9章 滋賀①

彼の仕事は月から金まで仕事

休みは土日


後から4勤2休になるという

日勤と夜勤の2交代制


彼の初出勤、私は彼を職場まで連れて行った

彼は運転できないから

職場に行くバスもないので連れて行った


彼が仕事に行った後、私は家で1人


知らない土地で何処で買い物していいのか分からない

時間が過ぎるのを待っていただけだった


初出勤が終わった後、彼は会社で知り合った人に家まで連れてきてもらって帰ってきた

どうやら隣に住んでいる人らしい


帰ってきた彼が一言



彼 「え?なんもないん?」



夜ご飯のことだ

彼は夜ご飯を用意してあると思っていたのだ


少し彼はイライラしていた

そんな彼と一緒に近くのイオンへ行った

すがきやラーメンを食べて、食材をスーパーで買った

この時のラーメン代、私

そして食材代は、私のお財布携帯


この時、私は彼にお財布携帯を設定されていた



食材も買ったので、次の日は夜ご飯を作ることにした

作り終え、彼を待っていて

帰ってきた彼が一言



彼 「職場の先輩がご飯ごちそうしてくれるって言うで、食べにいくぞ」



・・・・・作ったんですけど

ご飯作ったのに・・・・・


フライパンにのったおかずを残して私と彼は食べにでかけた

先輩は外で待っていて一緒にファミレスへ


あまりいい気持ちの状態ではない

ご飯作ってたのに、一緒にご飯食べて「美味しい」って言われたかったのに



先輩 「ごめん、ご飯用意してあった?」


彼 「あぁ、何か用意してあったんすけど」



先輩に何を食べてもいいって言われたけど、私は作ったおかずのことで頭いっぱいだった

ごちそうしてもらえるけど、値段を見てしまう

あまり高いの食べれないし、安すぎるのも・・・・

結局、お手軽な値段のものを注文した


食べ終わった後、車に乗って家に帰った後

彼は言った



彼 「お前、なんなん

   先輩がせっかくごちそうしてくれるって言ってるのに全然しゃべらんし

   不機嫌やし」



何も言えなかった

私が悪いんだって思った

謝るしかなかった

作ったおかずのこと考えてる場合じゃなかった

せっかくごちそうしてもらえるんだから、普通にしていなきゃいけなかった


私はまだニート

彼は働いている

そして、既に彼は私より上の立場

彼には逆らえない

彼に逆らった瞬間、不満を口に出した瞬間、本音を口に出した瞬間、彼に嫌われる

捨てられる

それが怖い

彼に捨てられるのが怖い


そして3日目

面接の日はまだ決まっていない

彼は、職場の人と一緒に会社へ向かう

帰ってくるのも職場の人と一緒に帰ってくる


夜ご飯を用意して待ってる私

さぁ、ご飯を食べようとした時に事件はおこった

洗濯機が壊れたのだ



彼 「お前、こんなんいれたんか!」



私の着ていた服が原因で、洗濯機が壊れたらしい

ついていたボンボンが外れて、それで壊れたらしい

彼は一生懸命に直してくれた


また、やってしまった

私は彼にイライラばかりさせてしまっている

そんな彼にひたすら謝る私

謝ってばかりだ



こんな日が続いて、いよいよ私の面接の日が来た

派遣の人と一緒に職場へ行く

そして、仕事が決まった


もう、週の終りだったため

来週の月曜から働くことになった


そして金曜、彼が仕事終わった後

家に帰ることになった


帰る前にパチンコ屋さんがあって寄ることになった

彼は週払いのお金を貰っていたため、それでパチンコをする

初めて入るパチンコ屋さん

タバコ臭かった

彼はスロットを選び始めて座る

私は隣に座る

1000円入れる



彼 「ゆっくりやって」



ゆっくりやるもなにも、やり方が分からない

彼を見ながら真似た

レバーを押してボタンを叩く

はずれが続いて・・・・1000円は、あっという間に消えた

後は彼のを見ているだけ

ずっと見ていたら周りの人が私のことを不審に思ったらしく、店員さんが彼の所にやってきて何か言っていた

そして、彼は私に言った



彼 「邪魔になるで車の中で待ってて」



邪魔になるか・・・・

だったら最初から私は車で待ってればよかったんじゃないの?

