番外編3 緑髪の少女に恋をした俺2
緑髪の少女が家に来て、早くも一週間が経った。
「はい、ご飯だよー」
「ア、アリガト......」
いつものように、燐は少女にご飯を作ってあげていた。
「さてと......そろそろ、あの子の名前決めた方がいいんじゃない?」
燐からもっともな意見が出た。
「そうだな......」
この感覚は、生まれた赤ちゃんの名前を決める時のような感じだった。
......実際に、赤ちゃんが出来た経験はないよ。
さすがに燐でもね......そういう事をしたことないし......って何の話してるんだ。
「じゃあー、フィンちゃんでいいんじゃない?」
「フィンか......良いね」
数分後、その少女の名前が決まった。
「ねぇねぇ、君の名前は今日からフィンだよー」
「ふ、フィン......?」
その子、つまりフィンは初めての名前でポカーンとしていた。
「な、なまえ......いいの?」
以前のような片言な言葉ではなく、普通の言葉になっていた。
......なるほど、これが言葉の力か。
「うんっ、そもそも名前が無いっていうのがおかしいけどね」
「あ、えへへっ、ありがと......りん」
「いいってー」
そして燐とフィンはハグをした。
こうしてみると姉妹の様に見える。
可愛いと思う。
「なんか、仲良くなったな」
俺は笑いながら燐たちに言う。
「まーね、私も近くに友達がいて嬉しいよ」
燐は当然だと言うような感じで言ってくる。
「え、えっと......お、お兄ちゃんで、いいのかな......?」
「あ、うん。それでもいいし、名前でもいいし、呼びやすいほうでいいよ......うん」
「あ、じゃ......お、おにいちゃんでいい......?」
「うん、いいけど......」
「よしっと、決まりだねー」
その後、フィンと燐で色々と遊んだりした。
モンスターを家に受け入れるというのは、かなりの勇気とかが必要だと思う。
しかも、この子に至っては俺、つまり男性を食べるモンスター。
そんなのを家に持ってくるというのは中々だと思う。(自画自賛してないぞ?)
「......?」
フィンは、不思議そうに俺の顔を見る。
「......モンスターね......」
俺は小声でそう言うと、ソファー座った。
......やることが無い。
モンスター討伐はしたし......うーん、何したらいいんだろう。
「ねぇねぇお兄ちゃん?」
そんなことを考えていると、俺の隣に燐が座った。
「今から、フィンちゃんの髪染めようよー」
「......なぜに?」
どうして急にフィンの髪を染める......?
「だって、緑色の髪だとモンスターだってばれるでしょ?」
「あ、はい」
なるほどね、たしかに髪を染めないと外に出たときに大変だもんな。
「それじゃあ、ちょと おいでフィンちゃん」
「えっ?あ、う、うん......?」
フィンは、怖がりながらも燐の所へ行くと、燐はフィンの手を取りどこかへと行ってしまった。
......うーん、どうしたらいいんだろう。
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