三章 闇の一族

 闇夜を仄かに照らす月光を浴びる進藤家の広大な庭は、昼であれば見た者を感嘆とさせ、夜は昼とは違った感動を覚えるだろう。


 この家の主進藤龍造もそんな一人である。


 先祖代々受け継いできた自慢の庭である。優雅で壮大なことでそれなりに世間では有名である。

 そんな雅な風流に反することと言えば、その庭で、不釣り合いな真槍を龍造が持っていることであろうか。


 進藤家の先祖趙子龍が使っていたとされる宝槍『龍爪』である。その昔、名槍と謳われた逸品である。


「この老いぼれに、何か用か?」


 誰もいない庭に向かって話しかける龍造に答えるように、木の上から、茂みから、軒下から、ありとあらゆる闇から『彼ら』は姿を現した。


 漆黒の服に身を包み、覆面で顔を隠した彼らを見て、龍造はやれやれと首を振った。


「野蛮だな」


 その呟きが終ると同時に、数名の者がは一瞬でその命を散らせた。ある者は灰塵と化し、ある者は首を虚空に飛ばされ、ある者は五体をズタズタに寸断された。

「我が主に手出しする者は、いかなる者であろうとも許しません」

「何だよ、偉く物騒な輩がわんさかいんじゃねぇか」

「全くもって無粋な奴らだな」

「龍造殿。助太刀に参った」


 彼らを殺した男女合わせて四人の者が、龍造の横にぴったりとついた。


「わざわざすまんな、義輝殿」


 なんの、と工藤義輝───もとい足利義輝は答える。


「これも何かのえにしでしょうから」


 にこやかに笑んでから、鋭く突き刺さる視線を闖入者達に向けた。


「死にたくなくば今すぐ去れ」


 義輝の警告も虚しく、黒装束の連中は、刃を向けてきた。


「ふん、身の程知らずが」


 ため息をつきながら、龍造は龍爪をりゅうりゅうにしごいて敵を葬っていく。合わせて息子龍一と義輝が刀で、破龍が業火で、進藤家に代々仕える風龍が風刃で敵を屠っていく。


 あらかた屠った後、何を思ったか龍造は虚空に向かって焔球を投げつけた。そこから人間とは思えない悲鳴が響き、黒焦げとなった何かが庭に墜落した。


「おーおー。随分けったいな者が隠れてやがったな」


「・・・・・・ふん。奴ら、そうきたか」


 それは、今日の日本を困らせている黒い翼の人だった。


「ほう・・・・・・黒淵の連中、こんな奴らと組んだのか」


 破龍の横で、龍一が「そういや何回か襲撃されたな」と軽い感じで言った。


「龍造様。もしや奴らは神明の方に手を伸ばすのでは?」


 風龍が不安そうに言うと、龍造は心配ないと言った。


「沙奈江から話は聞いていたからな。既に手は打ってある」


「あ、沙奈姉来てたんだ」

「おぉ、元気にだったぞ」


 それから、彼は龍一に言う。


「龍一。お前は、明日から義輝殿と神明に教育実習生として行ってくれ。大学と徳篤には話を通してある」

「随分と急だな。まあ、いいけど」

「他にも、正徳君や李達君、嘉美君にも招集かけておいた」

「行動早すぎっ」


 なかば呆れ気味に頭を抱える龍一を、破龍はクククッと笑っている。


「何故、神明なんだ?」


 真面目な顔で父に尋ねると、龍造も真面目に答える。


「恐らく、黒淵は俺達に関わりある所は片っ端から徹底的に潰す気でいるらしい。理由は知らんがな。となれば、それなりに対策はいるんだよ」

「成程ねぇ」


 龍一はめんどくさそうに後頭部を掻いた。


「そうめんどくさそうにするな。いずれケリをつけねばならぬ相手だ。つけるなら早いほうが良いだろ?」

「そりゃそうだが・・・・・・・・・」


