第65話 タコパ
今日は予定していたタコパの日。
材料を買いにスーパーにきた。
材料に飲み物それからお菓子などなど買っておく。
こんなもんか
会計を済ませて家に帰る。
「おかえり」
「ただいま」
さやは家でお留守番してた。
お昼ご飯を食べてお昼寝をしてた。
「出るなら言って」
あまりに気持ちよさそうに寝るものだから起こさなかったんだよね。
「書き置きしといたろ?」
「心配した」
「ごめんごめん」
買ってきた材料を冷蔵庫に入れる。
まだ、少し拗ねてるさやの頭を撫でる。
「さて、準備するか」
たこ焼き機を出してタコを切ったりなんだりすることはある。
「ダメ、もっと撫でて」
「え?ああ、はいはい」
余程心地いいのか自分から頭を押し付けてくる。
猫だな。喉ゴロゴロ鳴らしそう。
「そろそろいい?」
「ん」
たこ焼き機を出して洗ってるとさやがスマホを見せてきた。
「これやりたい」
さやが見せてきたのは髪型一覧のクラウンハーフアップ
そういえばさやっていつも髪下ろしてるよな。
「いいよ」
さやを椅子に座らせてまずは三つ編みを作っていく。
ハーフアップうまくできるかな。
サラサラだなー
三つ編みを作ってハーフアップにする。
どっかのアスナみたいな感じ。
うん。いい感じにできたかな。
「できたよ」
写真を撮ってさやに見せる。
「ん。ありがと」
と言うことで引き続き下準備を。
「なんか手伝うことある?」
んーなんかあったかな…あ
「材料は入ってるからそれ混ぜといて」
ボウルに入ったのを混ぜておいてもらうことにした。
「ん。わかった」
危なげにボウルを一生懸命混ぜている。
だ、大丈夫かな。
下準備を終わらせて休憩してるとお客さんが来た。
ピンポーン
ドアを開けると今日のお客さんである。優と花音が大量のレジ袋とともにやってきた。
「ヤッホー」
「何その袋に入ってるの」
「ん?お泊まり用のグッズ一式にその他もろもろ」
その他もろもろが多すぎる。
「「お邪魔しまーす」」
大量のお菓子とかのつまめるもの。なんでこんなに買ってきた。
「多すぎだろ」
「2人でコンビニで1万円チャレンジしてきた」
「合計2万円でございます」
あほだ。ここにアホがいる。
買ってきた飲み物を冷蔵庫に入れて他のスイーツとかをとりあえず冷やしておく。
「花音やっほ」
「あ、さやちゃん。ハーフアップ?やば!自分でやったの?めっちゃ綺麗じゃん!」
「んーん。周にやってもらった」
我ながら自信ありだ。
「ふーん。相変わらず髪好きだねー」
「そーですけど何かー」
「花音もやってもらおっかな」
こっちをチラッチラと見てくる。
「俺がやってやるよ」
ほお。これは珍しい。
「えー優できるの?」
花音は椅子に座って優は花音の髪を持った。
「三つ編みってどーやんだ?」
「…知らないのかい」
「はーい。周にこうたーい」
結局俺がやるのか。
「でも「大丈夫。優キモい。いつもどーりの方がいい」
あーあヘコんじゃった。
どしたのあの人。
花音の髪を編みながら聞く。
「優どーしたの?」
「花音のこと取られたくないんだってー」
あーそーゆう
「俺がとるわけないだろ。どーりでキモいと思った」
「ね」
優はさやに慰められている。
…イラ
「痛い痛い。髪引っ張らないで」
「おっと。悪い」
さっさと終わらせて
「はい、できた」
「おーうまいうまい」
満足してる。
ソファに座るさやと優の間に強引に入り込んでさやの方に腕を回す。
優は無理やり花音に膝枕させられてる。
本人は嫌がってないけど。
「優は化け物だから近づかないようにな」
「化け物じゃねーよ」
「うーん。優は獣だね」
「いや、それも違うから」
うわー優怖ーい。
ぐ〜
さやのお腹がなった。
「…お腹すいた」
顔を真っ赤に染めて。
…か、かわいい
「タコパしよーか」
「そだな」
本来の目的はそれだからな。
早速焼き始めることに。
とりあえずパッパッパと焼いていく。
「おー美味しいー!」
「ん。美味」
「うまいな」
うん。なかなか
「花音も回したい!」
「どーぞ」
ちょうど疲れてきたので、
たこ焼きをくるくるする役を花音いひきつぐ。
普通にできてるな。まあ、そんなに難しいことでもないし。
「次やる」
さやは八ツ橋の時こともあったが今回もその腕を振るった。
「おー!さやちゃんうまい!」
「んー周の味には勝てない」
流石にそんなにすぐ勝たれたら俺の面目がね。
「次は俺がやろう」
すごーーーく不安だ。
「あ、ヤッベミスった」
現在たこ焼きは原型を止めてない。
ぐちゃぐちゃ。これはひどい。
「こ、こんなもんか?」
「何これ?」
もんじゃ焼きって言われた方が理解できる。
「味はたこ焼きと同じだな」
「そりゃ材料は同じですから」
何回か焼き終わってからは各自好きなものをたこ焼きに入れ始めた。
「チーズー」
あ、意外と濃厚で美味しいかも
「納豆ー!」
「あ、優食べていいよ」
「え?俺?」
パク
「…意外といける」
まじか!
