時間の揺れ

 家具の音はすり減りながら、木材が削られるごとに金具が動いている。白樺の色へと結んだ金具の冷たさ。そして隣へと落とした風船の柔らかな赤色が、朝と夜を区別なく吸収する。移動を重ねる獣の吐息を集めては、家具が使われ続ける山の風景。昼下がりで一つ回る時計の針へ、風船が近づく。

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