蜘蛛は蘇る
◎これまでのあらすじ◎
ノーバディ・ノウズは二重人格者である。特殊能力部隊プレデターは彼女とともに規格外アームヘッド、ブリーチに挑むが返り討ちにあい、指揮官や手練れが次々とやられピンチ!
「ソウルスクリーム」
"蜘蛛は蘇る"
漂白されたアームヘッドが消えた!ブリーチはその時間そのものから消失し、再び別の時間に姿を現す時間移動が可能なアームヘッドなのだ。「ウフフ、終わりだわ・・・」ロストメモリーが笑った。彼女の魂の悲鳴が弱まっていく。未来に向かって記憶を失うロストメモリーはもはや僅かの記憶しか持たぬ。
ロストメモリーはダウナーズとなる過程で未来に関する完全な記憶と引き換えに過ぎ去った出来事をすべて忘却していった。死までの未来記憶がここで絶える、それはロストメモリーがプレデターたちがここで
マインド・スパークは運命に抗うのだ。しかしなまじ力を得たが故にそれが無謀であると気づいてしまった。無力であったが故の全能感を能力を得たことで喪失してしまった。「ぐ・・・」漂白者が時間移動をした!漂白者がシャルドネの前に出現!その刃めいた第三腕をシャルドネに突き立てる!「死ね!」マインド・スパークが叫んだ!
マインド・スパークのアームヘッド、シャルドネは漂白者ブリーチの腕を掴んだ!マインド・スパークはこのまま漂白者の精神に稲妻を送りトドメを差すつもりだ。「やめろ!」無駄なのだ、漂白者の精神構造はダウナーズと比べても異質だ。ブレイン・ウォッシャーの二の舞が見えている!「俺には!」
シャルドネの膝の剣が漂白者の胸を裂く!「これしか無いんだよ!」いけるか・・・?だが!「特異点!消え去るがいい!」漂白者は傷を介さない!「おまえは不完全だ。おまえではない、だが死ね」漂白者の魂の悲鳴がマインド・スパークの魂の悲鳴を塗り潰す!シャルドネの腕が虚しく垂れる!「祝福だ!」
マインド・スパークを漂白者が貫き、魂の悲鳴は消えた。パイロットを喪い死体となったシャルドネを漂白者は放り捨てる。「あと二人・・・おまえだな、特異点は滅び
「ロストメモリーは・・・」「もうダメだ、奴はもう戦意がない、ここは俺に任せろ。ロストメモリーを連れて逃げろ」「無意味だ、奴は俺達を全員やるつもりだ」アラクネとヴァンデミエールは互いの背中を庇いながら漂白者の再出現を待つ。少なくともダメージは与えられる異質だが無敵ではないのだ。
漂白者がロストメモリーのアラクネを裂いて出現!「ロストメモリー!」「バードヘッド!あれを見ろ!」漂白者の傷は癒えている。認識が甘かった。時間移動しながら攻撃をする漂白者は充分に休んで再出現と攻撃が出来るのだ。「おのれ、よくもみんなを!」バードヘッドが激昂!「おまえは違う」
バードヘッドのヴァンデミエールを弾き飛ばし漂白者が私の目の前に迫った。漂白者のパイロット、最終世代の異質な精神がすぐ近くに感じられる。我々は代替の祝福、我々はおまえたちは代替されねばならぬのだ、魂の悲鳴の触手がノーバディ・ノウズの魂に絡み付いた。なんだおまえは・・・?
私は完璧に自由だ。やはりおまえが特異点・・・?おまえが・・・。漂白者の魂の悲鳴が正気に歪まされていく、現行宇宙の現代の正気に末期の時代の狂気が整えられていく。「過去の特異点、パーフェクト・リバティです。はじめまして」僕は初めて口を開いた。ノーバディ、眠っていてくれ。
「パーフェクト・リバティ・・・?誰だ、ノーバディ・ノウズじゃないのか?」バードヘッドが混乱する。「バードヘッドさん、みんなの仇をとりましょう」僕は片手をあげて念じた。ロストメモリーが、マインド・スパークが、ブレイン・ウォッシャーが、光りだした。「リヴィングアラクネ」
銀色の蜘蛛が壊れたアームヘッドやアラクネから姿を現す。「これでもう終わりにしましょう」生きている蜘蛛たちが漂白者を取り囲んだ。
"蜘蛛は蘇る"
終わり
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