第48話 ショッピングモール
朝、目が覚めるとそこには雪が
奥には春、その奥にはさやが眠っていた。
「んーおはよ」
ちょうどさやも起きたっぽい。
「おはよ」
まだ眠そうに目を擦り二度寝に戻っていく。
あ、まだ寝るんだ。
春が髪を食べてる。
「なにやってんだか」
手で髪を引っ張り出す。
「さてと、朝ごはんでも作りますか」
布団から出てリビングへと向かう。
朝食は…ホットケーキかな。
春と雪も喜びそうだし。
ホットケーキを焼いていると、3人ともリビングへと起き出てきた。
みんなまだ眠そうに目が開ききってない。
「顔洗ってきな」
これじゃ、まるで俺がお母さんだな。
「ん」「はーいにゃにょ」「うぃー」
雪の反応が高校生男子のそれ
3人が戻ってくる頃にはホットケーキも焼き終わりトッピング用のクリームや、
ジャムなどの準備も終わった。
「「「いただきまーす」」」
顔を洗った3人はさっきまでのネムネム状態からは打って変わってパクパクと食べてる。
「今日なにする?」
さやに聞かれた。
「んーとね、特にないけどモールにでもいこーかなーっと」
「ん。いこ」
どうやらさやも乗り気らしい。
「春と雪は?お出かけしたい?」
「行きたいの!」「いく〜!」
春と雪も行く気まんまんだね
「じゃ、いこっか」
春と雪を着替えさせ、さやは自分の家へと戻り俺も着替える。
黒のTシャツにパンツ。最近は寒くなってきたので上にジャケットをきる。
さやは、白のTシャツに青白いフレアロングスカート。俺と同じように上に黒い短めのジャケットを着ている。
「めっちゃ似合ってんな」
「ん。ありがと」
少し頬を赤くしてうなずく
「さやお姉ちゃん、顔赤いの大丈夫なの?」「だいじょび〜?」
「だ、大丈夫」
さらに赤くなってる。
「さてと、行きますか」
「ん」「いくの!」「レットゴー!」
レッツな。
春と雪と手を繋いで駅へと向かう。
「電車きたのー」「おー」
「はい、下がってな」
前に乗り出す2人を引き出す。
別に祝日でもない月曜日の10時すぎ。
電車はすっからかん
イスに座る。
「おー動いてるのー!」「はやー」
小さい子って電車から外の景色眺めがちだよね。
目的の駅に着くまでの間2人は終始外を眺めていた。
「降りるぞー」
「わかったの!」「はーい」
そこからさらにバスに乗って10分弱。
やっとついた。
「おっきいのー」「わーお」
早速中に入っていく。
食料品は最後に買うとして。
実は、特に買いたいものもないのでいろんなお店を見て回ることにした。
手始めにアウトドアショップ。
「そろそろボードの季節だなー」
去年は、暖冬のせいであんまり行けなかったからな。
「ボード?」
「ああ、スノーボード。さややったことある?」
「んーん。ない」
「春はスキーやったことあるの」「雪も〜スイ〜」
俺も小さい頃はスキーやったな。
今は、多分できない。
だって、ふたつの足離れてるんだよ?
怖くない?
まあ、そんなことはいい
「じゃあ、冬にでも一緒にいこっか」
「ん、やりたい」
まだ秋物ばかり、ウェアなども売ってないので
それは、また今度
お次はアンティークショップ
色んな雑貨が置かれ周りのお店とは違った雰囲気がある。
「キリーン」「ブタなのー」
なんとも言えないキモさ漂う置物から
「ピンクー」「ミドリー」
めちゃくちゃ派手なお皿も、見てる分には面白いか
「なんか欲しいものあった?」
「…ない」
まあ…だろうな
特に買いたいものも見つからなかったので店を出た。
「ベットふかふかなの」「わーお」
お次にやって来たのは家具がいっぱい売ってるお店。
ベッドにソファとか、色んなものが揃っている。
こういうお店って試してる時が一番楽しい
「おーすごいのー」「サラサラー」
2人が目をつけたのはイス。
いわゆる自分の形に合わせて変形する。中に細かい粒がいっぱい入ってるやつ。
名前わかんね
「おーなかなかの座りごごち」
「周交代、わたしも座りたい」
急かしてくる。さやも気になるらしい
「お〜いい」
まあ、これ買っても置くとこないから買えないけど
値段を見ると案の定。結構な値段するんだな
「周これ買う」
その後も何店舗かまわりついに欲しいものが見つかったらしい。
さやが持っていたのは、ダボダボの部屋着。中も外もモコモコのやつ。
いわゆる着る毛布
最近はどんどん気温も下がってるしいいかもね
中がモコモコなのはわかるけど外までモコモコにする意味って…
ん?待てよ。これを着たさやをギューってすれば…
フワフワ…モコモコ…
「よし、買おう」
「買ってくれるの」
「え?ああ、母さんから2人のお守り代もらってるからな」
「ん。ありがと」
こちらこそ、楽しみだからね
「春もモコモコほしいの」「雪もフワフワ〜」
まあ、お金には余裕あるしいっか。
念のため紅葉さんに連絡
すぐにOKの連絡がきた。
試着室で着てみることに。
「きてみたの!」「フワモコ〜」
カーテンを開けて着る毛布を着た3人が出て来た。
「2人とも似合ってるよ」
「えへへなの〜」「えへー」
頭をかいて照れ隠し。
「さやも…控えめに言って最高」
「ん」
抱きしめたくなる欲求を必死に抑えて耐える。
あーかわいい
3着とも服を買ってお店を出た。
(あとがき)
一週間以上もお休みをいただいてしまい、申し訳ありませんでした。
これからもよろしくお願いします!
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