第51話 勉強会

はぁ、ついに来てしまったこの時期が。


そう定期考査、まじでめんどくさい。


課題も大量にだされるから本当に嫌になる。


定期考査一週間前にもなると、みんな学校でも勉強の話をしがちだ。


「よー周、今週末遊びに行かね?」


バカか?ああ、バカだったわ。


「無理勉強するから」


「いーじゃん。勉強しなくてもなんとかなるって」


なんとかなるのはお前だけなんだよ


「花音も勉強しないとなー。優教えて?」


「うちくるか?」


「わーい!いくー」


なんだこいつら


「周と勉強する」


お、さやか


「そいえば、前回点数どんくらいだったんだ?」


テストの話をしたことはなかったかもしれない。


「俺は全教科90点代」


うるせぇ。聞いてない


「花音は70点くらいだったかなー」


「お前らには聞いてねーよ」


知ってるからな

アホそうな花音と同じ点数代なのがイラつく。


「2人ともすごい。私40点くらいだった」


ん!?


「まじ!?」


「ん」


「優に教えてもらいなよー。わかりやすいよー」


「俺が教えるからいい」


「独占欲ぅ〜」


うるさい


「ん。よろしく」


よろしくってお前なぁ。頭悪かったんだな


「本気出してなかっただけ」


それ、よく言うやつ


話を聞いた限り、授業は理解してるっぽい


あとは、演習かなぁ。


「ねーねー今日みんなで勉強会しよーよー」


究極に効率の悪い勉強方法じゃないですか。


「お、いんじゃね?俺いいとこ知ってるぜ」


「どーする?」


「やる」


あ、やるんだ


「じゃーやろー!で、優。いいところって?」


「周の家」


・・・


「え?俺の家?」


キラキラした目で見てくんな。はぁ


「はいはいわかりました」


「お菓子用意しといてねー」


「はぁ?自分で持ってこい」


「えーけちー」


むくれる花音に優が一言伝える。


「花音太るぞ?」


「あーちょっとー!バーカ!」


それを見て笑う優。相変わらず仲のいい事で


「じゃ、俺らは着替えてからそっち行くな」


「はいよ」


「じゃ、さやちゃんあとでねー!」


優と手を繋ぎこっちに手を振ってくる。


「ん、後で」


相変わらずうるさいやつだ。


「帰るか」


「ん。勉強会楽しみ」


「そーかそーか」


俺らも家帰って準備しないとな


家へと帰り片付けをしていると


ガチャ


着替えたさやが入ってきた。


「ただいま」


「はい、おかえり」


……あれ?


「勉強道具は?」


「あ、忘れてた」


なんでそれ忘れんだよ。


またも家へと帰っていった。


ピンポーン


どうやらさやが戻ってくるよりも先に2人がきたらしい。


「おっすー!」


「邪魔するぞー」


邪魔するなら帰ってくださーい


「あれ?さやちゃんは?」


キョロキョロと部屋を眺めて聞いてくる。


「勉強道具取りに家帰ってる」


「えーギューってしようと思ってたのにー」


何言ってんだこいつは


「最近ギューってしてないからサヤニウムが足りないよ!」


うるせえよ


「勉強してろ」


「はーい」


「ただいま」


あ、さやが帰ってきた。


「あ、おかえり〜さーやちゃん!」


あ、花音


「止めろよ」


「いやー、ごめんごめん」


はぁ


玄関へと向かうと案の定さやが花音に抱きつかれていた。


「花音。苦しい」


「やーん。さやちゃん、やっぱかわいいなー」


見るからにさやが嫌がってるんだけど苦しそうだし


元の身長差と玄関の高さの差のせいでちょうど花音のデケェ物にうもっている。


うらや…何やってんだか


「はぁ、離れろ」


花音の頭にチョップを入れる。


「あ、いったー」


ったく何やってんだか



さてと、みんな集まったし、勉強会始めますか


今日は学年トップ10に入る優がいるしいい勉強会になる…ことを祈っていた。


現実は、そううまくは行かない。


「あー赤甲羅はダメだってー!」


「はい乙」


なぜだか知らないがどっかのバカが勉強会にSwitchを持ってきていた。


「わー負けたー!」


「花音もっとショートカットの練習しとけ」


何真面目にアドバイスしてんだよ。


「はい、今度さやちゃん」


「ん」


ん。じゃねーだろ。勉強会なんだよ


「なんでゲームしてんだ?」


「怖いってーいいじゃんいいじゃん。息抜き息抜きー」


まだ、勉強してないだろが


「やめてほしいなら、俺と戦え!」


なにこの唐突なアクションアニメ感


「やってやろーかねーか」


Wii時代に結構やり込んでたからな


しっかりとスタートダッシュを決めていく。


腕は互角か?ならアイテム勝負だ!


「く、ついてくるか。やるな」


キャラ変わってんぞ。(お前もな)


「きのこでショートカットだゴラァ!」


「赤甲羅行ってるぜ?」


「なんだと周テメェ!」


「バカめ、お先〜」


その後も熾烈な戦いを繰り広げラスト半周となった。


しかし、優と距離が空いてしまった。

スリップに入れねえ


きのこ!


ショートカットをするもまだギリギリ追い越すことはできない。


「あぶねえ。抜かされるところだったぜ」


「くそったれが!」


残るは最後のアイテムのみ!


しっかりとダブルを取っていく。


「俺は、タイム優先でシングルでいく」


どうやら優は、少しでも早くゴールするためにシングルを。


俺は、赤甲羅と緑甲羅。行ける!


「おっしゃ!ばなな!一つだがいける!残念だったな!周!」


まだだ!まだ勝つ方法はある!


「お?やけくそか?赤甲羅投げるなんてな!俺のバナナあるの忘れたか?」


赤甲羅はバナナによって弾かれてしまった。


「横がガラ空きだぜ?」


「なんだと?緑甲羅?壁に反射させて!?」


赤甲羅を投げた後瞬時に車体をまげて壁に向かって緑甲羅をうち

反射させてあてる。


「ば!バカな!そんなことが!」


「甘いな」


こうして俺が勝利を収めた。


「男ってバカだねーさやちゃん」「ん。バカ」


いんだよ


「それじゃあ勉強を「よっし王様ゲームするぞー」


は?


「いや、俺買ったじゃん」


「甘いのはお前だぜ?周。俺はマリカーをやめるとはいったが勉強をするとは言ってない!」キリッ!


…はぁ?


「よーし王様ゲームするぞー」


「いえーい」「おー」


さやさん?君勉強しなくていいの?


「ほらやるぞ」


「「「王様だーれだ」」」


「俺だ」


1発目で引き当てた。


「さーお題はなにかなー?」


「ゲスいのくるぞー」


「ゴクリ…」


ゲスくないわ


「勉強するぞ」


「えぇ」


「王様の命令は絶対だよな?」


「へいへい。分かったよー」


「今度時間あるときちゃんとやろーね」


「ん。そーしよ」


王様ゲームとかやな予感しかしないんだよなぁ


そこからは、真面目に勉強をした。


「ふーもうこんな時間か。俺らは帰るよ」


「はいよ」


「さやもウトウトしちゃってるしね」


さやに毛布をかけてやり2人を見送りに玄関までいく


「じゃ、ここからはお楽しみだね」


「やらねーよ」


「避妊はしっかりだぞ」


「はいはい。帰れ帰れ」


「じゃーな。また明日ー」「バイバーイ」


リビングに戻ると机に突っ伏してさやは寝ていた。


「はぁ。まじで襲うぞ。こら」


さやの髪を触るとその手を握ってきた。




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