第14話〜対立は避けられないようです〜

欧斗は段々意識を取り戻していくのを感じていた。どうやら牢の中と言った所だ。中はとても薄暗い。




「く・・・そ・・・ 判断を誤った・・・ まさかリューガがこんなことを・・・ あの女を信じた僕がバカだったか・・・」




するとリエルが心の中から話しかけてくる。




「欧斗・・・ あの老婆にはあなたが王族ということもバレてしまっていますが大丈夫ですか」




「あぁ、そのことをあの婆さんにバレたって問題は無い、どっちにしろあいつは僕と同じ狙わている側の人間だし協力は出来ると思った。それよりこのままじゃまずすぎる」




二人がそう話していると二つの人影が地下に続く階段から降りてくる。




「欧斗・・・ すまないな、これは国の銘なんだ、君には王から審判が下されるだろう」




すると欧斗はそれに対し少し感情的になって返す。




「おいリューガ・・・ 僕は確かにレドラの子供かもしれない、だが何も悪いことはしていない・・・!! 君は困っている人の味方じゃないのか・・・!!」




リューガもそれに対し冷静な返答をする。




「あぁそうだ、俺は困っている人の味方だ。この国アンデルセンは魔王の復活をいつも恐れている。だから少しでもその火を絶っておくんだ、そうすれば国民は安心することができる」




くそ・・・なんでこんなことに・・・メイアは何をしている・・・誤算だくそ・・・




「欧斗・・・平気ですか・・・?」




気づくとメイアが牢の前に立っていた。




「メイア、あくまで欧斗は大罪人の関係者だ、あまり馴れ馴れしくはするな」




リューガがそう言うとメイアは怒りを含んだ口調で答える。




「何故ですかお兄様! この者は何の悪事も働いていない所か以前に私を助けようとした! なのに何故・・・!!」




「そうかもしれないな、だけどこれは国の未来に関わることなんだ、この先何年後になるかわからないが世界は平和に向かい続けるだろう、その為には仕方ないことだってある。わかるだろそんなことぐらい、君だって国民の為を思っているはずだ」




メイアは黙って脱力して下を向く。するとスタスタと元きた階段の方へ向かって行った。




「そうゆうことだ、君は恐らく何かしら処罰を受けるだろうがその時は俺は何とか弁明してみるよ、すまないな」




欧斗は歯を食いしばり答える。




「リューガ、お前は本当にそれでいいのか・・・?お前の思う正義ってのは国王のくだらない思想なのか・・・答えろよ世界最強・・・!!」




リューガは諸共せずそれを冷静に聞き流す。




「あぁ、そうだ。俺の正義は困っている人を・・・国民を守ることにある、その中で犠牲は付き物だ」




彼はそう言い残しメイアと同様振り向き元来た階段の方へ向かった。

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