第4話〜いざ王都へ到着したので次の作戦の計画を立てます〜
「リューガ・アンデルセン」 その名は王都に住むものに関わらずこの世界に住むほとんどの人間の知る所だ。 王の息子として次期王としての期待が高くその戦闘力で世界最強の名を欲しいままにしてきた。
「来るのが遅くて済まない 驚かせてしまったね」
「い いや それはそれとして何故リューガがここに…?あと何故偽名を…」
リューガは笑って受ける。
「言っただろう 困っている人を放っておけない 聞いた話ではあの衛兵達はかなり乱暴な方法で集落での任務を果たさそうとしたらしい どうやら死者も出ている それについての調査という訳さあくまで事件の事実調査に来た訳だ はっきり言ってあの男達は衛兵としては強力な部類だったが優秀という訳では無かった 少し人道を外れている節があってね 僕としても今回のことは彼らの自業自得だとも思っているよ そして少し君たちが彼らを殺したのではないかと疑って着いてきてみたんだ 僕から言わせてみてもあれだけ大量の殺人をした人間が同じ場所に留まる訳もない 丁度君たちを見て怪しいといった風にね まぁその様子だとそれも無さそうだ それと名前は出すと驚かせてしまうのでね よく偽名を使うことにしている」
リューガは事の顛末を丁寧に解説した。 それを聞き安心する欧斗。
「それにしても一太刀であのバケモノを倒してしまうなんて凄すぎて言葉も出ないよ…」
「まぁ向こうにも同じようなのが5、6匹居て来るのに時間がかかってしまったんだ まぁ時間がかかったのは君たちを見つけるまでってことだがね 申し訳ない」
あの魔獣を一瞬のうちにそんなに粉砕したのか…? 欧斗は驚愕を隠せないでいた。
「さぁ 行こう 欧斗 まだ馬車もなんとか動くそうだ 」
「あ ああ」
欧斗がそう言うとリューガは
「君は少し俺に似てるのかもしれない」
そう呟くとリューガは前に向かい歩き出した。
馬車の主人が2人を乗せ再度走らせる。 どうやらリューガが主人を守ってくれていたようだ。
「リューガ少し聞きたいことがあるんだ」
「ん なんだい?」
欧斗はさりげなく聞いてみせる。
「リューガの兄弟って何人ぐらいいるんだ?」
「俺を含め3人だ」
欧斗はその話に対して「そっか」っとひと言返答をし、 俯いていた。なるほど だからこの前の衛兵と違って僕の顔を見てもピンと来ない訳だ。そもそもこの前の衛兵達は何故僕が王族の息子だとわかったんだ? 等の疑問を巡らせていると
馬車を走らせてから半日が過ぎ、 夕暮れが見え始めた頃王都に着く。
王都の門を潜った瞬間、 門番がリューガに膝を着く。ここは王都「アンデルセン」 西洋風の家屋が並び立つ、物の流通や商業が盛んで居住区も広いまさに王都と言った街だ。
「いいよいいよ 俺の方も勝手に居なくなってすまなかった」
そう言うとリューガは欧斗に自分のサインだけ渡し去っていった。
「それで これからどうするかだな」
「今更なのですがあなたの疑いは晴れましたし何故ここまで?」
そうリエルが言うと欧斗は言葉を返す。
「僕にも考えがあってここまで来たんだ」
「 …とりあえず何日かは有り金で何とかしましょう それにリューガのサインがこの街でどれだけの効果を発揮できるのか」
「まぁそれもあるが僕達は別に王都に旅行に来た訳でもない とりあえず今のここの状況を知っておきたい それを知って立てるんだ 作戦を」
「と言いますと?」
「王都を乗っ取り支配する その為に状況を知っておきたいんだ 僕を信じてくれた君やこの僕自身のためにここを近いうちに制圧する」
リエルは驚いた表情をしたがすぐに笑いながら応える。
「なるほど では手始めに能力確保のためにこの辺りの人間を殺してでも回りますか?」
それに対して欧斗は呆れたように返事をする。
「…そんなことをしてみろ 僕はそれこそ大罪人として国中の指名手配犯だな」
「ではどうされますか?」
「軍を作り謀反を起こす」
「どのような方法で?」
「レジスタンスだ とにかく悪を許さない義賊のような集団 虐げられた者達を集めて軍を率いる」
そう言うと欧斗はある掲示物に目を止める。そこには来週行われる王選候補紹介の詳細が載っていた。
「これは使える…だが」
この計画は最悪死のリスクをも秘めたものだ。欧斗は少し身震いをしている。
「欧斗 あなたならきっと大丈夫です」
リエルは表情を少し和らげ語りかける。
「ああ やってみせるよ リエル」
そう言うと欧斗は次の計画の為にその場をあとにした。
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