第26話 イリアか燐かそれとも......

「――だから、ああいうのはこの場ではしちゃダメだからね?」

「はーい」

あれから10分くらいの燐の説明が続いた。

俺はとっくに到着していたコーヒーを飲みながらその光景を見ていた。

「なんというか......イリアも、軽いっていうかさ......」

「あたしが軽い~?」

イリアはなぜか俺の上に乗ってくる。

「どう~?あたし軽いかな~?」

「......違うんだ、体重って事じゃない......」

「つまり、そういう所だよ。男性を見るとそういう風に乗ったりしてるんだから......」

「あ~」

イリアはその意味が分かったようだ。

イリアはこういうのわざとやってるのか......それとも、違うのか。

......よく分からん。


......おっぱい揉みたい。

俺にはそんな欲望が頭にあった。

「......どうしたのお兄ちゃん?」

家に帰って今していることは、燐の顔を見つめていた。

「あ、あの......?」

燐はどうしたらいいのかという風に目を泳がせていた。

「おっぱい揉みたいです!」

「えっ?あ、きゃっ!?」

そして俺は盛大に妹のおっぱいに顔を押し付けてしまった。


「あ、あうぅ.....」

リビングにて。

リビングのソファーでは、燐が蹲って唸っていた。

「お、おっぱい揉みたいからって顔押し付けちゃダメっ!」

「......すいません」

男子ならこういう風には思うだろう。

女子のおっぱい揉みたいってさ。

でも、現実はそうはいかないのだ。

なんとも悲しい......。

ちなみに燐のおっぱいは、大きくはないがわずかなふくらみがあり......って何言ってるんだ。

「......そ、そんなにおっぱい触りたかったの?」

燐は顔を上げ俺に聞いてきた。

「ま、まあ......うん」

否定しづらい質問だ。

俺は本当におっぱいが揉みたかった。

だから、今の答えは間違っていないと思う。

「そ、そっか......ふーん......」

間違っていないはずなのだが......燐はジト目で俺を見てくる。

「ど、どうした?」

「なんでもないっ......!」

燐はそう言うと、そっぽを向いてしまった。

......触られたのが嫌だったんだろうな......。

「ご、ごめん......」

俺は謝ると、燐はそっぽを向いたまま、

「べ、別に、そのことで怒っては無いけど......こんな胸でも、触って楽しい......のかな......?」

燐は怒ってはいなかったようだ。

俺は胸をなでおろす。

「......うーん......?」

燐はなぜか自分の胸を触りながら唸っていた。

......あれ、怒ってないはずじゃ......?

燐に関してはやっぱりまだ分からない部分が多いようだ。

これから、その部分を紐解いていきたいと思うけど......。



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