第23話 実家に帰ろう

5人で伊豆に出かけてからすでに一週間くらい経った。

特に出かける予定のなかった俺らは毎日部屋でゴロゴロしていた。


あ、そういえば


「なあ、さや」


ベッドに座ってうちに置いてあった漫画を読んでいたさやが顔を上げる。


「ん。何?」


「言ってなかったんだけど俺明日から実家に俺帰るんだけど、さや夏休み予定ある?」


周は少し照れくさそうに眼を合わせない。


「ない」


「じゃあさ、一緒にうちこない?母さんがさや連れて来いってうるさくてさ」


「いく」


即決だな。


「何週間か行くけど大丈夫?」


「ん。暇だから」


さやはうちにくることになった。


家へは、バイクでいく予定なので押し入れからサイドバックを取り出す。


「これに服とか入れてくれ。洗濯はできるからな」


「ん。わかった」


さやは、服を入れに自分の部屋に帰ったを出ていく。


俺も服を入れる。実家にもあるけど念のためにね。


しばらくするとさやが服を入れて戻ってきた。


「ok。母さんに連絡しといたから」


スマホをヒラヒラと見せる。


「ん。周の家ってどんなとこ?」


「俺の家はそーだなー・・・」


少し思い出しながら話し始める。


中学の頃まではここら辺に住んでたんだけど母方のおじいちゃんが死んでから、おばあちゃんの家に一緒に住んでんだよね。

おばあちゃんの家はそこそこ…いや、結構広い。

いわゆる日本の屋敷みたいな感じ。

古くからの高坂家の屋敷とかなんとか昔はめちゃくちゃ金持ちだったらしい。

あと、犬が一匹シベリアンハスキーがいる。


「ハスキー会いたい」


さやは、俺と同じで犬派だ。猫も好きだけどね。


「かわいいぞ。人懐っこくて」


「ん。楽しみ」


また、することがなくなった俺らは、テレビを見ながらダラダラする。


天気は明日は曇り。うん。助かった。夏のバイクは辛いんです。


動物が戯れている番組を見ながら俺の足の間に座るさやの髪をいじる。


さやは、少しくすぐったそう。


「触りすぎ」


「ごめんごめん」


「別にいいけど」


触るのはいいらしい。


番組が終わると、夕飯の用意をする。


んー何にしよ。


うどん。うどんにしよ。


鶏ねぎ塩うどん。


用意するのはうどんに、鶏もも肉、長ネギ、鶏ガラスープの素、塩、ゴマ油、粗挽き胡椒


鶏もも肉は一口サイズ、長ネギは斜め薄切りにする。

鍋に水900cc鶏ガラを大さじ1杯入れ沸騰させる。


沸騰したら、最初に切った二つを入れて、2ー3分煮る。


アクをとり醤油を小さじ1杯塩少々入れうどんを入れる。


麺がほぐればok、器に乗ったらごま油、粗挽き黒胡椒を入れてもいい。


「できたよ」


さやに声をかけて冷房を強めい設定する。


夏は暑いのを冷房ガンガンで食べないとね!


うんうん、いいねおいしい。


「おいしいー」


黒胡椒は、鶏ももと合うんだよな。


すぐに食べおわりお皿を洗ってもらう。


「ふー美味しかった」


さて、何しよ。


まあ、何もしないよね。


特に何もせずにさやを愛でる。


最近の習慣になっている。特に仕事もないのでソファでさやの頭を撫でたり、ほっぺたツンツンしながら遊んでる。


「うー眠い」


なんか、ご飯食べ終わったら眠くなってきた。


いつの間にか、さやは俺に寄っ掛かり寝ている。


重たくなるまぶたに耐えきれず。俺も目を閉じた。


「ハッ!」


時刻は11時危なく、朝を迎えるとこだった。


冷房が強くて助かった。


「さや、起きろ。もう家戻れよー」


「んーおはよ」


「はい、おはよ」


現在夜でございます。


「明日は午前中に出るから寝とけよ」


「ん」


またソファに寄っ掛かり目を閉じる。


「違う違う!自分の家で。な?」


「ん、おやすみ」


目を擦りながら自分の家に戻っていく。


さて、明日は早い。


お風呂に入ってから、さっさと寝る。


すでに重くなっていた。まぶたはすぐに閉じた。



朝起きると、さっさと着替え家に準備をする。


「おはー」


さやが入ってくる。すでに準備は整ってるらしい。


朝食にパンと目玉焼きを焼き。レタスとトマトのサラダを添える。


「ほい、朝食」


「ん。ありがと」


先にさやに朝食をだして俺は着替えたり準備をする。


最近は出かける時はいつもコンタクト。だっていっつもさやが隣にいるからね。

少しでもマシにしとかないと。あと、学校の人に見られてもいいように。


身支度を済ませて、朝食をとる。


パパーっと片付けて、家を出る。


まだ9時手前。気温は上がってないから楽。


「さっさといくか」


「ん。わかった」


服とか入れといたサイドバックを持って。バイクのある駐車場に向かう。


バイクで片道1時間30分くらい。信号がよければもっと早くなる。


「タンデム疲れたら言ってな結構長くなるから」


インカムの調子を見ながら伝える。


「どんくらい?」


「1時間半くらいかな。途中何回か休憩挟むけど」


「ん。わかった」


フルカウルのこのバイクはお世辞にもタンデム向けとは言えない。タンデムしやすいように下のクションを変えたりなんだりしてるけど。


それでも結構疲れると思う。


まあ、随時休憩を取るということで。


「そんじゃいこっか」


「ん」


エンジンを吹かして進む。


早く車の免許取りたい。


いろんなことをおしゃべりしながらドライブをする。


家についくまでに1時間05分。休憩込みでこの時間。結構信号がいい感じだったのだ

予定より結構早くついた。


「お疲れ様」


「ん。疲れた」


さて、久しぶりの家だなー。


「ただいまー」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る