沼地

 

 日差しの折りた緑のしま。風の海に取り残されたて青々とした葉脈に液を垂らして、朝露は消えていく。重ねられた葉脈を、ひとつひとつ数えることで、沼地は少し温くなった。ベンチに置いたままの錆びた傘は、透き通った膜に泥をかけて濡れていた。

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