第88.5話 レオの散歩 (2)
前回の話のちょっとした続きです。
まだ眠たそうなさやを連れて学校に向かう。
「シャキッとせい」
「無理。眠い」
こりゃ重症だこと。
珍しく、花音と優はまだきていなかった。
大体いつも花音と優の方が先に学校にいる。
とは、言っても朝アレだったからあっちも大変なんだろうなぁ。
そう考えながら2人が来るのを待っていると優と手をつないでウトウトしながら半分寝てる状態で来た。
完全にオフ状態じゃん。
クラスのみんなも2人の様子を見て一気に静かになり、珍しいものを見る目で2人を見てる。
そりゃそうだ、いつもいちゃついてるって言ってもあそこまで無防備な花音を見ることもないだろう。
「ほら、ついたぞ」
「へー?」
完全にへばってんじゃねーか。
「おはよ」
寝ぼけながら花音が言ってくる。
目開いてねーぞ。
「はい、おはよ」
こいつ大丈夫かね?
「起きろ!」
優が割と強めの声でいった。
その瞬間…
「イエッサー!」
目ぱっちりの敬礼をする花音。
いや、どしたし。
「あれ?学校?」
やっぱさっきまで寝ぼけてたんだな。
「どうしたのコイツ」
元凶であろう優に聞く。
「こいつ、急にダイエムグ…」
「別になんでもないからねー?」
あくまで知られたくはないらしい。
まあいい。何したかは後で優からじっくり聴かせてもらうことにしよう。
休み時間になり、カノンもさやも女友達の方に行ったので早速何をしたのか聞いてみることした。
「んで?ダイエットに何させたらあーなんだよ」
「あ?俺の筋トレのメニューの半分だけど」
「…死ぬだろ」
別に優はめっちゃムキムキではないけど結構いい体の持ち主だ。
それを維持するために定期的に筋トレをしてるらしい。
理由は言わずもがな。
花音がそのくらい筋肉量が好きだからだそうだ。
「お前と違って運動しないと落ちるんでね」
俺は、落ちにくいだけだし。
「俺も多少はしてるっての」
多少…いや最低限?
「こっちもさやがダイエットするって言い出してさ」
「お前のところもか」
お互い大変だなー。
「2人とも楽しそうな話してるねー」
「ん。してるねー」
…死んだ。
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