「梅干しー」
流石にこれは
「優くーん」
「また!?」
パク
「…いけなくはないけどわざわざ入れる必要はない」
なるほど。
「チョコレート」
これは聞いたことある。
「ん。美味しい」
普通にいける。
「わーさーびー」
これに関しては具なのか?
完成した。
みんなが優の方を見る。
「え。まさか俺?」
「え?違うの?」
優はそう言う立ち回りのやつなんだ。
「かれえええええええええ」
お疲れ様。
「いちご」
「…なし」
「なし」
「なし」
「なし…ウェ」
満場一致
こうして波乱万丈のタコパを終えた。
「ふー食ったくった」
材料も全て使い切って、残るはいまだに減らない。
超大量のお菓子たち。
まあ、お菓子はすぐなくなりそうではあるが。
「今日止まってくんだよね」
「そー」
と言うことでお風呂の準備を。
「何する?」
「ポッキーゲーム」
「ダメ」
どーも優と花音が帰る結末が見える。
「ちぇーじゃあ、何するのー?」
結局何も浮かばず。今こうしてダラダラお菓子を貪りながらTVを見てる。
しばらく静かにTVを見てるとさやが動き出した。
「飽きた?」
「ポッキーあげる」
俺、今プリッツ食べてたんだけど。まあいっか
パク
ん。左からものすごく視線を感じる。
めっちゃ見られてる。花音の顔がすごくうざい。
優も二ヤニヤすんな。
パク
あれ?さやさん?ポッキーゲームはなしって話でしょ?
パクパクパクパク
止まんねえなこれは
そんなに顔赤くするなら無理にやらんでも。
唇が触れ合う寸前。
パキ
ここでそのままいくと隣の2人も始めちゃうから。
そんな顔しないでよ。
「むぅー」
そのまま俺の肩に顎を乗せて抱きついてくる。
あーこれは重症かな。
「いやー最近の若者はお熱いてですねー」
「そーですな。花音さんや」
「うっせ」
あーあっつい。暖房強くしすぎたかな。
「なんかしょっぱいものが食べたいなー」
お菓子の食べ過ぎだろ
「あー確かおつまみ系の中になんかあったと思う」
「ういーとってくるねー」
「俺もいく。塩飴とかねーかな」
どんだけだよ。
…ふぅ
「それで?唐突にどうしたの?」
さやをそっと撫でながら聞く。
「なんとなくやってみた」
犯罪者のようなセルフだな。
「せめて2人がいない時にしてくれ。さっきポッキーゲームはしないって言ったばっかりじゃん」
「…したかったから」
その色っぽい声で言わないで。お兄さん。襲っちゃうよ?
「ぎゅーってしてて」
「はいよ」
さやの背中に手を回して抱きしめる。
「ん。いい」
「いちゃついてますねー」
そこに2人が戻ってきた。
「んだんだ」
「さや?そろそろいい?」
「…ん」
さやが手を離しそれにつれて俺も手を離す。
俺の上からどくと隣に座り俺の膝に倒れ込む。
まあ、それくらいならいいけど。
「2人ともいつもこんな感じなの?」
「ここまでではないかな」
今日はいつもより甘えたい日なのかもしれない。
「なんだろーね」
「眠いんじゃね?」
赤ちゃんかよ…あながち間違ってないかも
口数も減ってるし。
本当に眠いだけかもな。
そこにお風呂の沸いたことを知らせる音がなった。
「じゃ、さやちゃんつれてお風呂行ってくる」
「え?うちはいるの?」
「え?違うの?」
「てっきりさやの家かと」
さやの方を見ると首を横にふった。
どうやら準備はしてないらしい。
「なら、いっか」
「はーい。行ってくるー」
さやの手を引いて花音が連れて行った。
その後俺と優も順番に入った。
「寝よーか」
お泊まり会にしては早い時間。
でもすでにみんな目が閉じかけてる。
布団を4人分引いて寝れるようにする。
これも、てっきり2、2で別れて寝るのかと思ってたんだけどなー
さやの手を引いて布団につれてく
「「「おやすみー」」」
「ん。おやしゅー」
言えてねーし
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