第5話 おんぶに抱っこ

 長男が生まれて、遠方から父親が来てくれた。長女が父にまとわりついている。父は長男が気になってしょうがない様子だ。


 そこで私は「2人目が生まれて、どうしても、○○(長女)がほったらかしになりがちだから、できるだけ、○○の相手をしてやってね。私はこれから2階で寝るけど、もし△△(長男)が泣いても、ほっておいていいからね。赤ちゃんは泣いても死なないから。くれぐれも○○の相手をしてやってね」との私の言葉に、


 「わかった。そうする」と父。


 そうして、私は2階に上がって、眠った。


 それから目が覚めて、長男の泣き声が聞こえるので、1階に下りて行った。


 そこでは、長男を抱いて、長女を背中にぶらさげた、父の姿があった。


 私は大きくため息をついて、父から長男を受け取り、母乳をやった。


 わかってはいても、赤ちゃんが1番になってしまう。


 父が悪いわけではないのだけれど、仕方がない。


 2人目ができた直後は、上の子に気を使ってやった方がいいのだが、泣いている赤ちゃんをほうっておけというのも、酷だったと、私は思うのだった。


 読んでいただきありがとうございました。

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