この小説の主人公は○○太郎じゃねぇ! アース・ラガンだッ!!

主人公であるアースは、チート能力ありきのいわゆる太郎系ではありません。
最強モノではなく、地道な努力で強くなっていく成長モノとなります。

今どき成長モノがそんなに面白いかって?

どうせ使い古されたテンプレのごとく
毎回ぽっと出の強敵にボロボロにやられて唐突に異能が覚醒して逆転してハーレム作ってイキリ散らして・・・
みたいな感じだろうと思ったら大間違いです。

まず強敵たちが魅力的であり、誰もがアースよりも長い時間を生きる歴戦の猛者で、強さだけではない深み・個性に溢れた連中です。
そんな強敵たちを相手に、手持ちの武器は 地道な努力で培った拳闘、セコンドである師匠のアドバイス(ある意味これこそチートだが)、そして気合と根性。
泥臭くも常に最善・全力を尽くして勝機を手繰り寄せ、きっちり決着を付けるアースの姿は毎回カッコよく、スカッとした満足感があります。

強敵相手にイキリ吼える姿すらカッコいい・・・そんな主人公です。


そして忘れてならないのが常にアースの傍らにいる師匠の存在。
その正体はタイトルから一目瞭然ですが、もう一人の主人公にしてアースの成長に必要不可欠な存在です。

この師匠は、アースに至らないところがある時は、道理の大切さを説き いつだって厳しく真剣に向き合ってくれます。
アースも そんな師匠を心から信頼している・・・付け入る隙などない禁断にして最強の師弟です。

この師匠のおかげで、成長モノの不評テンプレ
『 主人公ウジウジ悩む ⇒ 失態を演じて強敵相手に敗北 ⇒ 仲間との絆で克服 ⇒ 覚醒 ⇒ 仲間と力を合わせて強敵に勝利 』
・・・みたいな挫折ありきの強引な誰得展開はあり得ません。そんな軟弱は師匠が許さないので(笑)。

アースと師匠の二人なら、どんな困難でも乗り越えて どこまでも跳んで行ける!
そんな安心感を持てる師弟が主人公だからこそ、次はどんな展開が待ち受けているのか、純粋に楽しみにできる作品となっています。