 父の言うことはいちいち最もだったので、微妙に不満が残ったものの、龍一は了解した。


「安心しろ。この家は風龍の他にもいるから、俺の心配はせんでよい」

「それはいいが、奴ら、無関係な生徒達にも危害を加えるんじゃねぇか?」

「池田や近藤にも声をかけておいたし戸部や藤宮ふじのみやにも伝えてある。まず大丈夫だろうて」


 つくづく手際が良いなと龍一は思った。


「じゃ、頼んだ」


 父の頼みを、彼は親指を突き出して答えた。

















「え~進藤先生は家の急な都合で暫く休むことになり・・・・・・・・・」


 SHLの時間、副担任の久場沢裕治くばざわゆうじより瑞穂や澪、龍二らの長期休養についての説明があった。


 高野内や奈良沢達にとって、彼らがいないと学校がつまらなく思える。あんな愉快な連中は日本、いや世界中捜したっているものではない。


 同じように転校生である劉封らもいないとあって一層そう思えてくる。


「アイツらの凄さが何となく分かった気がする」


 奈良沢は小さく呟いた。

 彼らがいないだけでクラスから活気がなくなったような気がした。


「───と言うわけで、進藤先生が戻られるまで、教育実習生が来ますので彼にこのクラスを見てもらうことになった」


 この時期に教育実習生なんて奇妙極まりないが、それが一体どんな人なのか気になる。


「入ってくれ」


 久場沢に言われてその人が教室のドアを開けて入ってきた。

 途端生徒達から歓声が上がる。


「暫くの間このクラスの担任と教鞭をとることになりました教育実習生の進藤龍一です。よろしくお願いします」

「気持ちは分かるがちょっと静にしてくれ。最近の事件の影響で警察官が配備されることになってだな・・・・・・・・・」


 久場沢の重要な話も、龍一に意識が行っていた為、その話は彼らの耳の左から入って右に抜けていった。

 久場沢が説明を終えて教室を出ると、高野内らは一斉に彼に殺到した。


 次々来る質問の波状攻撃に丁寧に答える彼は、一つだけ返答に困ることがあった。


「龍二達の急な都合って何?」


 こればっかりは本当に困った。まさか違う世界に行ってそっちの面倒ごとに巻き込まれてしまった、なんて口が避けても言えなかった。


「剣道の世界大会に招待されてね。それでちょっとアメリカに行ってるんだ」


と適当にごまかしておいた。
















「美味しいわね、お茶」

「そうだね。中々イケる」


 ある部屋でのんびり茶をすする二人の姿がある。

 四宝院華奈美と高円宮公煕である。その隣には澪龍がいた。


「身体が温まるわね~」


 呑気なことを言っているが、外では先程襲撃してきた魔族との激戦が繰り広げられているのだ。

 その様子を、劉封らは呆然と見ていた。

 もし、この場に龍二がいれば、大声で劉封らの心情を代弁してツッコンだだろう。


「人が必死こいて戦ってる時に何呑気に茶なんてすすってんだお前らは」と。


 しかし、彼らには龍二らのような力は欠片もない。戦闘に参加したところでいい足手まといである。


 そういったわけで、彼らは戦闘に参加していない。暇だったから茶をすすっているにすぎなかった。


 その外では、神魔両族とも、龍二らの暴れっぷりに眼を奪われていた。


 ある者は炎、ある者は雷、ある者は水、ある者は得体の知れぬ術を使い、魔族を次々に葬っていった。魔族の連中は、下等種である人間にこのような使い手がいるとは誰も聞いていない。


