対田中刑事・黒田刑事ペア戦3

 「こっからは容赦しねぇぜ?」


 そう言った黒田刑事は拳銃を2丁共、上に放り投げ


 「ね・・・・」

 そうボソリと呟いたかと思うと、黒田刑事はさっき放り投げた拳銃を腕を鞭のようにしならせ弾く

 

 (ドン・・・!!)


 大砲の様な音を出し、黒田刑事に弾かれた拳銃が俺の方に飛んでくる


 (ゴッ・・・)

 俺は飛んできた拳銃を鞘で受け止める・・・が


 「ッ!!」

 右手に激痛が走る


 鞘を握る力が弱まり押し負けた俺は拳銃の侵入を許す


 「ガッ・・・!!?」

 拳銃が腹にめり込み、俺は10m近く後ろに吹き飛ばされる


 「グッ"・・・ハッ・・・ァ"ァ"・・」

 俺は鞘を支えにしながら立ち上がる


『(ザザッ・・・)勇兄・・・大丈夫?無理なら後は僕達に任せて・・・勇兄は休んでも・・・』


 「大丈夫だ・・・心配するな・・・」

 『でも――――』


 「大丈夫だ・・・・!!」

 『・・・!!』

 「兄ちゃんを・・・・信じろ」


 俺がそう言うとエンはしばらく間を空けて


 『・・・・分かった、でも無理だけはしないって約束して・・・!!』

 「あぁ・・・分かった・・・・!!」

 『約束だからね・・・』

 「あぁ」


 俺はそう答えエンと会話を終える



 「ハァ"・・・ハァ"・・」


 エンとの会話を終えた俺は自分の状態を見る


 鞘で受け止めて威力が弱まってた事や体が頑丈だった事もあって幸いにも致命傷は免れたが・・・


 右手はもうこれ以上、動きそうに無いな・・・・


 俺は鞘を左手に持ちかえ、黒田刑事の方を見る


 霞んだ視界の中、黒田刑事が機関銃らしき物をこちらに向ける


 「まだいけるか?!クソガキイィイィ!??!」

 黒田刑事が俺に問いかける


 「ハァ"・・・ハァ"・・ハァ"イ"!!」

 黒田刑事の問いかけに対し俺は全力で声を出し応える


 「逝くぜェェェエエ!?」

 (パラララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララララ)

 「ウア"ァ"ァ"ァ"ァア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"ア"!!!」

 俺は叫びながら全ての弾を弾く


 「すげぇ・・・すげぇよ・・・惚れ惚れするぞ!!神谷 勇!!!」

 黒田刑事は機関銃を撃ちながら叫ぶ

 

 「ウア"ア"ァ"ァ"ァ"ア"ア"!!!」

 俺は叫び黒田刑事のもとへ走り出す


 俺が走る間も黒田刑事は容赦無く撃ち続ける

 俺はそれを弾きながら走る


 全身に鋭い痛みが走り、視界が霞んでほとんど何も見えない・・・それでも弾を弾いているこれが第六感ってやつだろうか?


 そんなことを考えながら俺は黒田刑事の間合いに入り、黒田刑事の機関銃を弾き飛ばそうとするが


 (ガギャ!!)

 「いや~、すげぇじゃねぇーか」

 黒田刑事が鞘を機関銃で挟み止める


 「クッソ・・・」

 俺は何とか機関銃を振り払おうとするが機関銃は微動だにしない


 「銃を撃つのにも飽きたな・・・・」

 黒田刑事は鞘を挟んだまま、ぶつぶつと呟く

 

 「よし!」


 そう言うと黒田刑事は俺を蹴り飛ばし、機関銃の弾を外し逆さに持ちかえ、優しく笑いながら


 「次は近接戦といこうか?」


 黒田刑事の笑みが消えたと同時に黒田刑事は俺の間合いに入り、右手に持っている機関銃を振り上げる


 「・・・・!」

 俺は何とか黒田刑事の攻撃をかわす・・・が


 (ゴガンッ!!)

 黒田刑事の左手の攻撃が左脇腹を突く

 「グア"・・・・・!!?」

 俺はその場に膝から崩れる


 

 「どうした・・・?もう終わりか?」

 黒田刑事が無表情で俺を見下ろしている


 「グア"・・・ァ"・・ァ"ァ"・・!!(まだ終わりじゃない!)」

 黒田刑事の問いかけに対し、俺は首を振りながら答える


 「なら立て!!こんな所で倒れる位ならこれから先、お前は何も変われないし、変えれないお前にとって大事な物も何1つ守れない!!!」


 「!!!!!」

 俺はまだ倒れない・・・・俺はまだ・・・

 

 「さぁ、立て神谷 勇!!!」



 『決死モードに移行します』



 




 


 

 


 

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