第89話 お年玉と言う名のお仕事

普通に昨日あげるの忘れてました。

ごめんなさい!

次回は21日にあげます。





日曜日。それは至福の日。

今日はさやは花音ら女子友達と一日遊びに出かけているので11時すぎた今もこうして毛布と戯れている。


「おーレオも入ってくるかー?」


この前ブラッシングしたから抜け毛も大丈夫だろう…多分。


布団の中に入れる。

こいつもあったけーいい毛並みじゃないか。


レオもご満悦の様子。


プルルルル


誰だ。俺の至福のひと時を邪魔するのは…

えーっとスマホスマホ。


充電器に繋いでいたのを引っこ抜く。


えーっとマネージャーさん?


正直知ってた、なんでか知らないけど、だいたいこーゆータイミングで電話かけてくるのが、うちのマネージャー。


布団から飛び出て正座して電話に出る。


「も、もしもし」


『あけましておめでとう、高坂くん』


「あけましておめでとうございます」


今年初めて話すな。新年の挨拶はメールで送ったんだが。


『お年玉欲しくない?』


また唐突だなぁ。


「…欲しいですけど」


そりゃ貰えるなら。


『それじゃあ、仕事よろしくね、メール送っとくから』


いつの間にかお年玉が、お仕事に様変わりしてたんだが…


「それお年玉じゃないでしょう」


『割りのいい仕事だからお年玉みたいなものよ。それじゃあ、私忙しいから。今年もよろしく」


「はぁ…おねがいします」


なんだかんだ引き受けることになってしまった。


ピロンメールが届いた。


ゴソゴソ。布団の中に戻りながら仕事の内容の確認をする。


「さてさて、もう一眠りしてからかなー…っては?」


1人でやる仕事量じゃねーぞ。

目安3−4人って書いてあるけど。

そりゃ1人でやればガポガポだろうよ。


これ間に合うかな…死ぬ未来が見える。

明日から普通に学校あるんだよ?


せっかく入った布団から出る。


「よし、朝…いやお昼ご飯にしよう」


ワンワン!


「そーだよな、お前も朝食抜きだったもんな。悪い悪い」


ドックフード多めにしてやろう。


栄養補給に重点をおいた、あんまり美味しくない料理を作って食べる。


やっぱあんまり美味しくない。


その代わり欲しい栄養は全て入ってる。


口直し兼仕事用のコーヒーを作って保温器に乗せておく。


少し体を伸ばして脳を活性化させる。


「さてと、やりますか」



「うへーづがれだ」


もう日が暮れている。


予定が狂った。

あーご飯は作らない!


どーせさやも外で食べてくるし。

天下の宝刀カップラーメン。


食べたくなった。


最近食べてないし。

今日のカップラーメンは坦々麺。

めっちゃ辛いやつにしよ。


電気ポッドの電源を入れてお湯を沸かす。

おーレオごめん。散歩はいけなさそう。

そんな時のための自家製ランニングマシン(犬用)

父さんが作ったらしい。


レオと一緒に母さんが持ってきた。


ボタンを押せば普通のランニングマシンのように動き出す。


よーし、行ってこーい。


レオは器用にランニングマシン(犬用)の上で走り出す。


ハッハッハッ


ピー


お。お湯沸いた。


カップラーメンにお湯を注ぐ。

さて3分タイマーセットと。


目痛い。


ホットマスク使お

よく使うから電気ホットマスクを買ってある。


「あったけー」


ピピピピピピピピ


おーできたできた。

マスクを外してカップラーメンの蓋をとる。


うわ…辛そう。

真っ赤のスープに匂いから辛い。


「いただきます」


なんか1人でご飯食べるのって寂しいな。


ズルズルズル


「え、ちょっと。かっら!ゴホッ。うっま!いや辛!」


辛い。辛すぎる。けどうめぇ。でも辛い。


めっちゃ汗出てくる。


口の中やば、よだれが止まらん。


辛さに耐えながら楽しみながら食べていく。


「へーへー。まじで辛かった」


焼けそう。


「ほーは、ほーは。えおのおはんをいうおあ」


(そーだ、そーだ。レオのご飯もいるよな)


じっとこっちを見てくるレオの要望に答えてレオの夜ご飯を用意する。


「さてと、続きやるか」


カタカタカタ



「おーまずった」


ちょっと無理しすぎた。

目の奥。頭痛い気持ち悪い。


こんなすぐなるのか。


あー気持ちわりー


一旦データーを保存してベットに倒れる。


ちょっと眠る。


ーsideさやー


「ただいま」


ドアを開けて家に入るとレオが玄関で待っていたが周の声は聞こえてこない。


どーしたのかな?


不思議に思いながら周の部屋を覗く。


「寝てる?」


ベットに突っ伏して寝てるっぽい。


部屋に入るとパソコンがついたままだった。


画面を見るとよくわからない文字が羅列があった。


「お仕事かな」


これみてると頭痛くなりそう。


周の方を見ると少し寒そうだったので毛布かけてあげる。


周が起きるまでの間。頭をナデナデすることにした。


「いーこいーこ」


周の髪は意外とやわらかい。

いい触り心地。


「んあ…?」


あ、起きた。


「おかえり」


「ん。ただいま」


周は体を起こして頭をふる。


「大丈夫そうだな」


「仕事するの?」


ああ、量が多くてな。


大変そう。


「血飲む?」


「俺は、吸血鬼じゃねーよ」


「ん。そうだった」


コツンと頭を小突いてくる。


「ちょっくらやりますか」


パソコンの前に座ってキーボードを叩き始めてた。


邪魔するのは悪いので、レオを一緒にリビングに戻る。


「レオーレオー」


なんだか物寂しかったのでレオの体に顔を擦る。



ーside周ー


うへーよし終わった。


これなら納期までに終わるだろう。


疲れた目に目薬を落として席を立つ。

リビングではさやがレオを抱きしめながらソファに座って寝ていた。


「さてと、お風呂入ってこよ」


疲れた体を癒しに湯船に浸かる。


「くぅー体凝ったなー」


お風呂から出てもまださやは寝ていた。


クゥーン


まあ、そうだよな。そりゃつかれるわ。


いくらさやが軽いとは言ってもレオ犬だし。


流石にきついだろうな。


「さや起きて」


「んにゅ?」


まだ半寝の状態で目を目を少し開いた。


「もう夜遅いんだから」


「ん。帰ろ」


あ、帰るんだ…


いや、別に一緒に寝ようと思ったとかそーゆーのじゃないし。


「嘘。やっぱこっちで寝る」


ニヤっと笑顔を見せてくる。


コイツ…



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