おまけ(野原編2)

どうやら俺はここまでかもしれない。


さっきから俺を追いかけてる殺気溢れた気配は近くに来ているのが分かる。

まさか自分がこんなに気配に敏感だったのかと感心している暇もない。


どうせ死ぬなら、スマホに起きた事全部メモしておこう。

あいつらの事だ、肝試しでもしてここに来るだろう。

まさか感動の再開がこんな事になるなんてな。




「奴」が来た。

最早俺に助かる可能性は微塵もないだろうな。

だけどお前らなら何とかしてくれるだろ、俺は信じてるからな。



「妹を頼んだぞ。」



―――鋭い刃物が心臓を貫く。


熱い、熱い、熱い。熱すぎる。

行き場を失った血液が花のように飛び散る。

寒い。さっきまで熱くて仕方なかったのに。

もう、何も見えなくなってきた。耳鳴りもひどい。



やっぱ死ぬのは怖いなぁ...

そう思って弱々しく地面に倒れた。





――――彼の視界には美しい星々が映ってた。


そして思った



「こんな綺麗な星を眺めながら死ねるなら案外悪くないかもな」

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