 圧倒的力の前に、魔族はなす術なく討たれていく。


 たまらず撤退した魔族を見届け一息ついた龍二は、何かに気づき振り向きざまに蒼炎を放った。直後、そこに黒く禍々しい邪な『気』を含んだ炎と衝突、相殺した。


「やるじゃねぇか」


 哄笑しながら、自分達とさして変わらない背格好の男が上空から現れた。


「・・・・・・テメェか、師径もろみち


 左眼で男を睨みつけ、言葉に憤慨の念を込めた敵意を剥き出しにして、龍二は龍爪の切っ先を向ける。


「ちったぁ成長したか? えぇ? 進藤」

「うっせぇ、年々槍術大会で連敗してるテメェなんかにんなこと言われる筋合いはねぇよ」

「黙れ! 宿龍を扱えねぇ貴様が今の俺に敵うわけねぇだろ」


 よく分からないが、凄い険悪な、一即触発な雰囲気の中、龍彦と瑞穂は彼に悟られぬよう眉をつり上げ睨んでいた。


「まぁいい。今日のとこは退いてやるよ。次会ったときは覚悟しておけよ!」


 そう吐き捨てると、彼はその場から姿を消した。


「けっ、おとといきやがれ」


 苦々しげに吐くや、彼は龍爪を亜空間に預けた。


「とんだ災難だチクショー」


 面白くない顔でオオクニヌシ邸に帰ろうとする龍二を、泰平が止めた。


「龍二、彼は誰だ」


 一瞬剣呑な眼で睨むも、たまっていた怒りをため息と共に吐き出し、言った。


「黒淵師径。悲しいことに親類だ」


「闇に堕ちた、な」


 龍彦の補足に、彼らは首を傾げ疑問符を浮かべる。


「子細は、戻ってから話してやる」
















 龍二の部屋に集まった安徳達に、向かいにいた龍二が口を開く。


「黒淵は、さっきも言った通り俺達進藤宗家の傍系だ」


 龍二の言葉を継いで瑞穂が、青龍が話出す。


「子龍さんの時代から400年くらいたった隋朝時代に───日本は奈良朝時代の頃ね───私達の先祖は大陸を渡り日本に来た」

「当時、宗家当主の名は趙駁艸ちょうばくそう。この男は、日本に医学や生成術を伝え、時の推古帝の信頼を得て以後、駁艸一族は朝廷に仕えることになる」

「暫くして、趙家は天武帝の時に進藤の姓を賜り、以後は進藤を名乗ることになったわ」


 彼等に続いて、龍彦が補足すると言って語り出した。


 古来の日本には本来の姓というものがあり、名字とは違うものである。

 姓は源・平・藤原・橘・豊臣の五姓であり、豊臣を除きいづれも皇族がその身分を離れ、臣下になった時に与えられるものである。


 ちなみに、かの織田信長は苗字を「織田」といい姓は「平」である。


 通説の進藤氏は、藤原氏のある一族が修理進しゅりのしんという官職に着いていたことに由来するという。つまり、修理進の藤原姓一族ということだ。


 しかし、駁艸の一族はそれとは別に天皇より与えられた『特別な』姓であるという。その辺りは、土着していた一族と結婚しその姓を名乗った他の三氏とは違う。


「以後、日本の趙宗家はこの国での分家を増やしていった。藤宮ふじのみや、戸部、鎌渕かまぶち草夏くさか、灰原、知久司ちくし、そして黒淵。

 まあ、この頃はまだマシだったがな」

「また時は経ち、時代は桓武帝の平安朝。この頃から、黒淵は闇に染まり始めていたわ」

「当時の当主黒淵宿禰麻呂くろぶちのすくねのまろは、〝邪龍〟と呼ばれる龍と契約を結んだ」


 すかさず泰平が質問を飛ばす。


「邪龍って何?」

「〝邪龍〟というのは、わしらの対の存在じゃ。我らを〝聖〟とするなら奴らは〝闇〟といったところじゃな」


 龍二の中からヒョッコリ現れた伏龍が彼の問いに答えた。


「黒淵は貴方がたとの結びつきは無かったのですか?」

「ふむ、舌足らずであったな。正確には〝契約破棄した〟だ」


 同じく現れた紅龍が言う。


「駁艸以後の一族は、分家でも龍を宿すことが出来たんだ」

「つか、契約って何だよ? 俺初耳だぞ」


 暫く龍二をボケーッと見ていた青龍はその理由を述べる。


「まあ、明治の頃にはなぁなぁになっておったからのぅ。知らぬのも致し方ない。契約とは、簡単に言えば、成人した趙家の男子が行う儀式のことじゃ。成人した男子は吉日を選んでそれに望む。内容は色々と面倒なので簡潔に言えば、当時の当主に宿る龍が、その者に宿りし龍と一言二言言葉を交わす。

 当主の龍が認めれば契約は成立。龍との間に主従関係が生まれる。が、認められねば契約は不成立となり足切り───今の言葉で他家へ養子にだされたのじゃ」


伏龍がひょいと表れて後を継ぐ。


「黒淵も、もとは我らと契約を結んでいた。が、力に溺れた奴らは、闇と契約したわけじゃな」


 何かしらの方法で、その力を知ったのだろうな、と紅龍が見解を述べる。


 龍彦が続ける。


「時、天平てんぴょう元年───西暦729年、時は長屋王の変。藤原四子である武智麻呂むちまろ房前ふささき宇合うまかい、麻呂を唆した黒淵茂呂已くろぶちのもろのみは、まんまと長屋王を殺害、更に四子も天然痘に〝かかるよう〟呪詛を施し、政権を握ろうとした。が、進藤龍悌しんどうのたつやす佐々木徳富ささきののりとみ後藤泰辰ごとうのやすよし神戸達旦たんべのたつあきが姦計を見抜き茂呂巳の野望を砕く」

「延暦四年───西暦785年、藤原種継ふじわらのたねつぐ暗殺事件。同じ手口で大伴、佐伯氏を唆し・・・後は、分かるわね?」


 龍彦と瑞穂の話は続く。


 弘仁元(810)年藤原薬子の変、承和九(842)年承和の変、貞観八(866)年応天門の変、延喜元(901)年昌泰の変(菅原道真の大宰府左遷事件)、安和二(969)年安和の変、承平五(935)~天慶三(940)年平将門の乱、天慶二(939)年~天慶四(941)年藤原純友の乱等々、凡そ国内の反乱の大部分に黒淵が関係していると言う。


