第19話 漢字が読めない系主人公
「わたしのステータスはこれです」
クレアちゃんのステータスはこんな感じになっていた。
◼︎パーソナル
名前:クレア
性別:女
位階:14
資質:魔術士/加工
覚醒:なし
称号:弓神のお気に入り
◼︎ステータス
体力:95
魔力:301
筋力:19
耐久:19
器用:47
敏捷:19
知力:33
精神:47
◼︎スキル
①テイム
②加工の心得Ⅲ
③短剣術
④弓術Ⅱ
⑤料理
⑥視力強化
◼︎装備
武器:初めて作った弓
胴装:街娘の服[服12/黒&黄]
背中:無限矢筒
脚装:街娘の服[脚7/黒&黄]
靴装:狩人の靴
「この『初めて作った』って自作なの?」
「は、はい。実は魔術媒体っていうのを見つけられなくて……」
それで弓を使おうとしたそうだ。
何故弓なのか気になった僕に暁が捕捉してくれた。
クレアちゃんは現在でアーチェリーという競技をしているらしい。アーチェリーの経験を活かすなら弓がいいのではとクレアが勧めたのだとか。
「武器屋さんに行ったら弓は扱うのが難しいからオーダーメイドでしか扱ってないって言われました。オーダーメイドは凄く高くて買えなかったんです」
「だから最初は短剣を買って戦闘してたの。それで素材を組合に売りに行った帰りに木材を売っている店を見つけてね」
「少し大きな木材を買って弓を作ってみたら称号の効果でアイテムを貰ったんです」
なんでもないように言ってるけど素人に弓なんて作れるのだろうか。ゲームだから何らかの補正が働いたとかはありそうだ。
【弓神のお気に入り】
これでいっぱい練習しなさい。
神器:無限矢筒の獲得
「つよ……いかは分からないけど凄い便利そうだね」
称号の説明から滲み出る弓神さまの優しさよ。
「すんごい強いです。この矢筒から出てくる矢は全部"
名称:天穿の矢
分類:消費 矢 神器
部位:副武器
効果:完全貫通
天属性特効
制限:弓神と名のついた称号
「いや、すっっっっごく強いね」
相手の耐性や防御スキルの影響を全く受けないという完全貫通は間違いなく強い。
弓神さま、過保護説浮上。
「あとは弓が思ったより遠くまで飛ばせるので視力強化をとりました。料理は……趣味です!」
想像以上に矢を遠くに飛ばせるのは弓の射程が筋力と器用のステータスに依存しているからだと暁が捕捉してくれた。
「問題があるとすれば弓を使うプレイヤーが皆無なことね。だから英田未來に目をつけられたんだと思うわよ」
あんな性格ブスに目をつけられるなんて可哀想に。
「次は私の番ね、兄さんは最後!」
◼︎パーソナル
名前:ショウ
性別:女
位階:14
資質:戦士/生産
覚醒:なし
称号:忍耐
◼︎ステータス
体力:409
魔力:72
筋力:47
耐久:61
器用:19
敏捷:19
知力:19
精神:33
◼︎スキル
①挑発Ⅲ
②生産の心得
③鉄壁Ⅱ
④頑健Ⅲ
⑤体力自動回復速度上昇Ⅱ
◼︎装備
武器:木剣
副武:木盾
胴装:森猪の革鎧
脚装:森猪の革脚
足装:森猪の革靴
装飾:寛容の首飾り
[困った。スキル④の漢字が読めない」
「真宵、それはガンケンって読むのよ」
「へぇ……知らなかった。どんな効果なの?」
「最大体力値の上昇だよ。補正値は習熟度に比例するみたい」
「かなり便利ね。私も取得しようかしら」
前衛の藍香からすれば是非とも欲しいのスキルだ。
僕も今後のことを考えれば習得しておきたい。
「鉄壁は発動中は敏捷と知力のステータスを0にして減少分を耐久に加算するスキルだよ。体力自動回復速度上昇は文字通り体力が自動回復する速度を上げるスキル、あとは称号の効果はこんな感じ」
【忍耐】
身を焼かれる憤怒を耐え切った証明
最大被ダメージ量制限(20%)
体力が減少する度にに防御力上昇(60秒)
体力が減少する度にステータス上昇(60秒)
獲得したのは昨日のミライの配信中だろう。
もっと痛めつけとけばよかったな。
「これ持続ダメージ受けるタイプのデメリットスキルでも覚えたら能動的に発動できるのかな? さすがに強すぎてダメか」
「私もそう思って掲示板のスキル情報スレで探したんだ。けど見つからなかったよ」
もう探してたか。
余裕が出たらスキルに詳しそうなNPCを探そう。
「はい、真宵。大トリよろしく」
「はいはい」
◼︎パーソナル
名前:マヨイ
性別:男
位階:30[MAX]
資質:狩人/魔術士/神使
覚醒:灰神の使徒/蒼神の使徒
称号:彩神の寵愛/灰蒼の神子
◼︎ステータス
体力:20590
魔力:344860
筋力:70
耐久:70
器用:11390
敏捷:20170
知力:22030
精神:60010
◼︎スキル
①広域探索Ⅳ
②魔力弾Ⅸ
③灰の神威
④灰神珠の瞳
⑤蒼の神威
◼︎装備
武器:蒼神の錫杖
背中:灰神の外套
「「「…………………………」」」
めっちゃ現実逃避したい。
「もう別ゲームってくらいのステータスよね」
だよね、バグじゃないか運営に聞いたもん。
称号の説明を含めて全て正常らしいけど。
「レベルのカンストって30なんだね」
暁、気にするとこそこか?
いや、僕も少し驚いたけどサービス開始直後だから低く設定してあるんだろう。
「頼もしいです!」
ありがとう、クレアちゃん。
「装備の効果はアイ同様に秘密で。あとスキルと称号の効果なんだけど称号の方が文字化けしてるんだよね……」
「「「えっ」」」
【彩神の寵愛】
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【灰蒼の神子】
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「……ネットにある文字化け復元ツールでも使えば読めそうよね。スクショ撮ってもいい?」
「いいよ」
灰蒼の神子の効果は察しがついてる。
体力と魔力以外の全てのステータスを2倍にする効果だ。ヘルプに載っているステータスの算出式に僕のデータを入力すると今のステータスの半分になるからすぐ予測がついた。
「この神威ってスキルはアイさんのもそうですけど凄く強いですね」
「兄さん、私も欲しい!」
取得方法は予想できたからアイが取得した状況に当て嵌まれば試す価値はある。ただ、暁やクレアちゃんを実験のモルモットにするのは嫌なんだよなぁ……
「そろそろ北の山を目指して進みましょうか。ここで話してても時間がもったいないわ。ショウ、クレア、いいわね?」
「「は、はい」」
こうして北の方に行くの躊躇ってた暁とクレアちゃんは、藍香に言質を取られたのであった
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私の記憶にあるプロットの第1章は本話が最終話です
文字化けしている文章の解説は作中で行う予定です。
誤字修正しました。
報告ありがとうございます。
(2020/8/23/22:15)
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