第13話 お出かけ
「ねね!4人でショッピングー⤴︎行かない!?」
花音、耳元で叫ぶな。
というわけで急遽、日曜にショッピングに行くことになった。
「しゅー起きて」
朝からこいつはまた。
さやがベットに腕を乗せて起こしてきた。
「今日日曜だろ?もうちょっと寝たいー」
さやと逆の方に寝返りをして布団の中に潜って惰眠を貪る。
「今日、出かける日」
出かける?どこに?
…ショッピング
「ふぁ!?」
やっば!忘れてた。
どおりで、さやがおしゃれな格好してるわけだ。
布団を振り払い。スマホを見る。
集合まであと1時間。
集合場所まで歩いて30分
はあああああああ
…あれ使うか。
「さや、ズボンに着替えてきてもらっていい?」
今日のさやは白のワンピースで流石にワンピースであれは非常にまずい。
「ん?いいけど。変?」
少し悲しそうに聞いてきた。
おっと、そういうことじゃない。
「そんなことないよ。めっちゃ似合ってるけど頼めるか?」
「ん。わかった」
「悪いな」
さやが家に着替えに行ってるうちに俺も着替える。
黒ズボンに白Tシャツに黒シャツを羽織る。
軽く朝食を食べおった頃さやが戻ってきたを
黒いズボンに白Tシャツ。被ったぁあ
さやの白Tにはがらが入ってるが…完全に被った。
「あー被ったな」
「ん」
さや的には満更でもないらしい。
「まいっか」
気にしてないっぽいし時間ないからな。
「はい、ワックス」
「あ、はい」
準備を終え出る準備をする。
「周、もう間に合わない。連絡する?」
心配そうに聞いてくる。
「あー大丈夫大丈夫。間に合うから」
こっちには秘策がございますから。
「?どゆこと?」
不思議そうにしているさやをつれて家を出る。
「どーするの?」
「こっちこっち」
いつもとは違う。駐車場の方へ行く
「なんでこっち?」
「これこれ」
バイクを指す。
仕事の稼ぎで買った。お高かったです。
「これ周の?」
だいぶビックリしてるらしい。
「そーだよ」
部屋から持ってきたフルフェイスのヘルメットを片方をさやに渡す。
「バイク初めて…」
けっこう緊張してる様子。
「大丈夫大丈夫そんなに距離ないし」
さやがヘルメットのストラップをつけるのを苦戦してるのでつけてあげる。
「あー聞こえる?」
「わ。びっくりした」
インカムによってヘルメットを付けても声が聞こえるようになってる。
「大丈夫そうだね。乗って」
エンジンをいれる。
「ん」
さやの手を取ってタンデムシートに乗せる。
「怖かったら言ってな」
しっかり乗れてるのを確認してから俺もまたがる。
「ん。わかった」
後ろからギューっと強く抱きしめてくる。
悪くないね。
「んじゃ、行くぞー」
「ん!」
あ、ちょっとまって強すぎて痛たいかも。
ギアを上げてアクセルを吹かす。タンデム久しぶりだな。
駐車場を出て集合場所に向かう。
「怖くない?」
「ん。きもちいー」
抱きしめてくる力も少し緩んだ気がする。
「おー」
カーブを曲がるたびに、変な声を上げる。
なかなかおもしろい。
法定速度は守りつつ最速で待ち合わせ場所近くまでいく。
集合場所の近くの駐車場にバイクを止めて向かう。
花音と優はもうすでに集合場所にいた。
「3分前、危なかったなぁ?」
こっちをニヤァと気持ちの悪い笑みを浮かべながら言ってきた。
「2人ともペアルックじゃーん。キャーアツアツだねー」
花音はいつも通りうるさい。
2人がはやし立ててくる。
「たまたまだよバーカ」
「ん。たまたま」
疑いの目を向けるな。ほんとだから
「てか、お前なんでそっちからきたの?家あっちだろ?」
「え、ああ遅れそうだったからバイクできた」
駐輪場ほ方を指さして答える。
「そーかそーか、タンデムの練習に付き合ったのを思い出すよ」
遠い目をするな。危なかっただけで、事故ってないから
「はやくいこ!電車行っちゃうよ!」
あいも変わらず花音はマイペースだった。
「「「ついたー!!!」」」
