨日寝てないってことは、私関係ないと思うけど・・・・

彼は私に「離婚」という言葉を出したら、立場は逆になると分かっていた


離婚なんて出来ない

結婚式までさしてもらって離婚なんて出来ない

産まれてくる子供のためにも離婚はしたくない


謝る私

彼のイライラがおさまるで謝り続けた・・・・

なんとか彼のイライラがおさまった


そして、脇のことを相談した

次の日に病院へ行こうとなった


その日、彼はホテルで1泊しようと言い出したけど私の実家で泊まることをOK貰ったので私の実家で泊まることになった


私の部屋は狭かったため、居間で寝ることになった

とりあえず寝るまでは私の部屋にいた

そこで彼は私の中学の時の身分証を発見する

そして写真を見て言った



彼 「うわ、デブやん

   俺、デブだめなんやって

   太ったら離婚するで」



中学の時の体重は48キロくらい、そして現在は45キロ

顔が丸かったから太って見えたのだろう


太ったら離婚・・・・それは私にとって呪いになった

太れないって思った

妊娠中、私は呪いにとらわれ続けていた

だから食べては吐きの繰り返し・・・・

少しでも太ったらやばいと思っていた・・・・

先生にも体重を注意され・・・・親にも心配され・・・・

だけど吐くことをやめれなかった

つわりがおさまったら、手を突っ込んで吐いていた

これは、出産した後も続いた・・・・



次の日は、土曜日だった

お母さんが病院に連れて行ってくれるという

彼は昼まで寝ていた


彼が起きてから3人で病院へ

彼は口が上手くて次から次へと話題をふってきて、お母さんとも楽しそうに話していた


病院について、しばらくして名前を呼ばれて

病名は「副乳」ということだった

怖くない病気で良かったと安心した


そして会計

彼は、お金を出さない・・・・

財布を出すそぶりもしない・・・・

お母さんが支払いをしてくれた



お母さん 「何で私が払わなあかんのけ」



と私のポツリ・・・・

確かにそうだ

私が支払えば良かった・・・・


彼は本当に病院までついてきただけで、そのまま彼は実家に帰るのかなと思いきや私の実家に来た


そして、その日も泊まり・・・・

次の日も泊まり・・・・

もう何日目になるだろう・・・・

1週間以上は私の実家で泊まった

スウェットのままで・・・・


お昼まで寝て、ご飯を食べて寝ての繰り返し

その間、パチンコには行かなかったけど私の実家で寝るだけの生活を送っていた


そんな彼のこと、お母さんは私に不満を言うようになった



・ひたすら寝ている

・ご飯のことも文句言う

・仕事はどうする

・運転免許はとるのか



ご飯、彼はお母さんが作ってくれた食事に対して結構文句を言っていた



おかずがあまりないと少ない、嫌いな物が出ると食べない

彼は、おかず食いだった


食べてる時間が苦痛だった・・・・

そして食べ終わった後、手を突っ込んで吐く

トイレから出てきたら彼は、お母さんに言っていた



彼 「まりさんも、もっと太ったほうがいいですよね

   吐いてばっかいたら、お腹の子にも悪いし」



その言葉を聞いた時、言葉にできなかった

私が太れないのは彼が太ったら離婚って言ったから・・・・

その言葉が呪いのように私にとりついているから

私は太れない

太らない方法、それは吐くことだとしか私は思ってなかった


本当に私の前で言う言葉と違う言葉を平気で言うんだ

人を気づつける言葉を平気で言うんだ



何週間かたって彼は歩いて実家に帰って行った

少しだけホッとした・・・・


   

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る