そしたら1000円だって貴方の投資になってたのに

悲しい気持ちが続くなか、彼の言う通りにしようと思って席をたった

車の中で待っているより、ロビーで待ってようと思ってロビーで座っていた

虚しい気持ちだった

私は何でここにいるんだろう

車もあったし、いくらでも逃げることは可能だったと思う

だけど、私には勇気がなくて

逃げるだなんて考えてもいなかった

ただ彼の言う通りにしなきゃって思ってた


何分、何時間たったんだろう

気づいたら彼が目の前に立ってた



彼 「なんや、ここにいたん

   車にいればよかったのに」


私 「うん」



おそらく彼は負けたんだろう

買ったのかも負けたのかも聞けなかった

貰った給料はどれくらいあったのかは分からない

全てを投資したのかも分からない

聞くことすらできない


ほとんど会話もなく、彼を家まで送り届けた後

私も家に帰った


すぐに土曜日が終わって、日曜日がやってきた

日曜の夜、滋賀に戻った


金曜の仕事が終わった後、パチンコ屋さんに行き家に帰る

そして、日曜の夜に滋賀に戻る

この生活は平日に仕事だった間はずっと続いていた



そして、いよいよ私の出勤初日

お昼はお弁当を注文できて、給料から引かれるためお昼代の心配はなかった

彼もお昼はお弁当を注文していた


仕事が始まると彼は毎週月曜の朝、私に必ず同じことを言うようになった


彼 「絶対に週払い貰ってこなあかんよ」



貰ったお金=それをパチンコ代に投資するため

そう、彼は私の週払いのお金もパチンコ代に使うようにするためだ

私は彼に従って金曜に週払いのお金を貰う

そして、彼はパチンコの投資代がなくなると私のお金を求めてきた

私は従って彼にお金を渡す


彼は私にお金を借りる時に必ず言う



彼 「勝ったら倍返しにして返すで」




その言葉を信じて彼にお金を貸し続けた

だけど、勝ってもお金が返ってくることはなかった

勝ったんだから返して貰える、倍じゃなくても返ってくると思っていた私

現実は違った


彼は言った



彼 「俺の手持ちのお金なくなると不安やで」



彼は、お金を返すつもりはなかった


実際、勝ったらいくらくらい貰っていたのかは分からない

換金する時は彼1人で行っていて

何も教えてくれなかった

私も聞こうとしなかった

そして、強く言えなかった

お金を返してほしいという気持ちを・・・・




平日仕事は、だいたい1ヵ月くらいだった

その間、私は夜ご飯の準備をしなかった

仕事が終わる時間は一緒で、家に帰る時間は2人とも同じくらいだった

だから、仕事終わった後は2人で必ずパチンコ屋さんに行っていた

夜ご飯も食べずに・・・・

ひたすら、彼は私に「ゆっくりやって」と言う

店員さんに注意されないように、ひたすらゆっくりとする

いつも閉店時間までいた



そんな生活の中、2交代制が始まった

休日が違う日になった

日勤、夜勤が別々の日になった

合鍵は作っていなかったため、日勤の方が鍵を持って行く

鍵は閉めないまま家を出る

今思えば鍵を閉めないで家を出るなんて危ないことよくしてたなって思う


私は夜勤の日、彼に夜ご飯を作って仕事に行っていた

彼はポテトサラダが大好きだと言う

タルタルソースも大好きで、携帯でレシピを調べて作った

冷蔵庫にご飯を用意して

机に「ご飯あります」と書いて

私は夜勤の仕事に向かった


夜勤が終わり、帰ってきて冷蔵庫の中を見たらポテトサラダはそのままだった

一口も食べられてない状態で冷蔵庫に入ってた


悲しかった

美味しいって言って食べてくれると思ってたから


それから何回かご飯を作って冷蔵庫に入れていたものの

食べてもらえることはなかった



そして、年末年始がやってきた

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