第43話 文化祭準備

今日は、文化祭に向けて接客の練習をしてる。


「はい!周もっと笑って」


「こ、こうか?」


現在俺は、花音の指導のを受けている。


「あー怖い怖い!」


むずいわ!


「みんな〜制服届いたよー」


どうやらお店の制服が届いたらしい。


「着てみよっか」


「俺らはあっちの教室で着替えてくるわ」


「りょーかい」


優と共に隣の教室に向かう。


まあ、普通の制服って感じだな。


「ん?お前ネックレスなんかしてたんだな」


「あーこれな」


「指輪?あ、もしかして成瀬とペア?」


「えっと。まあな」


めっちゃニヤニヤしてる。こいつのニヤニヤ顔すんごい殴りたい。


「いいじゃん。初々しいねぇ」


「うるせ」


制服に着替えて教室を出る。


「お、随分と遅かったね」


「周が珍しくネックレスなんてつけてたからな」


「へー」


さやと一緒に着替えてた花音はどういうことか感づいたらしい。


「はいはいさっさと練習しよ」


「えーもっと詳しく話を聞かせてよー」


「いやだ」


絶対話さないから


「まぁ、いっか。せっかく制服きたんだから一通りやってみよっか周お客さん役やってー」


「はいよー」


花音に言われ教室を出て待つ。


「入ってきていいよー」


教室の中から声が聞こえた。


ドアを開ける。


「何名様ですか?」


さやがやるのか。

制服似合ってんな…やば


「周?」


「あーごめん。1人だ」


「こちらです」


さやに連れられてテーブルへと向かう。


「注文が決まったら言ってください」


「りょーかい」


それだけ言って厨房の方へいく。


メニューはランチセットと単品が複数、あと飲み物がある。


「すいませーん」


「はーい」


「うわっ!」


特に何もないところに躓くさやを支える。


「大丈夫?」


「ん。ありがと」


みんなが見てる中躓いたせいか耳が真っ赤になっている。


「はーい2人だけの世界作んないでー」


花音に言われて急いで離れる。


「すまん」


顔が熱い


「大丈夫 注文は?」


「ランチセットで飲み物はホットコーヒーで」


「注文繰り返させていただきます。ランチセット一つでドリンクがホットコーヒーでよろしいでしょうか?」


結構まともに店員できてるな


「はい」


「うん。いい感じじゃない?今度は花音やるよ。優お客さんやってー」


「はいよー」


今度はそっちの2人がやるらしい。すごく嫌な予感がします。


「おかえりご主人様」


最初からかましてくるな


「ただいま、ハニー」


俺らは何を見せられてるんだ?


テーブルに座る。


「注文はどーする?」


「注文は…君をくれ」


何を言ってんだあいつは


「しょ、しょうがないわね」


手を繋いで教室を出ていく


「あ、体調悪いから早退するね」


随分と体調良さそうに言うな


結局そのあとは、最終的な準備だけして終わった。


「さて、帰ろっか」


体を伸ばす


「ん。疲れた」


さやと共に下校する。


家に着くと部屋着に着替えダラダラし始める。


「しゅうー」


「ん?どした?」


「文化祭楽しみ」


なんだそのことか


「そだな」


「一緒に回れる?」


「いけるだろ」


「ん一緒にまわろーね」


「もちろん」


なんか今日甘えてくるね


「俺的には、ミスターコンがやべえんだよ」


「私もミスコンある」


さやは優勝確定だろ


「さやは勝ち試合みたいなもんじゃん」


「周も絶対勝てる。かっこいいもん」


真面目な目で言うな。なんか恥ずかしいわ!


「自信全然ないんだけどな」


「大丈夫。周以上にかっこいい人知らない」


うぅ…


「嬉しいんだけどさ、恥ずかしいからやめよ?」


「やだ、周は最高にかっこいい。イケメン。愛してる」


ッツ!


「いい加減にしろ」


片手で口元を隠しさやの頭をポンッと叩く


「むーほんとのこと言ってるだけ」


いや、ほんともうやめて。


お返しです。


「さやのほうがかわいいよ、こんなにかわいい子見たことないよ」


顔赤くなってる。


「大好きだよ」


「…ずるい」


俺のお腹に顔を埋める。


「これやられた俺の身になれ」


「ばか」


それは君に言いたいよ


「さてとご飯作るからどいて?」


「あと5分」


朝でもないんだから


「はいよ」


別に五分くらいかまわない。

甘えてくるさやの頭を撫でる。

やっぱ落ち着くんだよな、これ。


「なあ、さや」


「ん?」


「ミスコンってどんな感じのルールなんだ?」


去年は興味もなかったから見に行ってもない。


ちなみにさやは去年の優勝者。

まあ、当たり前だよなぁ


「んーとね。体育館で自己紹介と一言いうの」


なるほど。


「あと去年は司会の人にいじられてイラついた」


「どゆこと?」


「茶化してくる」


なるほど司会はやばいと


「自己紹介ってどんな感じですんだ?」


「名前言うだけ」


結構簡単なんだな


「一言ってのは?」


「意気込みとか殺し文句って言ってた」


こ、殺し文句。なんかあったかな…


ねーよ!あるわけないだろ!


「そんなんないんだけど」


「なんか適当に言えばおk」


こいつに聞いた俺がバカだったかもしれない


「ちなみに去年は何言ったんだ?」


「んー忘れた」


うん。そんなことかと思ってました。


「何言えばいいかなー」


色々考えてみるもなかなかいい言葉は出てこない。


「ずっと一緒にいよ」


唐突にどした??


「お、おう。ずっと一緒にいよーな」


どしたんだろ


「違う。これ去年言ったやつ」


あ、そゆこと。


確かにこれ言われたら絶対勝てるわな


「今年はそれ言うなよ」


「なんで?」


「さやがモテると困る」


「それはこっちのセリフ」


別に俺は大丈夫だと思うけどな。


てか「なんであいつ出てんの?」とか言われないか心配なんだけど。


「今年は何言うか決まってんの?」


「んーまだ決めてない」


そりゃそうか


「周も頑張ってね」


「わかってるって」


他の男をさやの隣に立たせるのは気分が悪い。

今回は出来る限りのことはするつもりだ。


あ、ご飯まだ作ってないじゃん


ソファから立ち上がりキッチンへと向かう。


文化祭まであと少し。

楽しみだね。



遅くなってごめんなさいm(_ _)m

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