第17話 出てくる人の個性が強い気がする

「......えーと、どっちがいいか?」

「うん!お兄ちゃんは、どっちがいいと思う?」

「えーと......」

今いるのは、下着売り場......なのだが、何をしているかというと、燐の下着を決めるという事をしている。

......どうしてこうなったかは謎だが、下着売り場に来て燐に手を引かれて来てみたら、燐の下着を選ぶという事だった。

ちなみにクーリンは、横でモジモジしている。

「......こっち?」

俺は燐が持っている下着の左側を指さした。

燐が持っていたのは、右側にレースの下着......左が、縞パン......という感じだった。

......なぜ縞パンを選んだかは自分でもよく分からないが......まあ、そういう趣味があるという事だろう。......無いけど。

「それじゃあ、行ってくるねー」

燐はそのままレジの方に行った。

俺は服屋の時もそうだったけど、そのまま燐について行こうとした。

「......」

すると横にいたクーリンが無言で俺の袖をつかんだ。

「......どうした?」

「ぼ、ボクも......下着、選んで......?」

「......」

俺は唖然とした。

......その後は、クーリンの下着も選んだよ。


「ふぁぁぁ......」

ホテルで、私は大きな欠伸と共にベッドに寝転がった。

お兄ちゃんは、なんかやることがあるって言って自分の部屋というか、号室に戻って行った。

「それじゃあ......クーリンは私と一緒でいいよね?」

「あ、うんっ。ボクは、誰でもいいよ」

「そっか」

私は、クーリンとベッドでゴロゴロした。


「あっ、んっ......ひ、やぁぁ......」

「動いちゃダメだってばー」

「で、でもぉぉ......んんっ!」

声だけ聞くと卑猥に聞こえるかもしれないけど......そんなことないからね?

あの......耳かきしてるだけだから。

まあ......クーリンは耳が弱いってことだね。

「んもう、クーリンってば耳弱いんだからー」

「ん、んうぅぅ......」

「......はい、終わったよー」

「あ、あうぅぅ......」

クーリンはちょっと唸っていた。

「まあでも、耳が弱いってのもある意味いいけどねー」

「どういう?」

クーリンは耳を抑えながら言う。

......そんなに耳弱かったんだ。

「まあ、とりあえずお風呂いこうよ」

「あ......う、うんっ」

その後、クーリンと一緒にお風呂場へと行った。


お風呂場にて。

燐は普通に女の子なんだが、クーリンに関しては見た目は女の子でも......考えれば分かる。何とは言わない。

「......」

ちなみに、ここのお風呂は混浴ではなく男と女に分かれていた。

燐は、なにか物足りなそうな目というか、俺と一緒に入りたいような目をしていた。

まあでも、これに関しては仕方ない。

クーリンは、女湯の方に行かせた。

だって、見た目は女の子なんだからさ......言っている意味が分からなくてもいい。

まあそういう事。

「はぁぁ......最初のころより、結構馴染めた......よな?」

自分でも言っているが、結構この世界には馴れたんだ。

最初のころは、目が覚めたら異世界にはいるし、なんか妹ができるし......いや、妹ができることは俺としてはものすごい嬉しいよ。

それに、モンスターの肉とか女神とか......その他色々。

最初のころはどうなるのか?と思ったけど、意外に馴染めるもんなんだね。

それに......今では、この世界が現実だと思っている。

いつか......帰る日が来るんだろうな。きっと。

せっかく妹ができたのに......イリアや、クーリンと言った友達のような存在もできたのに......それでも、帰る日が来るんだろう。

......今の気持ちとしては、一生この世界で生きたい。

「......もしかして......?」

俺は湯船につかりながら考える。

時間が止められる魔法とかはないのか?と。

時間が止められれば、帰る日も遅くなるはず......。

「......よし」

俺は時間が止められる魔法があると思い、アークに帰ったらイリアに聞こうと思った。


「ねぇクーリン?」

「なに?」

「クーリンって、見た目は女の子なのに体は......」

「や、止めてっ!それ以上言わないで!」

私はクーリンの体について言おうとしたら、クーリンがそれを阻止した。

......多分、下の方を気にしているんだろうね。

「......そ、その......燐は、ボクと一緒で嫌じゃない?」

「どうしてー?私はクーリンといると楽しいもん」

もちろんお兄ちゃんもね。

「そ、そっか......」

クーリンはなぜか下を向いてしまう。

今いるのは、浴槽。

多分、お兄ちゃんもお風呂に入っていると思う。

......お兄ちゃんと入りたかったなぁ。

まあそれは、家に帰ったらいつでも出来るから良いけどね。

「部屋に戻ったら何する?」

「なんでもいいけど......あ、そうだ、まくら投げ大会する?」

「まくら投げ大会?」

「うん、燐もやったことあると思うけど、ほら合宿のとき」

「あー、そう言えばやったね」

ちなみに、異世界だからって学校はあるんだよ。

「まくら投げねー......あれって何が面白いの?」

私は正論をクーリンにぶつける。

「な、何が面白いって......そもそも、正論を言わないでくれるかな......」

「あははっ、そうだねー」

「......」

クーリンは、鼻の所までお湯につかっていた。


「さてとー、まくら投げ大会かー」

ホテルに戻った私とクーリン。

お風呂で言っていたまくら投げ大会をすることになった。

ベッドにあるまくらをクーリンにぶつけた。

「痛っ......!や、やるなら言ってよ!」

「あははっ!おもしろーい」

「だ、だったらボクも!」


隣の部屋から聞こえる楽しそうな声。

俺は自分の部屋で本を読んでいた。

その声は、多分燐とクーリンだろう。

机で本を読む俺。

何が面白いかは分からないが、まあとりあえず読書をしていた。

「うお......もうこんな時間か......」

時刻は、9時だった。

日本で言う、朝の9時。

俺は時間が分かるように時計らしきものを買っていた。

「......あんまりやることは無かったな」

俺はそう言うと、部屋の電気を消してさっさと寝た。


「あははっ!当たってないよー」

「む、むうぅぅ、えい!」

「あうっ......!」

クーリンの一撃が私のお腹に当たった。

「......ね、ねぇもうやめない?」

「そうだね......ボク疲れたよ」

クーリンはそう言いながらベッドに倒れこむ。

そして私もベッドに倒れこむ。

「そ、それじゃあ電気消すよ?」

「う、うん......」

私はそう言うと、電気のリモコンで電気を消した。

「......ちょ、ちょっと燐ってば......変なとこ触らないでよ......」

「え?私どこ触ってた?」

「し、下.....ってボクに言わせないでよ......!」

「あははっ!」

ベッドの中に入った私。

私はクーリンのあるところをちょっと触っていた。

「......ほ、ほんとに変な事しないでよ?」

「分かってるってー」

私はそう言ったけど、時々触ったりした。

「んっ......ひ、う、あぁぁ......」

クーリンは変な声を出すけど。

まあとりあえず私たちは寝たよ。





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