夏休み手前の日曜日、すごい人の数。
「うっわ、人多すぎ」
優がめっちゃ嫌な顔してんなぁ。
「行くぞー!」
花音が声を上げるとさやがそれに答えた。
「おー!」
なんだか微笑ましい。
花音を先頭にショッピングモールに入っていく。
「周はやく行く」
さやが俺の手を引っ張ってきたので手をとり歩き出す。
「それで、最初はどこ行くんだ?」
前を歩く花音に聞く。
「最初は水着選ぶぞー」
え?俺も行くの?と思いきやさやに手を取られ引っ張られる。
優に目でヘルプを送ると、諦めろと目で返してきた。
「はぁ…」
絶対気まずいやつだ。
「いいじゃん、花音達の水着。見れるんだよ?」
花音、誘惑してくるな。
「絶対、浮くじゃん」
俺の抵抗も虚しく、水着エリアに連行された。
「周はどんなのが好き?」
「え。お、俺?さやならなんでも似合うだろ」
そもそと女子の水着なんてわからない。
「むー」
最適解ではなかったらしい。
「さやちゃん、さやちゃん。行こ!」
花音に引っ張られていった。
女物の水着売り場に取り残された。
周と優 男2人
「とりあえず。外で待つか」
流石に周りの客からの視線がつらい。
「それがいい」
優の提案に乗って外で待つことにする。
しばらく、喋りながら待っていると
ピロンピロン
お互いのスマホが鳴った。送り主はさやから
『どれがいい?』
3枚の写真が送信されてきた。
1枚目は黒のワンショルダービキニ。片方の肩にかかってもう片方は完全に肩が出てる。タイプのビキニ
うん。普通に似合ってる。
2枚目は白のオフショルダービキニ。1枚目とは違って両肩何もかかってない。二の腕にヒラヒラがついてる。
うん。似合ってる。
3枚目は、胸前で交差してるタイプのビキニ。胸元が結構出てる。
うん。エロい。
これは、選ばなきゃいけないか。
悩んだ末。一つ選び送信する。
『ん』
とだけ、返信がくる。
とりあえず、保存する。
優も同じような内容だったらしい。
となりからフフフっていう笑い声がきこえる。
正直花音の気になる…
しばらくすると、2人とも袋を持って出てきた。
「ふーいい買い物できたよー」
「ん。できた」
花音は流れるように優に無理やり買い物袋を押しつけ。優はしぶしぶ受け取る。
俺もさやの買い物袋を持つことにした。
「持つよ」
「ん、ありがと」
「次は下着コーナーだ」
「おーってええ?」
花音のノリに乗ったつもりがなんじゃそりゃ。
「ふーん。周はそんなに花音たちの下着を見たいのかなー?」
「ちがうわ!」
やっば、顔が熱くなる。
「周ぅーお前顔赤いぞー?どーしたんだー?」
優おまえ。
「周が見たいなら仕方ない」
あれ?さやさん?容認しちゃうの?
「行かねーよ」
2人が下着を買いに行ってる間。優と俺は先にフードコートで場所取りをした。
ピロン
スマホが鳴る。
まさか、下着の写真!?
急いでスマホを開くと送り主は花音だった。
『あれ?期待した?期待しちゃってるー?』
う、うぜえ。えぇえぇ期待しましたよ。そうですよ!
正直さやのはそんなに大きくない、平均…あるかないか。ないかも
ピロン ん?
『( `ω´)!』
さやから、怒りの顔文字が送られてくる。
何コレ怖い。
頭を振って邪心を払う。
「どーしたんだよ、成瀬の下着姿でも想像しちゃったか?」
ちょうどいいタイミング優からの最悪の質問。
「チョットナニイッテルカワカラナイ」
「図星じゃねーか」
こいつの勘も侮れない。
「ちなみに俺はきました~」
スマホをひらひらを振る。
もちろん画面は写ってないが。
うらやま、けしからん。
しばらく待っていると2人が帰ってきた。
どーやら今日は何も買わなかったらしい。
その後も小物見たり服を見に行く。
さやを着せ替え人形にしたり、俺がされたり。
一日中ショッピングモールの中を行ったりきたりしてショッピングモールを出た。
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