猫に咬まれた!
キラリと光るネコの牙
一度覚えた血の味を ヤツは忘れられやしないのさ
気に喰わないことがあったら
(いや 理由なんてなくていい)
そこにヒトの肉があるならば
ガッと噛みつく気ままな暴君なのさ
それがネコ おネコさま
フワフワ毛並みと湿ったお鼻
ゴロンゴロンと寝転がって
撫でてとおねだりするかわいい子よ
おお かわいいネコちゃんよ
お腹にモフモフして いっしょに遊んで くっついて眠る
しあわせな
それは間違いないよ
でもね ネコとのくらしはそれだけじゃない
やっちゃったよ
深さ3センチの咬傷
なんで? ネコの牙 3センチも長くないじゃない
一瞬で肉の中にズブブと入っていったとは
なんてアゴの力!
パワーをスピードに乗せて 人間の肉をガブリ!
それはわずかコンマ1秒の早業
避けるなんてヒトには不可能
すぐに洗って血を絞りだしたのに
次の日は足パンパン! ドス黒い!
こんなときにかぎって病院はお休みの日曜日
おじいちゃんの形見の杖ついて救急外来へ
(おじいちゃんも まさか自分の杖を孫がこんなふうに使うとは思っちゃいない)
休日だから1万1千円よけいにかかりますよと言われて絶望ひとしお
そんなにお金を払ってたまるかと抵抗はしたけれど 頷くしかなかったよ
お財布どころの騒ぎじゃないもの
切開と血しぶき
阿鼻叫喚の入院生活2週間
退院したらネコは「アンタそういやいなかったね?」ってカオして
すっかりお母さんに懐いてた
なんかもうやりきれない
それでもカワイイから不思議
うちのニャンコは世界一カワイイ
でも できたら牙は丸めてほしい
人間に刺さるときは 牙がスポンジみたいにやわらかくなりますように
もう刺さりませんように
今年の七夕はそうお願いしてみよう うんそれ
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