第7話
動乱(第三部)7
総理このような輩の言う事を、信用なさるなら、そつこく国際情報局長を、罷免してください、又新次郎には離党させます、
このネズミ共に食い荒らされて、自民党はすぐに、野党に転落するでしょうと言うと、なに小島君いまの話は本当か、僕は、
通産大臣から何も聞いてないぞと言うと、
黙っています、この前君は山崎から5000万貰っていたではないか、穏便に済ましてやったのに、性懲りもなく又違う団体から、
かすめ取ろうとするのかと怒りをあらわにして、君は田中派だったな、田中君に次は佐藤か田中だがこんな事に手をかすなら、
わしは推薦しないと言っておくのだ、
さつさと帰りたまえと言うと、小島は席を立ち部屋を出て行ったのです、先生申し訳ない、なんで我が党はあんなネズミがうよ、
うよいるんだと酒を飲み干したのです、まあこれで再び繊維業界、もわが国の重要な産業に復帰できると思います、日本航空機、
も全部民間の運営になったそうで、
きっと世界に素晴らしい旅客機だと絶賛を浴びて、あの0戦を作った国を思い出しますよ、と酒を飲み干したのです、しかし先生、
が怒ったところを初めてみました、さぞかし小島はびびった事でしょうと笑ったのです、小島は田中の飲んでいる場所に行き事、
の顛末を話すと、
何神崎先生を怒らせたのか、馬鹿目あの人に手を出して、無事だった人はいないのだぞ、その外郭団体は通産大臣の差し金か、
と聞くと、いえ、まだ話していませんと言うので、何と言う事だ、そんな事がバレればただでは済まんぞと言うと、通産族は、
10人います、
田中派から抜けると総裁選では、勝ち目ありませんよと言うと、馬鹿者お前たちの力なんぞ要らん、10人まとめて派閥から出て、
いけ、次の選挙では公認しないぞ、早く出ていけと盃を投げつけたのです、小島はびっくりして部屋を出て行ったのです、仲間、
が飲んでいる料理屋に行き、
事の顛末を話すと、何とそれでは我々は、お終いではないかと言うので、しかしすべてを知っていたとは、恐れ入った情報収集、
力だと小島が酒を飲み干すと、国際情報局を作り局長にすえたのは、あの実力を知っていたからなのか、しかも大西基金は奴の、
息がかかつており、
資金は莫大にあると言う噂だ、その金を使えば、我々を抹殺するくらい、わけないなと、ため息をついたのです、女将が神崎、
先生には手をだしたら、あきまへんよ、総理も離党勧告はしないでしょう、暫くはおとなしくしておく事ですねと、酌をした、
のです、
みやびを出て新次郎たちが、打ち上げをやっているしおりの店に行き、全て終わった、仕掛けた小島は田中派を追いだされた、
そうだ、頭が無ければ蛇も暴れないだろうと言うと、新次郎がばかな連中だ、しかし、なぜもっとこの国の事を考えないんだ、
と言うと、
しおりが考えたくても考える、頭をもっていないのですよと言うので、しかし、みんなそこそこの大学を出てるのだよと言うと、
そこに入るのにくたびれ果てたのではと言うので、皆が違いないと笑ったのです、そこに中野と源田が入ってきて良いですかと、
言うので座らせて、
乾杯すると源田が中野君から聞きました、まったく又無茶をしたそうですねと言うので、大したことはやっていないよ、それより、
源田君は代議士なんだろう、どこの派閥だと聞くと、田中派ですよと言うので辻も、議員だそうだがやはり田中派かと聞くと、
いやどこの派閥も入れてくれませんよと笑ったのです、
源田が田中さんとは戦前からの、知り合いだそうですがと言うので、初めて会ったのはガダルカナルだよ、彼は田中土建の頭とし、
て設営隊に参加していたのだそうだ、米軍が上陸したのでジヤングルに、逃げ込んだそうなんだが、その時に食料をジヤングルの、
あちこちに隠して逃走したのだそうだ、
守備隊と行動を共にすると戦闘に参加させられるので、配下20人で別行動をとっていたそうだが、上陸する部隊は全て潰滅して、
最後に上陸した大部隊は食料、武器は海の藻屑と消えて、飢えにくるしみ出したが、かれらはなんとか食いつないで餓死は一人、
もしなかつたそうだ、
撤退時にわしが送り込んだ、ゲリラ部隊に遭遇し、糧秣を分けてもらい、協力しながら助けを待ち一便で、全員帰還できたのだ、
そうだ、陸軍は戦闘部隊は秘密保持の為そのままラバウルの守備隊に編入されたが、彼らは朝鮮に送られたのだよ、朝鮮で終戦、
を迎えたそうで、
ソ連軍の捕虜にはならず日本に帰還できたそうだ、それは彼が朝鮮で築いた全財産を反日組織に寄付した為に抑留されなかった、
と言う事だよ、戦後蓄えて来た資金を民主党に融通した事から政治家の道を歩む事になり、資金集めの上手い田中を吉田総理、
は重宝したので、
党内で実力をつけて来たのだよ、彼は大学は出ていないが役人の心を掴むのはたけている、まあ、その結果が今回のような不正、
を生むのも間違いない、権力を持つためには金がすべてだと思っているのだよ、貧乏な家庭に生まれて、這い上がって来たのだ、
から仕方ないところもあるよというと、
新次郎がまるで太閤秀吉みたいな人なんだと頷くと、源田がそうですよともかく金集めは上手い、わたしも随分世話になってい、
ますと笑ったのです、通産族の9人は田中にわびを入れて田中派に復帰したが、小島だけは復帰を拒否したので、小島は他の派閥、
に声をかけたがどこも入れてくれなかったのです、
このころ山崎は裁判では、懲役1年執行猶予2年の判決が確定したのです、これは横領した金を全額返金したので、比較的軽い判決、
が出て議員を辞職し、2年後に金にものを言わせて、選挙で当選して代議士に返り咲いたのです、その頃四方と服部は刑期を短縮、
されて保釈となったのです、
四方は関東連合の顧問、服部は双葉会の顧問に入り込み、持ち前の頭脳を使いメキ、メキと頭角を現し、四方産業、服部興業を、
設立して、社長におさまり、四方は関東連合の理事に服部は双葉会の理事に就任して裏社会のボスに成り上がっていったのです、
二人とも違法スレスレの商売にて、
莫大な利益を上げ、金の力で組織を牛耳るようになっていったのです、関東連合と双葉会は全国に下部組織を持ち、勢力争いを、
繰り広げていたのです、繁華街での小競り合いは日常茶飯事だったのですが、新宿のクラブで飲んでいた関東連合傘下の鶴田組、
と双葉組傘下の郷田組が、
女の取り合いで喧嘩になり、鶴田組組員が郷田組組員に刺されて重傷を負った事から抗争が勃発して、新宿のお互いの組事務所、
に発砲事件が続発して、警視庁は厳戒態勢に入ったのです、関東連合で幹部会が、開かれ武闘派の武藤が、徹底抗戦だというと、
四方がたかが女の取り合いではないか、
郷田組の組員の破門で手を打てばよいというと、武藤が元陸軍のくせにおじけずいたかというと、お前みたいな武力一辺倒が、
関東連合を危うくするのだというと、いわせておけばと立ち上がったので、いつでも相手になってやるぞと言うなり、走り寄、
り小股を蹴り上げたのす、
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