第14話 家に帰ってもやることはない
「ふぁぁ......っ」
ダンジョンを後にして、帰りの車に乗っている俺とイリア、そして燐。
今の状況としては、美少女二人に挟まれながら座っているという状況。
......これはこれで、悪くは無い。
うーん、異世界に来て一週間ほど経ったけど、なんか暇なんだよなー。
まあ、日本に帰ったとしても結局以前のような暮らしになるからな......このままの方がいいのだろう。
それに、暇と言っても燐とかイリアがいるから楽しいことは楽しいんだ。
でも......あんまりやることが無くなってしまった。
モンスターを駆るのは良いんだけど、なんかなー......。
「はぁ......」
小さなため息をつく俺は、外の景色を見ていた。
「......異世界ね......」
ここは異世界。なので、考え方によっては色々あるだろう。
どんな異世界か......まあそのうち、新しい展開があるだろうな。
......自分でも何言ってるのか分からん。
「......ふぁぁ......すぅ......」
「......あー......」
気が付くと、イリアは俺の膝の上で寝ていた。
とりあえず、家に着くまで外を見ていた。
「......新しい展開?」
「なんか......暇だなって思ってね......」
「ふーん......」
家に帰宅した俺と燐。(そしてイリア)
毎度のことながらなぜかイリアが家までついてくる。
「そうは言ってもねー......別に何かあるってわけじゃないんだよねー」
(何を書けばいいのか分からない......byゆん)
......なんかないのかね。
「そういえば~、お兄さんが好きなものって何~?」
「え?......急にどうした?」
「いや、ただ気になってね~」
「あー......」
イリアは、ソファーでくつろぎながらそう言う。
「お兄ちゃんは、さきゅばすが好きなんだよねー?」
「......はい」
「サキュバスか~......そう言えば、この辺にそんな店があったような......?」
「......なんで知らない内にできてるの......」
「あ、あはは......」
燐が言う事に俺は苦笑いをする。
「ところで、さきゅはずってなにー?」
燐は俺に上目づかいでそう言う。
「ええと......つまり」
俺はサキュバスの特徴と言うかサキュバスについて話した。
「......分かった?」
「え?あ、う、うん......!そ、そうなんだ、へ、へぇ......ふーん......」
サキュバスの話をしていると、燐は徐々に顔が赤くなっていた。
......こんな話をするってのもヤバいけどね......。
「ええと......そ、それじゃあ後は、イリアと二人でいいよね?」
燐はそう言うと、どこかへと行ってしまった。
「......一体......?」
「サキュバスね~、お兄さんってサキュバス好きなんだ~」
すると、イリアは俺の隣に来る。
「......ま、まあ......」
「ちなみにどんなサキュバスが好み~?」
「どんなのって......うーん......」
俺としては、サキュバスは何でもいいと思っている。
改めて好きなサキュバスを考えてみると分からなくなる。
まあでも......一応好みはあるけど......。
「まあ、一応......優しい感じがいいかな......」
優しいというのは、サキュバスに限ったことじゃない。
「優しいサキュバス?......へぇぇそうなんだ!......サキュバスだったら、私と燐どっちがいい?」
「なぜ......?」
「一応聞いてみただけだよ~」
「うーん......どっちもいいと思うよ」
「そう~?」
イリアは、甘えたように俺に言う。
......この状況どう収束したらいいんだろうね......。
訳が分からないまま、時間だけが過ぎて行った。
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