最初は、ただの遅刻だと思った。なにせ、友人は教会を楽しそうに探索していたから。

きっと、夜寝る時も僕に話す探索の内容を考え過ぎたのだと思った。考え過ぎて眠るまでの時間が延びて、寝坊したのだろうと。

だけど、昼休みに友人の事で職員室に呼び出されて、事態が思ったより悪い事が分かる。

友人は、行方不明になっていたのだ。

『君の友人が学校に来ないから、気になって家に電話しても出なくってね。ようやく出たと思ったら、両親も息子の様子を知らないと言ってきたわけ。

両親は今日の昼間、旅行から帰ってきたばかり。だから、息子に何があったのか知らないと言っているんだ。

昨日、友人と一緒に帰ってたのは君だろう?何か事情を知らないか?どんなことでも構わない、些細な事でもいいから』

そう言われて、昨日の事を思い出す。やっぱり、あの教会は怪しいと思ってたんだ。

だから僕は、「昨日、友人と教会に行ったんです。”希望の門”という教会に。

友人がその教会を探索すると言って入り、僕はそこで別れました。友人とはそれっきりです」

『なるほどな。それなら今も、教会で遊んでいるんだろう。君、帰りに迎えに行ってあげなさい』

、、、一瞬、先生が何を言っているのか理解できなかった。

友人が教会に言った後、行方不明になっているのは遊んでいるから?そんな筈はない、絶対にありえない。

あんな怪しい教会だ、何かしたに決まってる。それなのに先生ときたら、まるで気にせず平然とした顔だ。

その様子に薄気味悪さを感じた僕は、「ええと、分かりました」と言い、すぐに職員室を後にした。

～～～～～

昼休みが終わり、午後の授業。僕は友人をどう助けるか考えてる。まず、教会に直接行くのは無理だ。

友人はそこで行方不明になったし、第一、あんな怪しい教会は危険すぎる。

かといって、警察に頼るのも無理だろう。相談自体は出来るかもしれないが、まともに調査してくれるかは分からない。

警察は、法律の中でしか動けないと聞いている。それなら、教会の人に調査を断られたら引くしかないだろう。

教会が怪しいと分かって中を調査できる事になっても、そうなるまでにいくら時間がかかるか分からない。

どうしようか悩み考えて、机の下で先生にバレないようスマホで調べる事にした。

授業に使っているのが先生にバレたら、スマホを取り上げられるのは間違いないが仕方ない。今は緊急事態だ。

そうして調べて、友人を探す方法はすぐに見つかった。探偵に頼めばいいのだ。

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