 それを、『武聖四家』の代々の当主が打ち砕いてきたようだ。


 余談だが、安徳の刀の本来の持ち主足利義輝暗殺も、首謀者松永弾正久通の陰に黒淵がいたとも言われている。


「とまあ、そんなわけで進藤と黒淵は長年犬猿の仲なんだわ」


 長話の終わりに、苦笑い混じりに言ってのける龍二。


「まあよい。それより、当面の問題は彼奴きゃつらのことじゃ」

「あの様子だとアイツら、組んでるわね」


 納得するように頷く安徳。


「確かに厄介ですね。つかぬ事を聞きますが、黒淵の人数は如何程で?」

「分家とかざっと合わせて二千くらいじゃな」

「多いね。すると、我々の戦力では少々厳しいのでは?」

「とかいうわりにはあんま驚かないのね公煕。まぁ何とかなるっしょ。あの後いくつかの分家は滅びたけどまだ戸部や藤宮がいるし、親父や兄貴がいるんだ。負けるわけねぇって」

「あっちは何とかなるだろうね」


 自分達の世界は絶対的に安全だという自信があった。なんせ彼らの親は未だ現役なのである。


「龍二。さっきの師径って奴について聞かせてくれる?」


 泰平の促しに、彼は投遣り気味に話し出す。


「黒淵師径。現当主黒淵悶呶くろぶちもんどの長男で絵に描いた様な極悪人さ盗みカツアゲ恐喝暴力妨害およそ悪事なら何でもやるぜ。俺だって槍術大会で妨害にあって足くじいたけど、まあ、あんなヘボ大したこと無かったし」

「聞いていると、槍術はそれほどではないらしいね」


 槍術のみならず、武芸全般的に不得意であると龍二は振り返る。


「だがなぁ、奴の龍が厄介この上ないんだなぁ」


 後ろ髪を掻きながら、気怠そうに龍二は言い、唸る青龍と瑞穂。

 どうも師径の龍は相当〝タチ〟が悪いらしい。

 彼らの態度がそれを如実に表していた。


「アイツの龍は名を『魔炎龍』って言うんだ」


 名前からして、深淵たる闇から生まれた感じがする龍である。

 青龍が龍二の言葉を引き継ぐ。


「奴の炎は魔界の炎が源なのじゃが、これが色々と厄介での。それを喰らうとな、普通の人間は精神を破壊されたり洗脳されたりと、時々によって効果が違うのじゃ」


 闇の力にはろくなものがないなと公熙がぼやく。


「聞いた話だけどね、実際先祖が数人やられたらしいの」

「そうね。ホント迷惑だったわ」


 憤慨の念を込めた言い方をする澪龍。


「一番厄介なのはアレね。人の頭ん中ひっかきまわしてその人の〝完全な偽者クローン〟を作ることね。自分に超絶的に忠実な、ね」


 他にもその人の記憶の中にいる人物の偽物も炎で作れるらしい。

 どんな力だよと泰平は我慢できずにツッコんだ。

 そうよなと青龍は頷いた。


「奴がこちらにいるとなると、黒淵家の数名がこちらに来ていると見た方が良さそうじゃな」


 彼らが組んだのは自明の真理であると青龍は言う。


「悪は悪と結びつくしの」


 その時、「ちょっといい?」と瑞穂が口を挟んだ。


 何ですかと安徳が問えば、話しておきたいことがあると彼女は言った。


「変な話だけどね、黒淵家にもいたのよ。私達への復讐ではなく、私達と共存する道を訴えたひとが」

「・・・・・・それは意外だね」


 まるで闇に一筋の光があるみたいだと公熙が例えた。


「その人はどうなりましたか?」


 これは瑞穂にとって想定内の質問だった。

 一族皆が進藤家への復讐に傾いている中、唯一人の〝異端児〟なのだ。ドス黒い悪に染まった彼らがそんな者を黙って放っておくわけがない。即刻〝粛清〟されるのは分かりきっていた。

 それに対する瑞穂の回答は意外なものだった。


「だーいじょうぶ死んでないよ。ちゃんとしっかり逃げ延びたから」


 その理由を彼女の相棒澪龍が至極簡単に答えた。


「彼女の相棒、『幻龍』のお陰よ」

「実はな、わしらも彼女の相棒幻龍についてはよく分かっておらんのじゃ」


 青龍すら分からない龍となると、その幻龍なる龍は余程凄い能力の持ち主なのだろう。


「謎が多い奴だからな」

「私達にも、分からないこともあるのよ」


 ふと、瑞穂は安徳達がきょとんとしているのを見て言った。


「貴方たちは知ってるハズよ? 学校で毎日会ってるでしょ?」


 彼女に言われてみても、誰のことだかさっぱり分からない彼らは、首を傾げるだけだった。


「しょうがないわよ瑞穂ちゃん。彼女、苗字を変えているから気づかないのも無理ないわ」


 あっそうかと納得した瑞穂は、衝撃の一言を言い放った。


「現代文の三上未奈先生。彼女よ。黒淵の〝異端児〟」


「・・・・・・ええぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっ!!!!!」


 辺り一帯に龍二らの───珍しく安徳も───大絶叫が響き渡った。

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