第111話 終業式

ついに来た。

終業式だ。


「ふーなんだかんだ三学期って早いよねー」


まあ、確かにな。


二学期とかと比べてすぐ終わった気がする。


「はーいHR始めまーす」


先生が教室のドアをガラっと開けて入ってきた。


手には、書類を持っている。


「うわ、成績表だぁ」


そう言いながら、うわうわと少し嬉しそうにビビりながらカノンは席に戻った。


「じゃあ、成績表渡すよー。あと、3年のクラスも書いてあるからね」


先生がクラスのことを言うと一気にクラスが沸いた。


まあ、大事だよね。3年。


お願あああいします!3年もさやと同じクラスでえええ!!!


先生信じてるよ。


「出席番号順に来てねー」


「「「はーい」」」


俺ら4人の中で最初は花音。河井花音。


「おー!まあまあじゃない?」


そこそこ良かったらしい。ニヤニヤが漏れてる。


次は俺。高坂周です。


「んーぼちぼち」


まあ、可もなく不可もなく。

いいかな。


次は、優。小西優。


「小西くんは提出物出して!」


何でも、いろんな教科の先生から言われてるらしい。


「頑張ります!」


絶対やらない奴。


まあ、テストは点取ってるから成績は普通にいい。

授業態度がひどいけど。


「成績見るか?」


「いい」


自分から店に来る始末だ。


次は、さや。成瀬さや。


不安だ。


「…ん」


顔が無でよかったのか悪かったのかわからん。


その後、春休みの注意事項や諸々の話を聞き、紙をいっぱいもらった。


「せんせー!」


HRが終わる頃、花音が手をあげた。


「どーしました?」


先生は何も知らないから当たり前だ。


「これどーぞ、せーの」


「「「櫻井先生一年間ありがとうございましたぁ!」」」


花音が先生に贈ったのは俺らの寄せ書き。


「…え、ありがと」


驚きすぎて放心してる。


「ありがと!」


どうやら戻ってきたらしい。


「いえいえ、櫻井先生には優が迷惑をかけたので…」


「…本当にね」


お世辞じゃないところが悲しい。


「でも、本当にありがとね」


ペコペコと頭を下げてる。


HRが終われば、もう学校自体が終わり。


「さて、何組だった」


問題はこれだ。


HRが終わってさやの席の周りに集まる。


「せーの!」


「「「3」」」


「「「おー!」」」


よかった、無事同じクラス。


「よっしゃーお昼食べに行こーぜ!周の奢りで!」


「「「おー!」」」


みんなで、右手を突き上げる。


「って、何で俺の奢り?」


流れに流されるところだった。


「っち、バレたか」


「いいじゃん」


「やだよ」


「まあ、いーや。とりあえずマックいこ」


「おー!」


リュックを取って教室を出る。


「いこ」


「ん」


さやの手を引いて2人を追いかける。



「さて、何を食べようか」


駅の近くにある、マックにきた。


「俺ダブチ」


「花音はスパチキ!」


え?こっち見られても買いませんよ?


「グランクラブハウス」


「いんじゃない?」


ちなみに俺はただのハンバーガーを3つ。

肉の量を追求した。


野菜がないのがちょっと欠点。


みんなセットにしてポテトはL。

これは太るぞー。


「ハンバーガーのお客様ー」


お、はや。


「先行ってるよ」


「はーい」


ちょうど4人座れる席が空いてたのでそこに座って3人を待つ。


「あ、いたいたー」


ハンバーガーを受け取った3人が来た。


「「「いただきます!」」」


うん。普通にうまい。


「その食べ方どうなん?」


ハンバーガーを二つ重ねてダブルです。


「野菜がないの気にしなければOK」


「ふーん。そんなもんかね」


ちなみに、優はダブチとハンバーガー。

ダブチだけだと足りないらしい。


ハンバーガーを食べ終わると、ポテト食べながらぺちゃくちゃ話す。


「春休みどーしよっか?」


「俺は特に予定ないな」


「俺も」


「ん。同じ」


「やっぱ?じゃあお花見しようよ」


外を見ると桜が少し咲き始めている。


「いいね」


「やった!」


「周の飯が食えるな」


まあ、そんくらいはいいけど。


「材料代請求するからな」


「まあ、1/4は出すよ」


「うんうん」


「よろしく、なんか要望ある?」


「美味しいの!」


単純でよろしい。


「それじゃ、どこいくかとか決めなきゃなー」


「ん」


その後、行く時と場所を決めた。


「ふー帰ろ帰ろ」


油たっぷりのポテトをたっぷり食べたのでカロリーを消費するべく歩いて帰る。


「3年も同じクラスでよかったな」


「ん。他のクラス知り合いいないから、周と一緒じゃなかったらやばかった」


「俺も、さやが同じクラスじゃなかったらやばかった」


「何で?」


「色々と死ぬ」


「ん。同じ」


本当によかったよ。


家に着くとさやを抱く。


「どしたの?」


「いやね、本当に安心して」


「ん。いーこいーこ」


なんか、すんごい撫でられてる。


「はぁ、なんか疲れたぁー」


朝からずーっと心配だったんだよ。


ぐてーとソファに座る。


「ん」


ソファに寝転ぶと上に乗ってきた。


「だー好き」


「ん。知ってる」


冷めてんなぁ。


「血、飲んでいい?」


「どーぞ、好きなだけ」


「ん、いっぱい飲む」


「やっぱ、気を失わない程度で」


言っとかないと無限に吸いそう。


「ん。気を付ける」


ええ。ほんとうに頼みますよ。


かぷっ


ちゅぅーー


さやの喉の音がしっかりと聞こえてくる。


ぷはぁ


「おいしかった」


「それはよかったです」


やっぱ、吸われた後は血が足りなくてふらふらする。




総PV10万超えましたあ!!!

ありがとうございます!!!

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